20150425 春季東京都大会準決勝 関東一×日大三高

試合の翌日から、ずっと電波の届かないところにいたためえらく遅くなってしまいましたが、今更ながら試合経過を簡単に。

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信濃町から神宮の杜に渡る交差点には藤の花。都大会の最終週。第1試合では佼成学園が「関東大会♪一番乗り♪」というスタンドの掛け声そのままにセンバツ出場の東海大菅生を破り、決勝進出&関東大会出場を決めている(おめでとうございます)。残り一つの椅子を賭けて、準決勝の第2試合。

今日は関一が先攻。強打の日大三高が相手の準決勝、(失礼ながら&残念ながら)これが関一のエースだぜ!と言えるピッチャーが現状ではいない中、先発が注目されますが、試合前のブルペンなどをみると、どうやら背番号11の畠山君が先発の模様。今大会では初登板ですし、これまでの大会でも先発起用はなかったと思う。畠山君の登板を見るのは昨年の春以来ですが、こんなにサイドスローだったっけ?

先攻:関東一

1センターオコエ

2ライト桑名(→レフト)

3ショート伊藤

4セカンド森山(→ファースト→セカンド)

5レフト五十嵐(→ファースト)

6サード松永→ピッチャー田邉→H井橋(→ライト)

7キャッチャー鈴木

8ファースト丸山(→サード)→ピッチャー竹井

9ピッチャー畠山→H日原→小松原→セカンド黒田(→サード)

これもだいぶ変わっていて、井橋君に代えて桑名君をライトに起用。丸山君をファーストに入れて五十嵐君はレフトに回っている。ご覧のとおりこの試合、後半目まぐるしく選手&シートの交代があったので、全部捉えきれているか若干不安…

後攻:日大三

1ショート下小牧

2センター田中(→セカンド)

3セカンド田村(→ピッチャー)

4ライト坂倉

5キャッチャー小藤

6ファースト川崎

7サード佐々木

8レフト五十嵐

9ピッチャー小谷野→H山本→センター小倉

三高の方は準々決勝の二松戦と同じく、背番号10の2年生右腕・小谷野君が先発。レフトに五十嵐君が入っているほかは、準々決勝と同じスタメン。二松戦で顔面に死球を受け、担架で運ばれそのまま退場となった田中君も無事スタメン出場。大事なくてよかった。それと、エースナンバーの田村君が外野やファーストではなくセカンドに入っているのが目を惹く。打順も3番だし、二松戦ではスコアボード上方にぶち当てる満塁ホームランを放っており、凄い能力の高い選手と思われます。今日は継投はあるのでしょうか。

1回表、三高のマウンドには小谷野君。前の試合でも思ったけど、長身な上に、手足が長いせいか、凄く大きく見えるなあ…そんな小谷野君に対し、先頭のオコエ君は高ーく上がったショートフライ。桑名君は三振、伊藤君もファーストゴロに倒れ、三者凡退。

その裏。先頭の下小牧君がショートの頭上をライナーで破るヒットで出ると、続く田中君にはストレートの四球、送りバントで2・3塁とされたところで4番の坂倉君と、早くも画に描いたようなピンチ!坂倉君はセンター深くに大飛球を放ちますがセンターオコエ君が何とかキャッチ、当然1点は失うものの2死2塁。続く小藤君も四球で歩かせますが後続は断って何とか1点で凌ぐ。

2回表、先頭の森山君がセカンドゴロエラーで出ますが、5番五十嵐君がフルカウントから三振&盗塁失敗で2アウトランナーなし。後続もなくここも3人で終えられる。

2回裏、連続四球でノーアウト1・2塁とまたもピンチを迎えますが、9番小谷野君の送りバント空振りで飛び出したランナーを鈴木君のナイス送球でタッチアウト!これで1死1塁。小谷野君は2球目は送りバント成功で2死2塁となりますが、1番下小牧君はサードゴロに打ち取り、0点で凌ぐ。

