20181005 秋季埼玉県大会準々決勝 上尾×春日部共栄、聖望×立教新座

雨天順延による大幅な日程変更で、3回戦からちょうど1週間後となった準々決勝。この先は明日、しあさってと詰まっていますが少なくとも今日は、各チーム、特にエースの疲労が抜けた状態で臨めるはず。それが試合展開にどう影響するのでしょうか。

◆ 上尾×春日部共栄

正智深谷に3点を先制されながら、後半何とか追い縋り、終盤の猛攻で8回コールドに持ち込んだ共栄に対し、浦高に付け入る隙を与えず10-0の6回コールドで降して準々決勝に進出してきた上尾。サウスポーエースの寺山君は6回参考ながらノーヒットノーランを達成(汗)今日初めて見たけど、左のスリークォーターでコントロールもよく、良いなあ~としみじみさせられるピッチングです。これは…苦労するかも。

しかし1回裏、1番黒川君のセンター前ヒットからバッテリーエラーと内野ゴロ、更に死球で1死1・3塁のチャンスを作ると、4番村田君のライト前ヒットで共栄が1点を先制。

ところが、続くピンチを内野ゴロダブルプレーで切り抜けた上尾がすぐに反撃。2回の表に先頭の4番正木君のレフト前ヒットで出ると、5番小林君のエンドラン空振りの間に2塁を陥れ、6番泉君のレフト前タイムリーで同点に追いつく。しかし内野ゴロゲッツーで1点止まりと、ここまでは互角というか最後のゲッツーまでよく似たカタチの攻撃。

その後は互いにランナーを出しながらも共栄・村田君、上尾・寺山君、両エースの好投&バックの守りに阻まれて無得点が続く。4回まで上尾の3安打に対して共栄の方は毎回ヒットの6安打で上回っているのですが、送りバントの失敗やチャンスで見逃し三振などもあって思うようにつながらず、ちょっと嫌な雰囲気。

5回裏。1死から2番木村君がレフト前ヒットで出て1死1塁となりますが3番平尾君は見逃しの三振。アウトコース続けた後のインコースで、ちょっと予想してなかったようにも見えました。これで2アウト1塁。バッテリー上手いなあ…

しかし続く4番村田君のライトへの飛球はかなり後ろに下がっていたライトの前に詰まって落ち、前進してきたライトはバウンドを抑えられず後逸する間に1塁ランナーがあ生還し2-1と勝ち越し、打った村田君も3塁へ!ここで5番石崎君が2ストライクと追い込まれながらしっかりとショートの脇を抜くヒットで村田君を還し、3-1とします。やったー!

しかし後半に入ると村田君の球数も増え、7回表には5番小林君の痛烈な当たりのセンター前ヒットでノーアウトのランナーを出すと、2アウトまで漕ぎつけるものの、8番の代打に送られた樋口君が2ストライクから左中間への3ベースヒットを放ち、3-2と1点差に追い上げられます。高めの球だったと思いますが、追い込んでいたし、ちょっと勿体なかったかな…

すぐにまた突き放したい7回裏、簡単に2アウト取られますが3番平尾君がライトスタンドに突き刺さるホームランを放ち、4-2と再び2点差に。更に4番村田君のレフトへの2ベース、5番石崎君のショートゴロがエラーとなって(確かに送球は悪かったけど、元々間に合わなそうな打球だったし、ヒットでも良かったような…)、2死ながら1・3塁のチャンスとなりますが6番平岡君はファーストライナーで3アウト。

点取った直後を大事にしたい8回表でしたが、そうは問屋が下ろさず。

1番二階堂君がレフト前ヒットで出ると2点ビハインドの上尾は送らず強攻、2番須川君の打球はセカンドゴロダブルプレーコース!かと思いましたがピッチャー村田君の差し出したグラブに当たって方向が変わり、1塁も間に合わず内野安打に。送りバントで1死2・3塁とされ、4番正木君を迎えますが、ここは2ストライクとすぐに追い込んでセカンドゴロに打ち取り、1点は失うものの2死3塁とします。

しかし球数100球を超えた村田君は疲れもあるのか1点差のプレッシャーもあるのか、5番小林君はストレートの四球、6番泉君も2ストライクと追い込みながら粘られて四球、満塁となります。それでも続く上野君は何とか三振にとり、1点リードは守ったまま、8回裏へ。

終盤の上尾の攻撃を見ると、何としても追加点を奪いたい8回裏。

1死から8番丸田君がセンター前ヒットで出ると、3回戦では長打連発ながら今日はまだ当たりのなかった9番森君が左中間への2ベース!続く1番黒川君もセンター前ヒットで貴重な2点をあげ、6-3で9回に入ります。

9回表は2死から1番二階堂君にレフト前ヒットを打たれますが、後続は抑えて6-3のままゲームセット、共栄が追い縋る上尾を振り切り、昨秋県大会の雪辱を果たし、準決勝進出を決めました。おめでとう!

