211003秋季東京都大会1回戦 東京成徳大高×関東一

完全無観客の一次予選を経て、昨日開幕した都大会本大会は待ちに待った有観客開催。ようやく新チームが観れる…というわけでやってきました八王子。

 

選手名簿を見ると、夏のメンバーから残った成井君がエースで秋葉君がショートで主将、そして秋はベンチ入りして春夏は外れていた井坪君三浦君須藤君富岡君が1桁背番号で復帰。1年生は衛藤君と西川君の2人のみ。こう見てみると、試合毎にぐるんぐるん入れ替わってた昨秋に比べれば新チームの骨格はある程度見えている感じなのかな?とか思っていたら、アップの様子を見ると井坪君が先発みたいだぞ。おおー、どうなるんだ!?

 

対する東京成徳大高は、近年急速に力を付けてきた感のある実力校で、旧チームは春は菅生、夏は二松に惜敗。この秋の一次予選は総合工科、明大中野をいずれも1点差で降して本大会出場を決めている。アップからすて凄い声出てるし、先攻チームのシートノック前のキャッチボールが何というか…か大人しくなくて面白い、元気溢れるチームです。

 

両チームの出場選手や試合経過の詳細については一球速報.com様にありますのでそちらをご覧いただくとして、以下は関一ファン目線での感想込みの概要を綴っています。

 

 

先攻:東京成徳大高

1ショート西

2センター羽吹

3キャッチャー芦川

4ファースト篠原

5ピッチャー須藤→坂本

6サード中

7レフト細矢

8セカンド島田

9ライト藤原

エースの須藤君は180㎝の長身右腕で打順も中軸を打つ。名簿を見ると、修徳学園中の出身なんですね。

 

後攻:関東一

1ピッチャー井坪→センター

2センター柳瀬→ライト

3ライト須藤→セカンド

4サード増尾

5ショート秋葉

6キャッチャー富岡

7レフト三浦

8ファースト衛藤→小堀

9セカンド西川→ピッチャー桝川

1番ピッチャー井坪!!??これほどビックリしたのはいつ以来だったか…

ただ、投手起用に関しては、成井君以外は本大会での登板経験ないし、櫓を考えるとここでの起用はやはり必要だったのだと思う。秋とはいえ準決勝決勝は連戦になるから、1人でってわけにはいかないもんね。打順に関しては、自分の持ってる1番のイメージからはかなり違うけど…

野手は昨秋のメンバーに今秋からベンチ入りしたメンバーが半々で、1年のメンバー2人、衛藤君と西川君が2桁背番号ながらスタメンで起用されている。

 

 

 

初回、マウンドに上がった井坪君は、力強さとハラハラ感を併せ持つピッチング。ややボール先行な感じで2死から四球でランナーを出しますが、なんと牽制タッチアウト!で切り抜けると、2回3回も三者凡退、3三振のナイスピッチング。

しかし成徳大のエース・長身右腕の須藤君も、初回に2番の柳瀬君を四球で歩かせた(&2盗で走られた)だけで後は完璧に抑える。

初回の攻撃で一番びっくりしたのは2番柳瀬君に対する極端な前進守備。セーフティ対策としては(強打者に対して深く守るのと一緒で)理にかなってるとは思うんだけど、ランナーなしでのバントシフトはあんま見たことなかった(ボールがキャッチャーミットに収まった後でバッターボックス手前までダダダッと来てたように見えたけど、あれは牽制なんだろうか?)。このシフトはその後も三浦君とか西川君とかのときにやっていました。

3回までの序盤の攻防は共にノーヒット、四球のランナー1人のみではあるのですが、井坪君47球、須藤君32球と井坪君の方が少し球数が多いのと、関一打線がフライアウト6つと打ち上げ気味なのがちょっと嫌な感じ。井坪君の球数は、継投になるだろうしそんなに問題はないと思うけど、攻撃は…3回裏なんか4球で終わっちゃったし…と思っていると4回表。

先頭の1番西君を四球で歩かせると、続く羽吹君にはレフト前ヒットを打たれてノーアウト1・2塁の大ピンチ、打席には3番芦川君。

バントの構えの芦川君に対する初球はストライクでしたがバントせず、2塁ランナーの離塁が大きかったのを見逃さなかった富岡君がすかさず2塁送球、タッチアウト!助かった…続いてカウント1-1からの1塁ランナーの2盗も刺し、これで2アウトランナーなし。最後はバッターの芦川君も三振に取り、この回も3人で終える。1イニングで2人も刺すとは…素晴らし過ぎる。

