春過ぎて 夏来たるらし…間近に迫った夏を思わせる強い陽射しの日曜日。関一にとっては2年連続となった春関決勝、今回の相手は選抜ベスト4の浦和学院。昨夏を区切りに引退した森士監督の後を継いで長男の森大氏が監督に就任(現役時代の森大くんを見てる身としては感慨深いものがある)、直後の秋関でセンバツ出場を決め、今春のセンバツでもベスト4。その後の埼玉県大会関東大会を見ても、贔屓目に見ても実力は向こうが上。その中でどう食い下がり、勝機を見い出していけるのか。
先攻:関東一
1ライト柳瀬→センター
2セカンド須藤→ライト
3センター井坪→ピッチャー
4サード増尾
5ショート秋葉
6キャッチャー富岡
7レフト三浦
8ファースト衛藤
9ピッチャー桝川→成井→H高橋(澄)→清水→セカンド小堀→H高橋(撤)
桝川君は準々決勝の健大高崎戦以来の登板。野手では衛藤君がファーストでスタメン、須藤君はセカンドに入っている。
後攻:浦和学院
1センター小林→レフト
2ライト伊丹→センター
3ショート金田→ピッチャー
4ファースト鍋倉
5キャッチャー高山
6サード八谷
7レフト三宅→H藤野→ライト日高
8ピッチャー芳野→H三井→ピッチャー浅田→H大勝→セカンド
9セカンド大内→ショート
予想通り、昨日の準決勝で7回完投の宮城君は先発回避。背番号11の左腕芳野君が先発。私が見た試合では、県大会決勝の山村学園戦で先発して6イニングを被安打0の無失点の好投が印象深い。
1回表。1死から2番須藤君がライトフェンス直撃の3ベースで1死3塁のチャンス、しかし3番井坪君は変化球に空振りの三振、続く増尾君も3塁方向へのファウルフライに倒れ、無得点。これまでだと確実に得点できてたシチュエーションで抑えられたのはさすが浦学ということなんだろうけど、ちょっと嫌な感じ。
1回裏。桝川君は緊張もあるのか立ち上がりやや制球が定まらず、連続四球で早くもノーアウト1・2塁。更にはサードへの送りバントの際、1塁ベースカバーが遅れて内野安打、ノーアウト満塁の大ピンチでバッターボックスには4番の鍋倉君(汗)鍋倉君の打球はやや浅いフライ、三浦君もすかさずナイス返球でランナーはそのまま。
5番高山君の左中間への鋭いライナーも三浦君が好捕、しかし今度はさすがにタッチアップを防ぐことはできず、先制を許す。しかしよく1点でおさまったな…(汗)
2回表、先頭の5番秋葉君が四球、送りバントで1死2塁とした後、7番三浦君の三振振り逃げの際に送球エラーがあり1・3塁、ここで8番衛藤君のライト前ヒットですぐさま同点に追いつきますが、後続はなく同点止まり。
2回裏。あっさり2死をとりますが(といっても捉えた打球なので怖い)、9番大内君への死球の後、1番からの3連打で2点を失う。4番鍋倉君は何とかセカンドゴロに打ち取りますが、打つなあ…みんな捉えた打球だもん…
3回表は2死から4番増尾君のレフト前ヒット、さらにバッテリーエラーで2塁まで行きますが後続はなく無得点。
3回裏。関東一は早くも成井君にピッチャー交代。今日の桝川君は制球が今一つだったのもあるし、2回はほとんどすべて捉えた打球だったのでやむを得ないところだったと思います。ここで成井君は5番の高山君を皮切りに三者凡退に抑える。
4回表は先頭の富岡君がセカンドゴロエラーで出て、送りバントで2塁まで行きますが後続はなく無得点。うーん得点圏までランナーを進めるところまではいっても、その後を抑え込まれてしまう。
4回裏。先頭の8番芳野君がピッチャーの足元を抜いてセンター前に抜けるヒット、送りバントで1死2塁となって1番小林君のライト前で1・3塁のピンチを迎える。1巡目からすぐ捉えてきよる…
しかし2番伊丹君はショートゴロゲッツーに打ち取り、無失点でしのぐ。
