20190427 春季東京都大会準決勝 関東一×東海大菅生~雨の中の希望~

都大会もいよいよ大詰め、準決勝。第1試合では秋の王者国士館が小山台を10-3のコールドで降し、2季連続の決勝進出&関東大会出場を決めている。第2試合、関東一は秋準優勝・センバツは不選出ながら東京実力№1の呼び声も高い東海大菅生との対戦。

 

先攻:東海大菅生

1キャッチャー小山

2セカンド石田

3ショート成瀬

4ファースト杉崎

5レフト西垣

6センター今江

7レフト外岡→渡邉

8サード中村洸

9ピッチャー中村晃→新倉→H玉置→ピッチャー藤井

エース左腕の中村君が先発。キャッチャーの小山君が1番というちょっと珍しい打順です。とにかく中軸を中心に打線が強力過ぎ、私が見た2試合だけでホームラン5本ですからねえ…すべてを防ぐのは無理かもしれないけど、どれだけ抑えるか、そして無駄なランナーを貯めずにすませられるかが課題でしょうか。

 

後攻:関東一

1ショート渋谷

2センター大久保→H沖元

3キャッチャー野口

4ファースト平泉

5ライト平川

6サード長嶋→R金森→サード→H根崎→サード藤原

7レフト重政

8セカンド村岡

9ピッチャー土屋→H谷口→ピッチャー谷→H藤松

今日はサードに長嶋君、レフトに重政君をスタメン起用。打順も久我山戦で好調だった平泉君が、初戦の小平西戦以来の4番復帰。

 

 

午後からは晴れるという予報だったはずなのに、空はどんよりしたまま。4月も末とは思えないガクブルの寒さの中、試合開始。朝までの雨のせいで、ただでさえボロボロの人工芝が滑りやすくなってるし、両チーム怪我や故障などないよう気をつけて!

 

1回表。1番の小山君の1塁ベース近くへのゴロ、打ち取った当たりでしたがちょっと慌てたのかベース近くて難しかったのか、ファーストの平泉君が後逸、いきなり出したくないランナーが(汗)続く石田君の送りバントは土屋君がナイスフィールディングで2塁アウト。しかし1塁はセーフ…しかし、1番2番足速い…

そしてバッターボックスには3番成瀬君。2ストライクと追い込みますが、その後はボールが続きフルカウントとなってレフト前に打たれて1・2塁。しかし4番の杉崎君はセカンドゴロダブルプレーに打ち取り、無失点。

1回裏は中村君の立ち上がりをつきたいところでしたが、わずか7球、三者凡退であっさり終わる。積極的に行ってるとは思うが…

2回表。5番西垣君のレフトオーバーの2ベースでいきなりピンチ。続く6番の今江君の打球は前進守備の今泉君が捕り、3塁へ向かおうとしていた西垣君は挟まれタッチアウト。しかしこの挟殺プレイにやや手間取る間にバッターランナーは2塁まで到達されてしまいます。うーん…ナイス粘りにナイスラン。そして7番外岡君に右中間への2ベースを打たれて先制される。更にバッテリーエラーで1死3塁のピンチを迎えますが、後続は抑えて1点で止める。

打たれた当たりはいずれも凄い打球で、鋭さが違う…怖いです。ただやっぱり、土屋君の球も高い気がする。ともあれ、もっと失点してもおかしくない場面を1点で切り抜けられたのは良かった。

2回表。1死から5番平川君がセカンドへの内野安打で出ると、今大会では初スタメンの長嶋君が見事、ライトオーバーの2ベースを放ち、1死2・3塁のチャンス!次の重政君はショート正面のゴロで3塁ランナーはホームタッチアウト、2死1・3塁となりますが、8番村岡君のセンター前タイムリーで1点を返す!

