20251004 秋季埼玉県大会準決勝 上尾×浦和学院

勝てば関東大会出場が決まる大一番。午後は天気が崩れる予報ですが、今はまだ、雲は多いながらも青空も覗くさわやかな朝。

重心低く腰の入りまくった姿勢がよく似た両チームのトンボかけ部隊からスタンドに目を移すと、3塁側の浦学は野球部員の応援、1塁側の上尾はブラバン&チアも参戦の模様。バックネット裏、とくに屋根下は席を探すのにちょっと苦労するくらい埋まっていて、かなりの盛況。

 

先攻:上尾

1レフト小林

2ショート関根

3ピッチャー辻岡

4ファースト菊池

5ライト丹田

6サード関谷

7ピッチャー並木

8センター坂田

9セカンド森田

 

後攻:浦和学院

1レフト鈴木→センター

2センター荒居→ピッチャ―日高→H蜂巣→ピッチャー城間→ライト坂田

3サード法量

4ファースト藤澤

5ライト西村→ピッチャー

6セカンド玉榮

7キャッチャー内藤

8ショート大宮→レフト

9ピッチャー伊藤→ショート

 

浦学はエース右腕の伊藤君が先発、上尾はやはり今日も背番号10の右サイドスロー辻岡君が先発。今日は比較的涼しいとはいえ、準々決勝も3回戦も完投しているのでやはり疲労は心配。

 

さて、レフトライトの外野も含めた審判6名体制のもと、試合開始。

浦学の先発・伊藤君は立ち上がりややコントロールに苦しみ、四死球でランナーを出しますが、バックの好守もあって無失点で切り抜けると、2回3回は三者凡退。見てるとほとんどが変化球のようです。

一方、上尾の辻岡君は毎回ヒットや四球でランナーを出しますが、こちらも内野の好守もあって無失点で切り抜ける。

そして4回表、先頭の3番辻岡君がレフト前ヒット、見るからにスラッガータイプという体格の4番菊池君は最初から送る素振りはありませんでしたが、バッテリーエラーで辻岡君が2塁に進むとライト線深いところへの2ベースを放ち、上尾が1点を先制、なおも、1死2塁。しかし浦学の伊藤君も踏ん張り、次の丹田君の送りバントを2塁封殺、後続もピッチャーゴロ併殺に打ち取り、1点でしのぐ。

直後の4回裏、1死から5番西村君がセンターオーバーの3塁打、6番玉榮君の犠牲フライですぐに同点に追いつく。西村君も凄い大きな当たりだったし、犠牲フライも結構飛んだなー。

あっさり同点に追いつかれた後、5回表の上尾。先頭の並木君が初球を打ってレフト前ヒット!ノーアウトのランナーを活かしていきたいところでしたが、8番坂田君の初球送りバントがっまたしてもピッチャー前に転がり2塁封殺。そして9番森田君が初球を1塁側へ転がるナイスバント…と思いきや、駆け寄ってきた伊藤君がすかさず2塁送球アウト!1塁転送でダブルプレーとなり、わずか3球で終わる。森田君のバント良かったと思うのですが、伊藤君のフィールディングが凄すぎた…

しかし上尾も負けてはおらず、浦学の攻撃を6球で三者凡退に抑えたところでグラウンド整備へ。

6回は双方ランナーを出しながらも無得点に終わりましたが7回表。

1死からショートゴロエラーとショートへの内野安打(送球エラーになったのはかなり深いとこへの打球だったし、内野安打も難しい打球だったと思います)で1・2塁となりバッターボックスには8番坂田君。坂田君は2ストライクと追い込まれますが3球目の外よりの球をうまく当ててライト前ヒット。満塁となります。

続く9番森田君の打球もライト前に落ち、上尾が再び1点リード、なおも1死満塁。

ここで浦学は背番号10の右スリークォーター日高君にピッチャー交代。なのですが…

日高君が入ったのは2番センター荒居君のところ。ピッチャー伊藤君はショートに回り、ショートの大宮君はレフト、レフトの鈴木君がセンターへと、かなり大きく守備位置が変わる。伊藤君ショートも守れるとは…あのバント処理もうなずける。

