2022春季東京都大会3回戦 0408修徳×明大中野、0409東京成徳大高×明星

◆修徳×明大中野(4月8日 江戸川区球場)

第1試合の紅葉川×関東一に引き続き、第2試合も東東京同士の対戦。

 

修徳は背番号19の篠崎君、明大中野はエースの中村君が先発。篠崎君は昨秋の準々決勝の関一×修徳戦で先発していたので知っていましたが、192㎝の篠崎君に対して中村くんも186㎝の長身。試合もそれにふさわしく、2年生大型右腕同士による迫力ある投手戦になりました。

どちらも長身から威力のある球を投げおろしてきて、序盤は共に0-0。ただ、修徳に毎回ヒットが出ているのに対し、明中の方は、初回に1死満塁のチャンスをしのがれると、2回3回は三者凡退に終わり、やや修徳が押し気味な感じはする。

そして4回表、修徳の先頭、5番の大井君がレフト前ヒットで出ると、中村君の制球が乱れる。振ってもかすりもしない球で2三振を取る間に四死球3つを与え、押し出しで修徳が1点を先制。

直後の4回裏には明中も4番の加藤君がレフト前ヒットで出ると、送りバントとエラーで1死1・3塁のチャンスを作りますが、篠崎君は後続を連続で見逃し三振にとり、こちらは無失点。

どちらも凄い球投げるなあ…しかし制球が明暗を分けた形になりました。

5回表には、1死からエラーで出たランナーに対する1塁牽制でオブストラクションがあったとのことで、ランナーは2塁へ。説明がなかったのでよくわかりませんが、帰塁しようとしたときの進路をファーストが塞いでしまったということだったのかな?そしてまたも大井君のレフト前ヒットで1・3塁とすると、6番芦川君のレフトへの浅いフライで、返球が大きく逸れたこともあり、3塁ランナーが生還、2-0と修徳がリードを広げる。

両投手共に100球に達した7回。2死ながら1・3塁のピンチを凌いだ明中は、1死から四球と連打で1点を返し、なおもランナー1・2塁。

ここで修徳はやや疲れの見える篠崎君からエースの竹澤君にスイッチ。竹澤君は篠崎君とは対照的な、小柄な右サイドスロー。竹澤君は落ち着いたピッチングで明中の1番・吉野君を三振にとり、2アウト。2番片桐君は追い込まれながらもライト前にライナーで運ぶ。しかし2塁ランナーのスタートがやや遅れたためホームには還れず、後続も打ち取られて1点止まり。

追い上げられた修徳は、1死からヒットでランナーが出ると、送りバントで2死2塁として3番牧野君のライト前ヒットで貴重な追加点をあげると、8回9回も無失点に抑え、3-1で投手戦を制しました。

 

ヒットやエラー、四死球の数はすべて修徳が少しずつ勝っていて、それがこの結果になったと言えるのかもしれませんが、素晴らしい投手戦でした。修徳はピンチの場面で自信もって送り出せるエースの竹澤君がいたのも大きかったと思います。今日の3投手は皆2年生なんですね。

 

【試合スコア】

修  徳 000 110 010 3 H10 E1

明大中野 000 000 100 1 H7 E2

【バッテリー】

修  徳:篠崎(6 1/3)、竹澤ー若松

明大中野(9):中村ー加藤健

 

◆東京成徳大高×明星(4月9日 府中市民球場)

成徳は坂本君、明星は長島君、共に小柄な右腕エースが先発。

初回はどちらもヒット2本、4番のタイムリーで1点を取り合い、もしかして予想外の打撃戦になるのか?と思いましたがその後は両投手が踏ん張り、予想通りの締まった投手戦になりました。

3回表、成徳は先頭の9番細矢君がセーフティバントを見事に決めると、死球で1・2塁、1死を取られますが3番西君も死球で満塁に。ここで4番の芦川君がまさかのスクイズをきちんと決め、1点を勝ち越す。

直後の3回裏。1死から1番(1番ピッチャーなのだ)長島君が大きな当たりのレフトオーバー(音が響いたのでフェン直だったかも)2ベース。さらに2番佐々木君の打席で、2塁牽制しようかどうしようか迷った坂本君の投球動作がボークとなり(牽制しかけてやめてホームに投げたような動きになってしまった)、1死3塁の大チャンス。しかし坂本君は落ち着いた投球で2番佐々木君、3番小林君を抑えて0で凌ぐ。

4回5回も、長島君が成徳打線を三者凡退に抑える間に、明星はノーアウトのランナーを続けて出しますが、ゲッツーに討ち取られたり、スクイズを外されたりしてチャンスを活かせない。

終盤の7回裏。坂本君は6回までで球数90弱だったと思いますが、成徳は回の頭から、一昨日の狛江戦で1失点完投の長身右腕・須藤君に継投。

須藤君は難なく2死を取りますが、明星はそこから死球とライト前ヒットで1・3塁のチャンスを作り、3番小林君。ここで1塁ランナーがスタート、挟まれたらその間に3塁ランナーがホーム突入、という狙いだったのかもしれませんが、3塁ランナーが3塁線上で少し躊躇している間にボールがホームに送られ、3本間に挟まれタッチアウト。

1点差のまま迎えた9回表。成徳は先頭の4番芦川君が三遊間を抜くヒット…とスコアブックに書き込んでいる間にエラーがあったらしく、ランナーは2塁へ。更に送りバントのフィルダースチョイスで1・3塁。2死までこぎつけますが四球で満塁となり、バッターは9番細矢君。長島君は1-2と追い込みますが、なんとここで1塁ランナーがスタート!1・2塁間でランナーを追いかける間に3塁ランナーがホームに突入に成功。び、びっくりした…ランナー詰まってない状態での1塁ランナースタートのトリックプレーはよく見かけるけど…満塁での1走スタートは意味ない「はず」であるだけに予想外で、慌ててしまったのかもしれません。

貴重な追加点をあげた成徳は9回裏を三者凡退に抑え、3-1で勝利。ヒット数や四死球ではわずかに明星が優っていましたが、小技や脚を効果的に使った成徳が優位に試合を進め、勝利をものにしました。坂本君・須藤君の好投手二人で、余裕を持った継投ができたのももちろん大きかったと思います。三投手みんなナイスピッチングでした。成徳の攻撃は、いつもこううまくいくとは限らないでしょうが、見ていて面白かった!

 

【試合スコア】

東京成徳大:101 000 001 3 H6 E0

明   星:100 000 000 1 H7 E2

【バッテリー】

東京成徳大:坂本(6)、須藤(3)ー芦川

明   星:長島(9)ー大谷