9番土屋君も初球から振っていって2ストライクと追い込まれますが、フルカウントまで戻す間にバッテリーエラーもあって2死ながら2・3塁。ところがフルカウントからの8球目が脇腹か腰の辺りに当たって2死満塁。かなり痛そうで両側から支えられてベンチに下がる。大事なければいいのですが…臨時代走には長嶋君。

打順はトップに還り渋谷君。渋谷君は惜しい当たりでしたがレフトフライに倒れ、同点止まり。それでも、あまりにあっさりと終わった初回に対して、この回は捉えてきている感じなのが有難い。

3回表。マウンド上に土屋君が戻ってくる。かなり痛そうで心配していましたが大丈夫そうでほっとする。先頭の小山君を空振りの三振に取り、イイ感じの滑り出し…かと思いきや、続く石田君には初球デッドボール…3番成瀬君のライト前と4番杉崎君の四球で満塁とされ、5番西垣君はキッチリとライトへの犠牲フライを打ち上げ、再び1点リードを許す。更に7番今江君も四球で2死ながら満塁とピンチが続きますが、7番の外岡君は見逃しの三振に取り、ここも1点。このイニングだけで四死球3…やっぱり死球の影響が多少なりともあるんだろうか…

3回裏。先頭の2番・大久保君がセーフティバント成功で出ますが盗塁失敗で1アウト。小山君の送球も良かったけど、スタートもちょっと遅れてたような…3番野口君は四球で、ちょっと勿体なかった…というのは結果論ですが。ここでバッターボックスには4番復帰の平泉君。初球を叩いた打球は3塁線を破る2ベース!レフトがもたつく間に1塁ランナーが還り再び同点!なおも1死2塁。その後、レフトが背番号13の渡邉君に交代となったり、5番の平川君が自打球の治療で試合が中断したりしますが平川君は三振、次の長嶋君もセンターフライでここも同点止まり。

この回辺りからでしょうか、晴れるはずだった空から小雨がぽつりぽつりと落ちて来て、その後も断続的に降ったり止んだりを繰り返すようになります。ああ、遠ざかりかけてたあれやこれやを思い出す。雨の関一。

4回5回は共に無得点に終わり、6回表。

先頭の6番今江君をライトへのファウルフライに打ち取ると、次は途中出場のレフト渡邉君。渡邉君に対して土屋君はなかなかストライクが入らず3ボールとなり4球目。高めの球をボールと思ったのか、球審がストライクと判定したのにも気づかずいそいそと1塁へ…そして1塁コーチャーに戻される(笑)と和む一場面があったわけですが、その直後。これも高かったと思いますがレフトへのホームラン………やられた…3度目のリードを許す。その後もヒット→三振→ヒット→レフトライナーと、苦しいながらも追加点は許さず6回裏へ。

6回裏、先頭の平泉君が3塁線を抜く2ベースで出ると、平川君のセカンドゴロの間に3塁へ進み、6番長嶋君のセンター前タイムリーで3たび追いつく!更に7番重政君のピッチャー返しもセンター前に抜け、1・2塁とチャンスを拡げる。しかし8番村岡君はフェンス際のセンターフライで2アウト。

ここで9番の土屋君に代えて谷口君が代打。痛打を浴びながらも凌いで凌いで投げてきてくれた土屋君ですが、残るは3イニングで球数も100球に達したところ、ここで勝負をかけてきました。が、谷口君は初球を打ってサードゴロに倒れ、ここでもリードは奪えない。

7回表、マウンドにはもちろん谷君。今大会は安定した投球をしてくれている谷君ですが、菅生の強力打線に対してどうか。しかも3番の成瀬君からですし(汗)サードには6回裏に長嶋君の代走で出た金森君がそのまま入ります。

その成瀬君はレフト前にライナーでのヒット、続く杉崎君はレフトフライに打ち取りますが、5番西垣君もレフト前、6番今江君の打席でバッテリーエラーから2・3塁に進まれ、今江君も結局四球で1死満塁の大ピンチ。ここで前の打席でホームランを放っている渡邉君ですよ(汗)しかしここはピッチャーゴロホームゲッツーに打ち取り、何とか無失点でしのぐ(ベンチに下がっていた長嶋君の喜びのジャンプが凄いw)。それにしても、甘いところに行くとなんともまあ、凄い鋭い当たりになるな…

