『キャプテン』&『プレイボール』その1~谷原戦とその後について再考してみた~

一寸先は闇。センバツ開幕まであと少し、本読んだり、ツクシやオタマジャクシを探しに行ったりしながらまったりと平穏に過ごそうと思っていたのに。

偶然、とあるサイト様↓

stand16.hatenablog.com

 

と出会ったことで(本当に感謝しております)、『プレイボール』故ちばあきおの。間違っても今連載している2とかがついたアレではない)が瞬く間に再燃。

コミックスを本棚から引っ張り出して読み返し、昼夜逆転するまでPCの前に陣取ってWordで殴り書きしてみたり(我ながら狂気じみてますけど、それがオタクというもので)。

 

もちろん考えたのは主に、

谷口たちが3年の夏、墨高は春の練習試合で惨敗した谷原を倒せたのか?甲子園に行けたのか?

ということ。

週刊少年ジャンプの連載での最終回を読んだときからずっと、私は上記の問いに対しての答えはYESでしかあり得ないと信じてきた。理屈ではなく、信念として。でも、「あまりに実力差があり過ぎ、谷口の代では行けない」「行けなくてもいいのだ」という意見があることも知っていて、たまに不安に駆られることもあった。

そして、連載終了から四半世紀近く経った頃、(これまたきっかけは『キャプテン』『プレイボール』でしたが)リアル高校野球に嵌って15年。

その間、『キャプテン』『プレイボール』熱の方は、ゆるく穏やかに収まっていたのですが、今回の再燃で、高校野球ファンのはしくれのはしくれの目で見直すと、

 

「よ、良かった…墨高に勝機あるじゃん…」

 

1 大差をつけられながら谷口が完投している。たぶん終盤はボロボロだったはずで、本来はとっくに交代するところ。谷口としては下級生を自分と同じ目に遭わせたくなかったのだろうが、そのおかげで結果的に井口を見せずに済んだ。私の個人的予想では谷原戦で登板可能性があるのは谷口、井口と投手兼任になったイガラシの3人なので(なぜって、モノガタリ的にそうなのだとしか)、うち2人は出さずにすんだし谷口も4で述べるように本調子ではなかったので、情報戦的にはまずまずだし、失点も額面どおりに取らなくてもよいと考える。

まあ、実際の高校野球でも、失点し始めていったん歯車が狂うとそのまま立て直せず、とんでもない大差がつく…ということも珍しくないし、それがそのまま実力差というわけでもないですし…

 

2 盤石に見える谷原ですが、二番手投手が野田という台所事情。背番号も10だし、エース村井に交代した時の様子からして、野田より上の控えピッチャーがいる感じがしない。もっとも『プレイボール』世界のライバルチームはどこも、信頼おけるピッチャーは1人だけだけど…夏の公式戦で当たった場合、谷原の監督は墨高に対して練試で攻略された野田を先発させることはしないだろうし、よほどの大差をつけない限り、村井が先発完投するしかない。夏だし、当たるのは決勝だろうから、そこはひとつの付け目になるはず。疲労度だけでなく、攻略するまでの時間がある、という意味でも。

 

3 墨谷の十八番・偵察&研究をせずにまともにぶつかった。おそらく、谷口1年夏の東実や、中学時代の青葉に対して同じようにしていたら、谷原戦と似たような大敗をしていたと思われる。谷原対策は相当力を入れてやるはずなので、そこに期待。

 

4 谷口が谷原に対して入れ込み過ぎていて、本調子ではなかった。これについては、連載で読んだときも、谷口が谷原を意識している描写が所々にあり、それが東実や川北のときのような真摯にぶつかっていく感じと少し違っていて、妙な色気というか、「もしかして俺たち結構イケるんじゃ?」みたいなやや自信過剰、意識過剰な感じがした。最近の大会での戦績を考えれば無理からぬところではあるのだが。それがあの大敗で払拭されて、谷口らしく相手に臨んだとき、結果もまた違ってくるのではないか。精神論と言わば言え。

 

とまあ、ちまちまと理屈をこねてみましたが、今回の再燃で改めて考えてみたことで、墨高甲子園への道筋がはじめてクッキリ具体的に見えたのは個人的には嬉しい収穫でした。再燃した『プレイボール』熱はまだしばらく続きそうなので、また再発見があればつらつら書き連ねていきたいと思います。