3回表はすべて内野ゴロであっさりと三者凡退。ここまで出塁はエラーの1人のみ。毎回3人ずつで終わっています。

なので何とか抑えていきたい3回裏。2番の田中君からでしたが、この回はテンポ良く、3者凡退に抑ええる。とはいっても、4番の坂倉君のセンターフライとか、えらく大きい当たり、オコエ君はフェンスに張り付いて取っていました(怖)。

4回表はオコエ君から。オコエ君は3-1からボテボテのショートへのゴロですがこれが内野安打となり、2盗でノーアウト2塁、桑名君の絶妙バントでノーアウト1・3塁の大チャンスでバッターボックスには伊藤君。伊藤君は初球を打って内野ゴロダブルプレーとなり2アウト。しかしともかく、3塁ランナーが還って1点を返す!更に4番森山君がセンターの頭上を越える2ベース!!5番の五十嵐君もストレートの四球で2死ながら1・2塁と再びチャンスを作り、6番の松永君。しかし松永君は2-2からハーフスイングを取られ、空振りの三振でこの回は1点止まり。

1点を返しこれから!というところの4回裏ですが、先頭の小藤君は右翼へのホームラン!!あっという間に再び2点差に(汗)表で1点を返したものの、ノーアウト1・3塁から1点、それでも2死1・2塁のチャンスを再度作りながら抑えられるという展開だっただけに、嫌な展開。更に6番川崎君もセンター深いところに鋭い打球を放ち、センターオコエ君も捕球はできず、ボールはフェンス際に落ちる…当然2ベースかと思いましたが、なんとなんと2塁を狙った川崎君によりオコエ君の返球の方が速く、タッチアウト!盛り上がる1塁側スタンド♪その後も2死から8番五十嵐君にもライト線への2ベースを打たれますが、ラストバッターの小谷野君のサードへのひやっとする当たりを松永君が捌き、松永君のひやっとする送球をファーストの丸山君もよく捕り、バッターランナーにタッチ!この回も1点で凌ぐ。

5回表、7番鈴木君・8番丸山君共にセカンドゴロ、9番畠山君の打席で日原君が代打に送られますがやはりセカンドゴロで三者凡退。

5回裏、マウンドには代打を送られた日原君に代わって小松原君。

小松原君は先頭の下小牧君をライトフライに討ち取ったものの、2番田中君はストレートの四球、3番田村君は死球で1・2塁。更に4番坂倉君の打球がセカンドへの内野安打となり、あっという間に1死満塁でバッターボックスには5番の小藤君(汗)

そして小藤君の打席でボークがあり(1塁牽制をしようとしてやめた)、1点を追加される。もうどうなることやら顔面蒼白な感じですが小藤君は低めの変化球で空三振に取り(三高いのバッターは殆ど空振りしてくれないのですが、やっと!)2アウト、続く川崎君も四球で満塁となりますが次の佐々木君は三振にとり、何とか1点で凌ぐ。

6回表。1番オコエ君から。オコエ君の打球はやや詰まった感じですがセンター前に落ち、ノーアウト1塁。2番桑名君の打席で再び2盗を仕掛けますが今度は間一髪小藤君の送球が勝り、2塁タッチアウト。でも際どいタイミングでした。これで1死ランナーなしとなりますが、桑名君もレフト前ヒットを放ち、続く伊藤君もストレートの四球で1・2塁としたところで、前の打席でセンターオーバーの2ベースを放っている森山君。森山君もファウルで粘りますが最後は空振りの三振で2アウト。しかし五十嵐君は四球、松永君も前の打席でスイングを取られた落ちる球を今度は堪えて四球を選び、押出しの1点!!再び1点差に迫り、なおも2死ながら満塁。三高には田村君もいるし、ここで同点、逆転といきたいところ。しかしそろそろ90球を超え、疲れもあるのか投球後フラつく場面も見せる小谷野君に対し、バッターボックスの鈴木はライトフライに倒れ、打ち崩すことができない。