7回裏。菅生も背番号14の新倉君にピッチャー交代。同じく左腕ですがこちらは2年生。関一は1番渋谷君からでしたが、3番野口君のレフトへの大ファウル(惜しかった!)などもありましたが三者凡退に終わる。

8回表、ショートゴロエラーと四球、送りバントで1死2・3塁のピンチを迎えますが2番石田君のショートゴロでからの挟殺、3番成瀬君もセカンドゴロに打ち取り、この回も何とか無失点。

8回裏、菅生は再びピッチャー交代。背番号11の右腕・藤井君がマウンドへ。

対するは、今日は2ベース2本と好調の平泉君。平泉君はここでもレフト前ヒットを放ち、ノーアウト1塁。5番平川君の内野ゴロで1死2塁。次は6番、長嶋君に代わってサードに入った金森君に代打が送られ、根崎君。しかし根崎君はファーストゴロ、7番の重政君もショートゴロでノーアウトのランナーを活かせない。

そして9回表。

今日はノーヒット四球1だった4番の杉崎君がレフトオーバーの2ベース、送りバントで1死3塁となってから6番の今江君が3塁線を抜く2ベースを放ち、1点を勝ち越され、なおも1死2塁。更に7番渡邉訓生レフト前で1・3塁。

菅生としては何としてももう1点、関一としては何としても防ぎたい場面。

ここで菅生は初球スクイズを仕掛けてきますがバッターの中村洸君は空振り、飛び出していた3塁ランナーはタッチアウト!!やった!その後はワイルドピッチのボールが大きく撥ねて1塁側ベンチ上に乗っかってしまうという事態もあってギクッとしますが2コ進塁ということはないらしく2死3塁。結局ショートゴロに打ち取り、1点ビハインドのまま9回裏へ。

4たび追いつくことができるのか、そして逆転できるのか。

今日はセンター前ヒット、前の打席でもフェンス際のセンターフライを放っている8番村岡君から。村岡君はここでもセンターへの大きな当たり!抜けるかと思いましたが菅生のセンター今江君が追いつき好捕、1アウト。次の谷君の代打に背番号11の藤松君が送られ、ストレートの四球。同点のランナーが出たところで打順はトップに還り、渋谷君。しかし渋谷君はショートフライに倒れ2アウト。

そして大久保君の代打に沖元君。ハッピバースデー♪の歌に送り出された沖元君でしたが三球三振に倒れ、3-4のまま試合終了、関東一は準決勝敗退となりました。

 

久々に雨模様、コンディション良くない中での準決勝でしたが、持てる力を出し切って食らいついたナイスゲームでした。ひとつも気を抜けない強力打線に対峙し、毎回のようにピンチを迎えながら、その都度最小失点に抑えてきた土屋君、谷君と守備陣。リードされる度にすぐに取り返してきた打線。負けてしまったけど、秋の状況を、そして過去2年間の春の状況を思いおこせば、この春の成長ぶりはやっぱり嬉しかった! でも、今の力を出せた、関一らしい試合ができたと思うだけに、点差以上に大きな力の差、特に打力の差を感じたのも事実。夏勝ち進むには、もっともっと力が必要だと思うけど、これから夏まで、またどんな成長があってどんなチームになっているのか、楽しみに待ちたいと思います。

 

 

【試合スコア】

菅生 011 001 001 4  H13 E0

関一   011 001 000 3  H9 E2

関一:土屋(6)、谷(3)ー野口

菅生:中村晃(6)、新倉(1)、藤井(2)ー小山

※ヒット数、エラー数はスコアボードに表示されないため、正式なものではありません。