両チーム2ケタ安打ですが四死球少なく(村田君は四球3、寺山君は死球1のみ)やエラーも殆どなく、ランナー出してからの守りに粘りがあって、ビッグイニングには至らず、締まった好ゲームになりました。応援している身としてはハラハラし通しでしたが。寺山君は本当にナイスピッチングだったので、打てて良かった…

明日はこの秋初めての県営での試合。関東大会まであと1勝です。

【試合スコア】

上尾:010 000 110 3 H10 E1

共栄:100 020 12X6 H14 E0

◆聖望×立教新座

新チームになってから見るのは初めての両チーム。立教新座は右上手の木村君、聖望は右サイドの清水君、共に背番号11の先発。

試合は、先攻の聖望が2回表に相手エラーで出たランナーに四球と送りバントの送球エラーで進め、スクイズで1点を先制。5回6回にも1点ずつを加える一方、先発の清水君は5回まで被安打2のナイスピッチングで立教打線を0点に抑えて6回表を終わった時点で3-0。ここで聖望は背番号1の右腕・廣瀬君にピッチャー交代。廣瀬君は立ち上がり、連打や四球で1死2・3塁→2死満塁のピンチを迎えますが後続は抑えて無失点で凌ぐ。

7回表、聖望は内野安打と送りバントの送球エラー、四球などで1死満塁のチャンスを作ると、5番田島君のスクイズをファーストがグラブトスするもホームに間に合わず、フィルダースチョイスで聖望が1点を追加、4-0とします。尚も1死満塁が続き、続く6番も連続で満塁スクイズを試みますが今度はホームアウト、2死となって後続も抑えられ、1点止まり。

7回裏、8回表は共に無得点に終わり、8回裏の立教新座の攻撃。

先頭の1番植野君がセンター前ヒットで出ると、2番茂木君のショートへのゴロはダブルプレーが取れそうな打球でしたが処理を焦ったのかセカンド送球の連携が乱れる間に、1塁ランナーは3塁まで行きノーアウト1・3塁、3番水野君のショートゴロも内野安打となり、1点を返し、尚もノーアウト1・2塁のチャンスで4番吉澤君。しかし聖望の廣瀬君も踏ん張り、吉澤君を三振にとり、1死1・2塁。しかし続く藤井君の打席で立教はなんと3盗みに成功、1・3塁としたところで藤井君らライトへの大きな飛球。犠牲フライで更に1点を還して立教新座が2-4と詰め寄る。見事、3盗が活きた形になりました。

最終回の攻防。

突き放したい聖望は9回表、ヒットと四球で出たランナーを7番の代打蔵田君の左中間への3ベースで還し、6-2と再び4点差と突き放し、尚も1死3塁。しかし8番廣瀬君のセンターフライはやや浅く犠牲フライにはならず、後続も抑えられて3アウト。

とはいえあと1イニングで4点差、さすがに決まったか…と思ったのは私だけではないはずですが、3塁側の立教新座のベンチはそんな様子は微塵もない、逆転するぞ!のハイボルテージ。

そして連打でノーアウト1・2塁とすると9番の代打に送られた背番号19の田中君が初球セーフティーバント!これが見事に決まり、ノーアウト満塁。ここで1番植野君がレフト前にタイムリーを放ち、まず1点を返す。続く茂木君は初球を打ってキャッチャーへのファウルフライで1死となりますが、3番水野君への投球はもう、はっきりボールとわかる球が殆ど。四球で押出しとなり、4-6。そして4番の吉澤君も2ボールからライト前に抜けるタイムリー!ランナー二人が還りついに同点に追いつき、更に返球が乱れたのを見た1塁ランナーまでがサヨナラのホームを狙いますがこれはタッチアウト。しかしその間にバッターランナーも2塁に進み、6-6の同点で2死2塁。尚もサヨナラのチャンス。

ここで聖望は右腕の園田君にピッチャー交代、廣瀬君はレフトへ。

聖望としては後半毎回のように得点できているのだし、ここを切り抜ければ再度突き放して勝つ望みは十分ある。しかし園田君は最初のバッター藤井君への1球目の投球動作に入ろうとしたところでバランスを崩してしまってボークとなり、ランナーは3塁へ。緊張もあったのか、試合途中から降ってきた雨の影響もあったのでしょうか。

そして藤井君の打球はライトへの大きな飛球となり、聖望のライトも懸命に追いますが捕球はできず、3塁ランナーが還り7-6と立教新座が4点差をひっくり返す大逆転でBシードの聖望にサヨナラ勝ち、準決勝進出を決めました。おめでとうございます。

聖望は中盤まで完全に聖望ペースで進んでいただけに、ちょっと言い様のない悔しさがあると思います。7回までのチャンスでもっと点が取れていたら、9回裏、どこかで落ち着いて流れを止められていたら…でもそれをさせなかった立教新座が強かったということなんだろうな…

エラー4と守備の乱れが多く失点に結びつく場面もあったし、前半は清水君に抑えられ、後半も点差を詰めるとすぐにまた離されるという苦しい展開でしたが、ベンチ&スタンドは常に明るく、元気でしたね♪4点差をひっくり返すというのはなかなか出来ることじゃないですが、チームの雰囲気にそのままの積極的な攻撃が奏功したのだと思います。

【試合スコア】

聖  望 010 011 102 6 H9 E1

立教新座 000 000 025X 7 H13E4

明日は準決勝。関東大会まで、あと1つ。しかし、大会前に浦実×共栄、立教新座×東農大三 という、この準決勝カードを予測できた人はいただろうか…