ともあれ1点差に追い上げた6回裏、無失点で終わらせたい。

5回からマウンドに上がった小松原君は8番の五十嵐君、9番の小谷野君の代打山本君もあっさり凡退に打ち取り、難なく2アウト。ところが1番下小牧君を死球で歩かせると、2番の田中君はサード松永君の送球エラーで1・2塁、3番田村君には四球で、あっという間に2死満塁の出来上がり、ついでに4番登場ですよ、というか何というか(泣)。2死だし、どれも一つ一つは何てことはないものなのですが(汗)関東一ベンチからも伝令が走る。が…

坂倉君の打球はライトへの満塁ホームランとなり、7-2。なんと更に、5番の小藤君にもライトへのホームランを打たれて8-2に…しかし、これも凄い当たりでした。

ここで関東一は3人目の田邉君がマウンドに上がります。

1点差から、あっという間にコールドがチラつく点差となり、何としても抑えなければならない場面。田邉君は最初のバッター川崎君をストレートの四球で歩かせますが次の佐々木君はセカンドゴロに打ち取り、6点差で7回表へ。

7回表、6回裏で代打を送られた小谷野君に代わり、セカンドに入っていた田村君がマウンドへ。二松戦でも見られた継投です。

田村君に対してこの回先頭の8番丸山君がセカンドゴロエラーで出塁、更に黒田君も死球でノーアウト1・2塁として1番オコエ君。しかしオコエ君は内野ゴロダブルプレーで、2塁ランナーは3塁に進んだものの2アウト。それでも続く桑名君が四球を選び、更に伊藤君の打席で盗塁を決め、2死ながら2・3塁のチャンスを作りますが、伊藤君はレフトフライに倒れ、無得点。あと1点でコールドというところで貰ったチャンスだっただけに、点取りたかったな…

もう1点もやれない7回裏。内野ゴロ2つで簡単に2アウトを取りますが、1番下小牧君はサードへの内野安打で2死1塁。しかし続く田中君の打席で1塁ランナーの下小牧君が離塁大きく、牽制タッチアウト。無失点で凌ぐ。

8回表。先頭の森山君がセカンドへの内野安打で出塁しますが、後続はなく無得点。そんなに悪い当たりというわけではないと思うけど…でもやはり、アウトになった打球を含めても、捉えた打球というのはわずか。三高投手陣の力が上回っているということなのか。

なお、6番の田邉君の代打に井橋君が送られたため、8回裏はピッチャー交代のはず。

8回裏。代打の井橋君はライトに入り、マウンドには竹井君。初登板の青学戦ではコントロールに苦しんだ竹井君、今日はばらつきはあったと思いますが力のある投球で2番からの三高打線を三者凡退に抑え、9回表へ。

9回表はその竹井君からですがショートゴロで1アウト。しかし続く松永君がピッチャーの足元を抜くセンター前!久々に良い当たりでした。

そして打順はトップに還りオコエ君。しかしオコエ君は初球を叩いて内野ゴロダブルプレーとなり、3アウト。2-8で試合終了、関東一は秋季大会に引き続き、準決勝で姿を消すこととなりました。

関東一 000 101 000 2

日大三 100 115 00× 8

 

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この試合は1週間以上のこと、春季都大会も日大三高の優勝で幕を閉じ、残すは夏の大会のみとなりました。三高戦は、今できる限りのことはやって、皆頑張っていたと思います。でももしこれが夏の準決勝だったら、おそらく去年一昨年と同じようにコールド負けしていたのではないかとも感じました。

純粋な投げる打つ走るの力なのか、判断力なのか、精神的なものか。それとも他の要因か。あるいはそのすべてか。私にはわかりませんが、夏の甲子園に行くためには、いやそれを抜きにしても、悔いなく夏の終わりを迎えるためには、何かが足りないことは間違いないと思う。ただ同時に、去年一昨年の悔しさや、これまでの2年間で得たものを忘れなければ、これからの2か月半で、必ず足りなかった何かを掴むことができると信じてもいます。試合後の小倉監督のコメント「冬の成果が出た」はさすが三高と思うと同時にちょっと悔しかったりもしたけど、夏、冬の成果を存分に発揮してください!7月の神宮球場を、楽しみに待ってます。