大ピンチを切り抜けた直後の4回裏。

先頭の柳瀬君がセンター前ヒットで出るとすかさず2盗、ノーアウト2塁と今度はこちらが先制のチャンス。そして3番須藤君は1-2と追い込まれながらピッチャー返しの鋭い打球……を須藤君がよく反応してキャッチ、すかさず2塁送球でライナーゲッツー、2アウトランナーなし。抜けていれば確実に1点と言う打球だったので悔しー…後続も倒れ、無得点。

5回表を三者凡退に抑えたその裏、1死から6番富岡君が四球で出ると、バッターボックスには7番三浦君。俊足の三浦君だしセーフティ警戒も当然の場面ではあるんですけど、第1打席のランナーなしの場面でもバントシフト取られてたんで、やっぱ打ってバントだけじゃないんだというとこを見せて欲しい…

というところで見事、ライト前に抜けるヒットで1・2塁。やったー。ちょっとスッキリ。しかし後続は倒れ、ここも無得点。

6回表。2死から死球で出たランナーがバッテリーエラーで2塁進塁、更に1番西君のショートへの深い当たりが内野安打となり、2死ながら1・3塁と初めて3塁まで行かれる。なかなか点が入らないスコアレスの展開の中、どちらも貴重なチャンスを活かせずここまで来ているだけに、何としても得点したい・防ぎたい場面。攻守双方にタイムがかかり、ベンチの指示が伝えられます。

しかしここは井坪君が踏ん張り、2番羽吹君をライトフライに打ち取り、無失点でしのぐ。

6回裏。1死から、この試合1安打1四球2盗塁と好調な柳瀬君がストレートの四球で出塁、すかさず3つめの2盗を決めると、前の打席でピッチャーライナーゲッツーに倒れた須藤君がここでは見事、ライト前にタイムリーを放ち、1点を先制!やったー四球→盗塁→シングルヒットのタイムリーという無駄なくキレイな形の得点でした。

須藤君も2盗を決め、もう一度1死2塁の形を作れたので、もう1点欲しいところでしたが、マウンドの須藤君も踏ん張り、後続は抑えられる。

7回表。球数90球を超えた井坪君に代わって左腕の桝川君がマウンドに上がり、井坪君はセンターへ。桝川君は176㎝73キロと中肉中背でフォームなどもオーソドックスなタイプだと思いますがコントロール良く落ち着いたピッチングで7回9球8回8球、共に三者凡退で抑える。

そして8回裏。1死から井坪君が左中間を真っ二つに破る2ベースで出ると、2番柳瀬君がここでもレフト前ヒットを放ち(これで4打席2安打2四球と全打席出塁、3盗塁ですよ!さすがにこの回は盗塁ないまま3アウトになったので、全出塁全盗塁にはなりませんでしたが)、井坪君が生還、貴重な2点目を上げます。

ここで成徳大は背番号10の右腕・坂本君にスイッチして後続を断ち、最終回へ。

9回表も桝川君は落ち着いた投球で、2死から2番の羽吹君にセンター前ヒットを許しますが後続は抑え、2-0で関東一が初戦突破、2回戦進出を決めました。おめでとう!

 

東京成徳大高のエース須藤君の好投と守備の堅さの前に苦しみましたが、なかなか打てない分、投手陣の好投をバックの守りで盛り立てた試合でした。井坪君も桝川君も公式戦初登板ながら、ナイスピッチング!強敵が続く次戦以降に向けても、明るい材料になったのではないでしょうか。

守りは単にノーエラーというだけじゃなく、初回の井坪君や4回の富岡君の牽制アウトはもちろん、6回に井坪君のグラブに当たって打球の方向が変わったときのセカンド西川君のカバーや7回の無理かなと思ったファウルフライにさっくり追いついた柳瀬君8回2死からの島田君のナイスな1・2塁間方向へのセーフティバントにちょっと虚を突かれた感じになったときの桝川君のベースカバーとか(細かくてすみません)、いいなあ…と思えるプレーが随所にあって嬉しかった(唯一、フライで交錯しかけてヒヤッとする場面があったのは気をつけて欲しいけど…)。

打線は初戦でもあったし、後半はタイムリーも出るようになったし井坪君も唯一の長打を打ってくれたし、今後に期待。公式戦経験が少ないメンバーが多いだけに、好投手を相手にした試合で得られたものもその分大きいだろうし、次に活かしていけると思う。

 

その次戦は早実と。2018春以来だから3年半ぶりの対戦。強敵ですがガンバレ関一!

そして新チームがどういうチームに成長していくのか、また1年楽しみに見ていきたいと思います。

 

にしても、江戸球で観客上限1/2で日曜で早実戦とか危険な要素が山盛り。早起きしないと!

 

【試合スコア】

東京成徳大 000 000 000 0  H3E0

関 東 一 000 001 01x 2  H5E0

東京成徳大:須藤(7 1/3)、坂本(0 2/3)ー芦川

関 東 一:井坪(6)、桝川(3)ー富岡