20210729東東京大会準々決勝 関東一×芝

準々決勝。例年になく多かったこの夏の江戸球の試合も、今日が最後。勝てば準決勝、東京ドームです。

相手の芝高校は中高一貫(昔は高校入試もあったけど、今はやってない模様)なので野球部も芝中からのメンバーということになりますが、特徴的なのは中学もシニア連盟に加盟している硬式チームだということ。3年生にとって6年間の硬式野球の集大成となる今大会、4回戦では延長12回で目黒日大を破り、5回戦では東海大高輪台・共栄学園といった実力校を次々と倒してきた日大一を降して準々決勝に進出している。これが初の準々決勝だそうで、3塁側スタンドはかなりの入り。

 

先攻:芝

1キャッチャー亀井

2ショート栗原

3ピッチャー尾藤⇒センター

4ライト大田

5センター佐川⇒ピッチャー

6サード時田

7ファースト押鐘

8レフト八島⇒二井

9セカンド土屋

 エースの尾藤君は打順も3番だし、キャッチャーで1番という亀井君はキャプテンで、まさにチームの中心。

 

後攻:関東一

1ライト染谷⇒鎌倉⇒レフト

2センター五十嵐

3サード初谷

4キャッチャー石見

5ファースト津原

6レフト滝川⇒ライト市川

7ショート楠原

8セカンド立花

9ピッチャー鈴木⇒H片山⇒R高田⇒H田中⇒ピッチャー成井⇒小島

 

今日の先発は右サイドスローの鈴木君。継投はあると思いますが芝の打線もいいので早めに援護してあげて欲しいところ。

 

1回表。1番キャッチャーの亀井君が1ストライクからの2球めをレフト線へのヒット。深めの位置でしたが回り込んでシングルヒットに止める。

2番栗原君の送りバントを連続でファウルフライにさせますがキャッチはできず、ヒッティングに切り替えた栗原君の打球はレフト前へ…ノーアウト1・2塁。うーんちょっと急ぎ過ぎたかな…ここまでボール球1つもなかったし…

それにしても3塁側の盛り上がりが凄い。やっぱ去年から今年にかけて観客入れるのも抑え気味だったから観客凄いのに慣れてないし、江戸球や今はなき神二のような相手側スタンドまでの距離が短い狭い球場は、応援が良く響くのだ。

ここでバッターボックスにはエースで3番の尾藤君。岩倉戦の初回、やはりノーアウト1・2塁で初谷君が送りバントしたのがうっすらと思い出されたりしますが、尾藤君は送る様子は見せず強攻、ショートゴロになりますがゲッツーは取れず1死1・3塁となって4番の大田君。

鈴木君は大田君に対しては2ストライクと追い込みますがその後はファウルで粘られ結局四球、1死満塁に。しかし続く佐川君を今度はショートゴロゲッツーに打ち取り、ピンチを凌ぐ。

これを見るとやはり早めに先取点欲しい1回裏。芝のマウンドにはエース右腕の尾藤君。

先頭の染谷君がライト線ギリギリの深い当たり!2塁ベースを回って3塁まで行くか!?と思いましたが途中で戻り、2ベースに。続く五十嵐君の送りバントはややピッチャー正面寄りでヒヤッとしますが尾藤君は1塁送球、1死3塁として初谷君。

初谷君は1・2塁間への痛烈な打球を放ちますがボールはセカンドのグラブへ。捕球しきれずこぼれますが、すかさずボールを拾ってファーストへ。3塁ランナーも動けず、2アウト。後続も打ち取られ、無得点。

2回表は2アウトから内野安打でランナーを出しますが後続は抑え、無失点。でも芝の下位打線も思い切りよく振ってくる。

2回裏。先頭の5番津原君が三遊間を抜くヒットで出ますが続く滝川君の送りバントがピッチャー前の小フライ、地面に落ちかけるところを尾藤君がキャッチ、1塁ランナー戻れずダブルプレーに。ナイスフィールディングでした…