日高君は1番小林君を狙い通りのショートゴロに打ち取りホームアウト、しかし1塁アウトは取れず2死ながら満塁。そして2番関根君の打球はセンター前に抜け、3塁ランナーが生還!2塁ランナーも3塁を回りますがこれは好返球でホームタッチアウトとなり、3-1。

2点ビハインドとなった7回裏の浦学。先頭の8番大宮君のセンターへの大きな当たり、上尾のセンター坂田君も追いついたかに見えましたが捕球はできず、大宮君は3塁へ!ナイスラン!前の西村君もだけど、3塁行くと決めるタイミングが早いのか、スピード緩めず2塁回るもんなあ…そして伊藤君がライトへの犠牲フライを打ち上げ1点差に迫る。

8回表の浦学は3番手に背番号11の左腕城間君を送ります。

城間君に対して上尾の先頭バッター辻岡君はフルカウントからサード脇を抜けるレフト前ヒット、ノーアウト1塁。続く4番の菊池君はここでも送る素振りは全くなく、積極的に振りに行きますが三球三振。でもなんか、4番らしくて憎めない

5番丹田君は初球ヒッティングで空振りすると一転して(セーフティ狙いに見えましたが)バントで2死2塁。ここで6番関谷君がライト前ヒット、2死ながら1・3塁。

となりますが、ライトの西村君がどこか痛めたのか治療中断、両チームがベンチに下がります。

暫くの後の試合再開でビックリ仰天。傷んでたはずの西村君がマウンドへ。いいんかーい。いやじっさい、アキレス腱のばしたりしてるのでつり気味?ではあるのかもしれませんが、大丈夫なのか?

ともあれ、交代した西村君は難なく後続を打ち取り、無失点で切り抜ける。

8回裏の浦学は3番法量君から。法量君はフルカウントから1.2塁間を抜くヒットでこちらもノーアウト1塁。打順は4番ですが1点ビハインドの浦学は送りバントを選択、1死2塁。それにしてもバント上手い…藤澤君は同点だった6回表もノーアウト1塁からナイスバントを決めていましたが、ここもキッチリ決めた!

ここでバッターボックスには4回にセンターオーバー3ベースを放っている西村君。西村君は2ストライクと追い込まれながらもライト線への2ベースを放ち、浦学が再び同点に追いつく。更に6番玉榮君もセンター前ヒット、2塁ランナーの西村君が生還してこの試合初めて浦学がリードを奪う。4-3。

9回裏もマウンドに上がった西村君は上尾打線を三者凡退に抑え、4-3で浦学が逆転勝利、決勝進出&関東大会出場を決めました。おめでとう!

 

とにかく、手に汗握るナイスゲームでした!

ヒットは共に9本ずつ、エラーと四死球も浦学の方がやや多いくらいでしたが、浦学の長打4本うち3ベース2本という長打力、送りバントや犠牲フライをキッチリ決める堅実さが勝負を分けたのかなと思います。逆に上尾の送りバント失敗3つは勿体なかった…(伊藤君のフィールディングが良すぎたというのもありますが)1年生が多いチームのようですし、今後に期待です。辻岡君ナイスピッチング!

浦学の新チームを見るのは初めてでしたが、伊藤君ショートには驚きました。DH制導入後、西村君のように中軸打ってピッチャーもやってという選手は浦学のような層の厚いチームでも時々出てくるでしょうが、今日の伊藤君みたいなのは見られなくなってしまうのかな…

 

第2試合では徳栄が麗明に大勝したので決勝は4年ぶりに浦学VS徳栄となりました。関東大会出場は確定していますが、それを踏まえてどういう戦いになるのか、決勝も楽しみです。

 

【試合スコア】

上尾 000 100 200 3  H9E0

浦学    000 100 12x    4  H9E1

上尾:辻岡ー並木

浦学:伊藤6 1/3)、日高(0 2/3)、城間(0 2/3)、西村(1 1/3)ー内藤