20251002秋季埼玉県大会準々決勝 熊谷商業×上尾、春日部共栄×花咲徳栄

埼玉県大会もいよいよ大詰め、関東大会出場権獲得まであと2勝。日差しが出ればまだまだ暑い青空のもと、県営大宮公園球場での準々決勝2試合。

 

第1試合 熊谷商業2-6上尾〇

両校ともに、何度も甲子園出場経験がありながら長らく甲子園から遠ざかっている県立高校。埼玉県から未だ21世紀枠での出場がないことから、21世紀枠が狙えるのではないかと噂される学校同士の対戦です。勝てば一歩前進、負ければ(相手が更に勝ち進んで一般枠当確にでもならない限り)21世紀枠の県推薦は難しくなる。

熊谷商はエース左腕の大久保君、上尾は背番号10の右サイドスロー辻岡君の先発で始まった試合は、序盤は両投手の好投で双方無得点。しかし中盤以降は打撃と走塁で上回る上尾が得点を重ね、熊谷商の反撃を7回の2点のみに抑えて快勝。

上尾の先発の辻岡君は前半に許したヒットはバントヒット1本のみ、6回7回は捉えられましたが8回9回は持ち直して再びノーヒットに抑え、被安打6失点2で完投。ナイスピッチングでした。これでエース武田君をはじめ、他の投手陣にだいぶ余裕ができたはず…と思ったのですが、確認してみたら今大会は辻岡君中心で来てるみたいなので、明後日の投手起用がどうなるかも気になります。

でもこの試合で一番驚いたのは、常に次の塁を狙う上尾の走塁でした。特に4回裏の先制点は、内野安打とバントヒット、バッテリーエラーで得た1死2・3塁のチャンスにスクイズだったのですが、5番の丹田君がとにかく速かった。セカンドへの内野安打も速かったけど(そういえば第1打席の右中間もも外野が抜かれてないのに2ベースになっててはやって思ったっけ)、スクイズも処理したピッチャーが3塁にいた丹田君をを目で制して1塁送球したのですが、それでも送球と同時に再スタートした丹田君が見事ホームイン!ちょっとビックリ。

逆に熊谷商としては大久保君の好投もあっただけに、ここをアウトにできていれば、この進塁を止められていれば、と思う場面が幾つかあったのが勿体なかったかな。もちろん一つ一つのプレーの成否は運もあるし仕方ないんだけど、それができるのが球際に強い、ってやつなのかもしれないと感じた試合でした。

 

第2試合 春日部共栄1-4花咲徳栄〇

徳栄はエース右腕の黒川君、共栄は背番号10の左腕前田君、左右は異なりますが共に本格派の先発。黒川君は(2番手で投げた古賀君も)徳栄に多い(ような気がする)ワインドアップのピッチャーです。

共栄の前田君は、東部地区新人戦や県大会初戦の本庄第一戦で見たときはコントロールが全然思うようにいかず苦しむ場面があって心配していたのですが、今日はナイスピッチングでした(勝敗は別として、ホッとした…)。

しかし徳栄は4回にはエラーで出たランナーをバッテリーエラーと内野ゴロで進め、犠牲フライで先制すると、6回にはヒットで出たランナーが送りバント処理エラーで3塁まで進み、今度はタイムリーヒットで1点。共栄としては、黒川君を殆ど打てていないだけに避けたかったミス絡みの2失点でした。

そして終盤に入ると前田君の疲れもあってか大きな当たりが目立つようになり、9回には8番黒川君のフェンス直撃の3ベースに始まる3連打とゲッツー崩れで更に2点、4-0となる。

9回裏の共栄は、2死から交代となった徳栄の2番手・左腕の古賀君からエラーと連打で1点を返しますが反撃はそこまで。徳栄が4-1と快勝して準決勝進出を決めました。黒川君は8回2/3を投げて被安打2のナイスピッチング!正直言って、続投だったら完封だった可能性が高いと思います。

共栄としては完敗に近い内容でしたが、今日の敗戦を踏まえて冬を越して、春にどんなチームになってくるのか、期待です。投手を支え切れる守りか、好投手からでも点をもぎ取れる打線か。いや、両方だったらそれに越したことはないけれども。

 

 

というわけで、準決勝のカードは、上尾×浦学、浦和麗明×徳栄 ということになりました。関東大会常連の浦学・徳栄と、久しぶり或いは初を狙う上尾・黎明との対決になるわけで、どのような戦い方になるのか楽しみです。