１１月３日の秋季東京都大会準々決勝２日目は、神宮第二球場最後の日。
ゴルフ場としての営業は8:45まで。いつものお片付け風景もこれで見納め。今日はチケット持ちでも長蛇の列で、入場できたときにはかなり片付いてしまっていて散乱していたゴルフボールなどもなくなっていたのがちょっと残念。
ゴルフ練習場としての営業時間の関係と、夜間照明がないことで、夏場でも１日２試合が原則。日の短い秋はもちろん最大２試合。
滅多に行かない２階席に久しぶりに上ってみる。
わざわざ貼り紙してあることからわかるように、混雑してないときは閉鎖されている。もちろん超絶混雑が予想される今日は開放。
３塁側・１塁側の上段から。１塁側奥の白い３段になっているところがゴルフ練習の発射台（ていうのか？）。３塁側後方の建物は新国立競技場です。
ご覧のとおり、視界最悪で観戦にはまったく不向きで、試合開始１時間前の今はまだ人がいない。シートもコンクリートに塗装してあるだけ。しかも長年の風雨と尻圧にさらされ、ほとんど剥げてる（泣）
２階席中央付近。全体的な動きを俯瞰的に見るにはいい。両方の応援席を上から覗き込むような感じも独特。お隣の神宮球場の２階席だと応援席までの距離が遠くてこうはいかない。それにしても今日は黒スーツの人がグラウンドにたむろしてんな…何かあるのか。
上から見ると、人工芝が摩耗して黒ずんでる箇所がよくわかる（どうしようもなくなって貼り替えてるところもあるのでツギハギだらけ…）。そのせいだけではないのだろうけど、この日の試合でも転倒したりつまずいたりという場面があった。神宮再開発に伴う取壊しが決まっていたからここ数年はメンテナンスにコストをかけられなかったんだと思うけど、これが今の姿なのかと思うとやはり悲しい。
１塁側上段の端から、神宮球場が一応見える。私自身はこの位置で観戦したことは一度もないけど、こういうのもまあ風情というかあそびの部分というか。
第２試合の前にもう一度行ってみて初めて知った、慶応ここまでなんと全勝！優勝も確定済みですね（この日の早慶戦は負けたらしいけど）。
売店はバックネット裏３塁側寄りにある１カ所のみ。個人的な意見を言わせてもらうと、メニューは豊富とは言い難く、積極的に食べたい飲みたいというものもなく、今まで経験してきた球場売店の中で最も残念な売店だった。
でも、寒い日のホットコーヒーには、よくお世話になりました。あと、昔は売店の横で、肉まんあんまんを１個１００円で売ってて、あれもアツアツで寒い日には良かったなあ…いつの間にか消えてしまったけど。
重たくせり出している屋根は２階席。屋根下に落ちる影の濃さは夏は有難く、春まだ浅い頃や秋が深まって来た頃は、日陰の寒さが身に染みた。そして、この半ば閉ざされた空間を満たす吹奏楽の迫力には何とも言えない快感があった。
５０００人以上入る神宮第二ですが、観客席はバックネット裏付近の１階２階にまとまっている。外野席がないのはもちろん、１塁側・３塁側も両軍ベンチの途中までしかない。このため両チームの応援席同士がすごく近くて（もちろんバックネット裏の一般観客席ともだけど）それが敵味方でありながら不思議な一体感を生んでいた。
節目節目で客席の柵を越えて出て来て（ここはカメラマン席か？）、指揮をとる応援リーダー。かつてここで、いろんなパフォーマンスが見られた…
手書きスコアボード。良く見ると、ゼロもみんな形が違う！！
ちなみに、神宮第二球場最後の試合となる第２試合・日大三×帝京の試合開始前、高校野球使用終了のセレモニーが行われました（第１試合の開始前からいたスーツの方々はこのセレモニーの出席者だったのだ）。三高と帝京の神宮第二での優勝回数は共に９回で最多なのだそうです。なんという巡り合わせ！
両翼９１・中堅１１６という狭さのせいか外野フェンスの低さのせいか独特の雰囲気のせいか乱打戦になりやすいイメージの神宮第二ですが、ラストゲームは投手戦に。
最後のスコアボード。
ナイスゲームでした。球場としてボロボロになりながら有終の美を飾った。
おつかれさまでした。
狭くてしょーもないところもたくさんあって、いつかは旅立って行かなければならないとわかっているけれど、良いところだって幾つかはあって、これまでずっとここでやってきた、思い出と懐かしさに満ちた――つまりは故郷。
ありがとう。
最後を飾るに相応しいものとなったラストゲームや個人的な思い出については、また別記事で書きたいと思います。
