横浜スタジアムの2日間~その1 上武大×東海大

空は本当に雲ひとつない青、肌寒いくらいの横浜スタジアム。ちょっと、感動的なくらい美しい朝。

最後の神宮への切符を賭けた横浜市長杯は昨日開幕し、首都リーグの2位・筑波大は初日の昨日、9-2の思わぬ大差で新大学の流経大に敗れています。そして首都1位の東海大の相手は関甲新の1位・上武大。去年はこの大会の決勝で敗れている強敵です。ここから先は一発勝負のトーナメント。もしかしたら、今日が最後の試合になるかもしれない。夏はともかく、秋にこんなに緊張してるのは、初めてかも。スタンドに出てみると、既に両チームのアップが始まっている。スコアボードを見ると東海は後攻、遠投の様子からすると、先発はやはり、小松﨑君のようです。

両チームのスタメンは、

先攻:上武大

1センター目黒

2ショート安達

3サード前田

4ライト桑原

5キャッチャー松井

6DH宮下

7ファースト石川

8セカンド柿崎

9レフト佐藤

P井納

投手力が凄いときく上武大、パンフレットによれば、井納君と、浦学出身の豊田君の4年生2人がリーグ戦の大半をほぼ半々ずつ投げている。春日部共栄出身の齋藤康樹君もベンチ入りしていますがこの秋はほとんど出番がなかった模様。有難いことにパンフレットにはベンチ入りだけじゃない部員全員の名簿が載っており、見てるとちらほら懐かしい名前が。

後攻:東海大

1ショート岩崎

2レフト伊志嶺

3DH石井

4ライト石谷

5ファースト近藤

6サード横田

7キャッチャー秋山

8センター水江

9セカンド三浦

P小松﨑

今日は(平日だというのに)東海のブラバンが来てくれています。

で、試合前の挨拶ですが、ん?審判4氏の服が違う?どうやら、参加している各リーグから派遣されている審判諸氏、リーグ毎に制服(とは言わないか…)が違うらしい。

マウンドには、ここのところ調子が良くない、などとスタンドで囁く声も聞こえる小松﨑君。コントロールとかはそんなに凄く悪い、という感じでもないと思うけど…対する1番はセンター目黒君。東海大相模出身の4年生。ということは、岩崎君の同期ということになりますね。連続ファウルで2-0と追い込みますが、粘られフルカウントに。しかし最後はセンターフライに討ち取り1アウト。次の2番安達君もファウルで2-0としてから割と良い当たりのレフトフライ…を伊志嶺君がグラブに当てて落球、その間に2塁まで行かれます。どうやら太陽が目に入ったらしいけど、サングラスはしているはず…?目測を誤ったのか?で、3番前田君はストレートの四球。

しかし3番4番は凡打に討ち取り、0点で凌ぐ。やや球数は多いけど、エラーからの失点を防げたのは大きい。まずまずの立ち上がりでしょうか。

1回裏、上武大の先発・井納君は長身右腕。速いです。しかしコントロールに苦しみ連続四球にパスボールでノーアウト2・3塁のチャンス。3番石井君のサードゴロの間に3塁ランナーが還り先制。更に三盗で1死3塁としてから4番石谷君のセンターへの犠牲フライで更に1点。幸先よく、ノーヒットで先制したこの2点が、まさか決勝点になるとは、このときは思ってはいませんでした。

2回表、難なく2死をとりますが、8番、柿崎君が右中間への3ベース!ゴロの当たりだったと思いますが、完全に抜かれ、足も速かった!しかし次の佐藤君はレフトフライに討ち取り、ピンチをしのぐ。

2回裏、先頭の横田君がサードゴロエラーで出塁、送りバントで2塁まで行きますが後続は断たれ無得点。

3回表、2巡目に入りますが、1~3番を三者凡退!しかし、ちょっと球数が多いのが気になる。コントロールが定まらない、というわけじゃないと思いますが、上武のバッターが見てきてるせいかな?

