甲子園日記(8月8日)

今日は比較的涼しくなりそうな予感。いつもより少し早く着席して、何の気なしにオーロラビジョンを見ていると、何やら英語の注意書きが映し出されているのに気が付いた。確か以前来た時にはなかったはず…と双眼鏡で見てみると、やはり生命に関わる熱中症についてと緊急時対応については英文でも注意が表示されている模様。確かに、開会式ではKANO(嘉義農林)ユニのグループもいたし、その後も連日スタンドやコンコースでも外国人観光客らしき人を見かける。慣れてるはずの日本人でさえ危険なこの夏、やらないよりはずっといいけど、オーロラビジョンの表示は切り替えが頻繁だし見ない可能性もあるので、英語アナウンスもやった方がいいのではないかな。

第1試合:○日南学園2-0丸亀城西

日南学園・辰巳君、丸亀城西・大前君、両エースの好投で投手戦になりましたが2回に先制し8回にも貴重な追加点をあげた日南学園が勝利。バックの好守もあって辰巳君は4安打完封、球数も99。丸亀城西は元々少ないチャンスを、牽制死や盗塁失敗で潰してしまったのがちょっと勿体なかった…でも9安打打たれながらも粘り強く守って2失点。ナイスゲームでした。

第2試合:鹿児島実業1-5金足農業

私事ですが、私の両親の出身は秋田県山形県でして、東北、特に秋田県山形県代表には何となく肩入れしてしまいます(贔屓チームとやるときはもちろん別ですが)。そして大会前から評判のエース吉田君のピッチングはどんなものなのか。と思いながら見始めたのですが…

やっぱ凄いや。

被安打9で長打やクリーンヒットも多いのですが、ランナー背負ってここで抑えなきゃっていうときのストレートが何かもう違う…奪三振14のうち11個はランナー背負っての三振でした。

試合展開としては、3回裏に4本の長短打にフィルダースチョイスも絡んで3点を先制したものの、その後はランナーは出すものの鹿児島実業の守りににも粘りがあって得点できず、守りのミスでピンチを拡げ、最後は三振で押し切る、という嫌な流れ。そしてついに8回表には先頭の4番・西君にセンター前ヒットで出塁を許し、送りバント後に6番原口君のセンター前タイムリーで3-1と2点差に詰め寄られる。これは絶対的エースが力尽きていくときのひとつのパターン…なのですが、8回裏。先頭の6番高橋君のレフトオーバーの2ベースを皮切りに、ヒットとスクイズで1点、更にヒットにエラーも絡んでもう1点、貴重な追加点をあげ、5-1と突き放す。ここにきてようやく援護射撃が!9回表は1死からヒットのランナーを出しますが後続は連続三振でゲームセット!

10安打5得点ですから決して吉田君だけのチームではないですよね。中盤はどうなることかと思いましたが、追い縋られた8回に追加点とってまた突き放せたのは心強かった!大垣日大の打線も凄いのでちょっと心配ではありますが、楽しみでもあります。秋田とは暑さが全然違うので大変だと思いますが、次も頑張ってください。

第3試合:○大垣日大9-3東海大熊本星翔

東海大星翔が初回にシングルヒット3本で2点を先制しますが大垣日大は2回に1点、4回に4点をあげて逆転、更に6回に1点7回に3点と着実に加点して、初回以外は3回に1点を追加したのみの星翔を9-3で破り、2回戦進出を決めました…こう書くと大垣日大の打撃は凄いのねって感じですけど…いやホント。2回の1点は5番小野寺君のソロ、4回の4点は7番堀本君の満塁HR、7回の3点は又もや小野寺君の3ランでの得点(汗)9点のうち8点はホームランでの得点とか…11安打のうちホームラン含む長打が6本。2ベースもフェンス直撃が2つかな。ただ、東海大星翔としては、ソロはともかく満塁HRと3ランは守備のミスなどが絡んでランナーが増えてしまってのものだったし、HR以外の1点もタイムリーエラーによるものだったりしたのが悔やまれるかもしれません。

ともかく大垣日大の強力打線が金足農業の次の相手となるわけで、楽しみでもあり、怖くもあります。

第4試合:○花咲徳栄8-5鳴門

銀傘に切り取られた青空に、トンボがくるりと輪を描いた。昨日7日は立秋。ほとんどのチームにとって今はもう、秋なのだ。

去年一番長い夏を過ごした徳栄の今夏はどんなものになるのでしょうか。注目が集まる中、今日最後の試合開始。

ところが徳栄のエース野村君の投球が定まらず、初回2回にそれぞれ2点を奪われ、2回と4回に1点ずつ返すもその後は試合が膠着状態に陥り、野村君もランナーを出しながらも随所で好プレーが出たり三振も取れるようになって、危なっかしいながらも無失点に抑えているものの、攻撃の方も鳴門の先発・左腕の西野君を捉えることができず、ランナーを出しても繋がらない状態が終盤まで続く。徳栄らしい強い打球が殆ど見られず、守っても(結果的に失点こそ防げたけれど)挟殺プレーでの空タッチなどらしくないプレーが出て、7回終わってスコアは2-4のまま。まさかこのまま押し切られてしまうのか。私は徳栄のファンというわけではないけれど、こんならしくない終わり方はやっぱりして欲しくない。何とかしてくれ!と思った8回表。

1死から3番韮澤君がライト前ヒット、4番野村君のレフト線への飛球は鳴門のレフト三浦君の好守に阻まれて2アウトになりますが、5番浅田君の三遊間へのゴロがさほど良い祟りではなかったのですがサードのグラブをすり抜けるようにしてレフト前に抜け、6番倉持君のライト前ヒットで1点を返し、続く期待の1年生・井上君のライト線への走者一掃2ベースで5-4と逆転に成功。さすが!急に右方向への強い打球が増えてきた。何か修正の指示があったのでしょうか。9回表にも3点を加え、8-5で初戦を逆転勝利!一時はどうなることかと思いましたが、終盤の反撃は流石でした。野村君井上君と打つべき人がキッチリ打ってるし。連覇に向けた初戦ということで硬さもあったと思いますが、終盤の反撃でそれも抜けたと思うので、次戦も楽しみです。鳴門は守りも堅く良いチームでした。下級生の多いチームなので、新チームにも期待です。