2アウト後、楠原君のセンター前ヒットと立花君は四球で1・2塁としますが後続は倒れ、ここも無得点。

うーん…ヒットは出てるし捉えているから心配ない、とは思うんだけど、何か微妙に噛み合ってない感じ。

3回表。1死から2番栗原君がまたもレフト前ヒット、しかし続く尾藤君はショートゴロダブルプレーに打ち取り、この回は3人で終える。

3回裏。1死から2番五十嵐君が四球で出ますが、3番初谷君の打席で盗塁を刺されて2アウト、初谷君も良い当たりでしたがファーストライナーに倒れ、この回は3人で終わる。

4回は表裏ともに三者凡退。ちょっと膠着してしまってるけど、鈴木君も立ち上がりに比べて安定してきてるし、早く点を、と焦らず腰を据えて攻めた方がいいのかもしれない。

5回表も鈴木君が三者凡退に抑えたその裏。

先頭の楠原君が右中間を越える2ベース!やったぜキャプテン!ここ2試合下位に下がっていた楠原君でしたが第1打席のセンター前といい、調子出てきた?

そして続く立花君は1塁方向へ転がるナイスバント!誰も取れない…かと思いましたがピッチャー尾藤君が追いつき素晴らしい動きで捕球し1塁にトス、しかし送球が低くそれ、1塁セーフに!

ここで鈴木君に代えて片山君が代打に送られます。5回裏で0-0,ノーアウト1・3塁、何としても1点欲しい場面。打ってくれ!!

そして片山君は見事期待に応え、初球をセンター前へ!3塁ランナーが還り、更にセンターがボールを後逸する間に1塁ランナーも生還、2点を先制します。やったー!

打順がトップに還った後も、連打と犠牲フライで(途中バントミスがあったりもしましたが)この回一挙8点を挙げる。

だいぶ気が楽になった6回表ですが「もっかい集中!」という掛け声なども聞こえる。そうなのだ点を取った後が大事…

代打を送られた鈴木君に代わり、マウンドには成井君。ライトには染谷君に代わって鎌倉君が入っている。

芝は1番からの好打順でしたが成井君は危なげなく三者凡退に抑える。

6回裏、芝もセンターを守っていた左腕の佐川君が尾藤君と入れ替わりマウンドへ。佐川君からは四球のランナーは出すものの得点には結びつかず、8-0のまま。

7回表。成井君が三振で1アウトを取ったところで再び選手交代があり、背番号11の小島君がマウンドへ。今大会初登板。そして鎌倉君がレフトに回り、市川君がライトに入ります…って、ええっ??つまり今後、市川君が外野に回ることもあるってことなのでしょうか。投手が外野で先発したり降板して外野にいく起用は、関一では殆ど見たことないのですが、果たして。という疑問をよそに、

この夏初めてのマウンドに立った小島君は5番6番を連続三振に取り、8-0のままゲームセット、関東一が準決勝進出を決めました。おめでとう!

 

初戦からここまで必ず初回に先制して優位に試合を進めてきた関一ですが、今日は好守に阻まれたりミスがあったりでなかなか突破口が開けずもどかしい展開。初回に芝の積極的な攻めでいきなりピンチになったりしただけに、早く点取らねばという焦りと慎重さがミックスされて微妙に硬くなってたところもあるのかな…とか思ったり。

でもそういうじりじりする雰囲気の中で我慢して抑えてくれた鈴木君(&ミスなく守った守備)が5回裏の大量点を呼び込んだのだと思います。ナイスピッチングでした ♪打線もここぞというところで良く決めてくれました。特に口火を切った楠原君の2ベース、芝の初エラーを誘った立花君のナイスバント、そして代打片山君のヒットと続いたのは嬉しかった。

芝は守りには粘りがあり、打線も迷いなく振ってきて、やはり怖いチームでした。スタンドの応援も凄くて圧倒されたし…結果的にコールドになったけど、関一にとっても苦しく貴重な試合であったことは間違いないと思います。ナイスゲームでした。

 

 

次はいよいよ東京ドーム。日程も球場も去年までとは変わって、これまでにない戦いになりますが、何があっても慌てず焦らずあきらめず、甲子園目指してガンバレ関一!!

 

【試合スコア】

芝   000 000 0  0 H4 E2

関東一    000 080 x  8 H12 E0

芝  :尾藤(5)、佐川(1)ー亀井

関東一:鈴木(5)、成井(1 1/3)、小島(0 2/3)ー石見