5回表は1番からでしたが5球で三者凡退。3巡目に入ったところだったし、何とか捉えたいところでしたが…セーフティとかへの対応も速いよね…
5回裏は先頭の3番金田君にライト前ヒットを打たれますがピッチャー正面の送りバントを成井君が2塁送球でアウトにすると、後続は何とか抑えてここも無失点。
6回表は2死から富岡君がセンター前ヒットで出ますが後続なく無得点。
しかし6回裏も先頭を四球で歩かせながらも後続は抑え、無失点。
双方3回以降は得点のないまま迎えた7回表、浦学は背番号10の右腕・浅田君にピッチャー交代。立ち上がりを叩きたいところでしたが、浅田君は球に力があり、コントロールを乱すこともなく、三者凡退に終わる。
7回裏。前の回に代打を送られた成井君に代えて、背番号11の2年生右腕・清水君がマウンドに上がります。初登板はもとよりベンチ入りも初めてだったはずですが、浦学相手にどんなピッチングを見せてくれるのか。
清水君は先頭の金田君をなんと、三球三振!スタンドがどよめきますが続く鍋倉君は右中間へフェンス直撃の2ベース、5番高山君を四球で歩かせると、6番八谷君のライト前ヒットでライトがファンブルする間に3塁でとまりかけた鍋倉君が生還して4点目、1塁ランナーとバッターランナーも進塁。1死2・3塁のピンチが続く。
ここで浦学は三宅君の代打に藤野君を送ります。藤野君も強い打球を放ちますが前進守備のショート秋葉君が好捕、3塁ランナーを3本間に挟みタッチアウト。凄いプレーでした。
更に2死1・3塁となった8番浅田君の打席で1塁ランナーが2塁を狙うトリックプレーを仕掛けてきますか清水君も挟殺プレーに入った内野陣も落ち着いて3塁ランナーがホームに還るより早く、速やかに1塁ランナータッチアウト。初登板でしたが清水君、落ち着いて勇気を持って投げてくれました!
1点は追加されましたがいい形で終われたし、打順は2番から。ここで何とかしたい8回表。先頭の須藤君がストレートの四球で4回以来のノーアウトのランナーが!しかし続く井坪君はすくいあげるような打球でライトフライ、4番増尾君の打席で須藤君が盗塁で1死2塁としたところでファーストへの叩きつけたような高いバウンドの打球、抜けるかと思いましたがファーストの鍋倉君がジャンプして好捕、ランナーは3塁まで進みますが後続はなく無得点。
8回裏には井坪君がマウンドへ。制球は定まらず冷汗ものの投球でしたがここぞというところで威力のあるストレート、どうにかこうにか無失点で抑える。四球3バッテリーエラー1という内容でどうして失点0で済んだのか…心臓に悪い。
9回表は浦学もショートの金田君にピッチャー交代。
金田君も安定したピッチングで、1死から三浦君がショートへの内野安打で出ますが8番衛藤君、期待の代打・1年の高橋撤平も凡退に終わり、1-4のまま試合終了、関東一は2年連続で関東大会準優勝に終わりました。
点差やヒット数の差以上に投打の力の差を感じる試合でした。守りにミスもないわけではなかったけど、強力打線を相手にしたときしばしばあった、プレッシャーでミスを重ねて自滅とかではなくて、ほぼ最高といえる守りができてたのは凄く嬉しかったけど、逆に言えばそれでこの結果なのだから、力の差は大きいんだと思う。
でも都大会・関東大会と、冬を越して見違えるように上手くなったなー、強くなったなーと驚き、楽しませてもらったし、それは昨夏昨秋の悔しい負けがあったから。
あと1カ月半。今日の負けがあったからこそ、と笑って終われる夏になるよう、ガンバレ関一!
【試合スコア】
関東一 010 000 000 1 H5E0
浦和学院 120 000 010 4 H9E2
【バッテリー】
関東一 :桝川(2)、成井(4)、清水(1)、井坪(1)ー富岡
浦和学院:芳野(6)、浅田(2)、金田(1)ー高山