3回裏、先頭の岩崎君は三球三振、次の伊志嶺君はレフトライナー(良い当たりでしたが)、3番石井君が四球を選びますが後続はなく無得点。

4回表、4番の桑原君のライト前に抜ける当たりでノーアウトのランナーが。ここで5番松井君は送らず強攻、結局ピッチャーゴロで1死2塁、送ったのと同じ結果になります。しかし後続はいずれも落ちる変化球で空振り三振に取り、この回も抑える。

4回裏は初めての三者凡退。何かちょっと、押されてる…(汗)

5回表の先頭は、第1打席で3ベースを打っている8番の柿崎君。投げにくかったのかやや高めに浮いてる感じの四球。続く9番佐藤君ですがここも送らず強攻、しかしセンター方向への打球を岩崎君が捕ってそのままセカンドベースにタッチ、1塁送球でダブルプレーに討ち取り、2アウトランナーなしに。次の目黒君もファウルで粘りますが最後は見逃し三振。

5回裏は連続フライで3アウト。8球で終わります。

6回表、2死から4番桑原君がショートへの良い当たり!良く捕りましたが1塁には投げられず内野安打に。バッテリーエラーで2塁まで行かれますが後続は討ち取りここも無失点。

しかし6回裏も2四球を貰いながら、井納君の投球の前に抑えこまれてしまいます。うーん…

そして7回表。先頭の6番宮下君がセンター前で出ると、打席には代打・中山君。中山君の当たりはショートゴロ…がバウンドが合わずグラブで弾くエラーで1・2塁。送りバントで1死2・3塁、1打同点のピンチを迎えます。ここで上武大はまたも代打・中島君。しかし中村君は変化球で2-0と追い込み最後は見逃し三振!続く目黒君は四球で2死ながら満塁とされますが、後続も三振に取り、最大のピンチをしのぎます。

7回裏。ええと、2点を先取しているとはいえ、ここまでノーヒットなんですが……(汗)中盤以降押され気味だし、小松﨑君も苦しいピッチングだし、何とか追加点をお願いしたいところ。先頭の秋山君の打球は3塁線の高いバウンドのゴロ…をサードが悪送球…と思ったのですが、スコアボードには何故かHの表示が。スタンドがざわめきます(笑)正直、限りなくエラーに近い感じがしたのですが、ともかく初ヒット!久々のノーアウトのランナー、大事に行きたいところですが8番水江君は初球をショートゴロ、ゲッツー崩れで1死1塁。うーん…でもまあ、2点リードはしてるし、まともにやっていてもあまり打てそうな感じもしないから仕方ないのかな。などと思っていると、牽制悪送球!で1死2塁に。そしてバッターボックスの三浦君は四球を選び、1・2塁。ここで上武大はピッチャー交代、豊田君がマウンドに上がります。豊田君も球威あるよなー(汗)

代わったばかりの豊田君、1番2番をあっさり連続三振に取り、ピンチを切り抜けます。逆にチャンスを潰してしまった東海大。回も詰まってきてるし、あと1,2点あれば凄く楽になるんだけど…

8回裏、3番前田君の当たりはライト線への2塁打。この回もいきなりピンチから始まります。が、なんと、既に軽く100球以上投げている小松﨑君、後続を三振、レフトフライ、三振とすべて凡退に討ち取り、ここも守り抜きます。ここでは溜め息がでました。上武大が殆ど送って来ないのにも助けられてはいるのですが、まさに粘りのピッチングです。

8回裏もあっさり三者凡退に抑えられますが、9回表は同じく三者凡退で切り返し、試合終了!

とにかく小松﨑君の粘りのピッチングが素晴らしかった試合でした(初回を除き、相手の井納君も豊田君も凄かった。安定感という点では上回ってたのですが…)決して調子は良くなく、球数も多くてリズムも今ひとつだったと思いますが、押され気味の嫌な展開、特にあの7回8回のピンチを、まさか無失点で切り抜けてくれるとは!

打線の方は1安打という心配な内容。打てなかった次の試合は結構打てたりするものだけど(そして逆ももまた…)、この秋の東海は打戦の調子は総じて良くなかったからなあ…でもでも、リーグ戦でいつも2戦目を投げてる菅野君はこの秋殆ど点取られてないし、創価大は大塚君の連投か、他の投手だったとしても、少なくとも今日の井納君、豊田君よりはまだ組みしやすいはずだし、打線さえ立て直してくれれば…

このときは、そう思っていたのです。

おまけ:この試合、ハラハラドキドキの連続で、スタンドを見て楽しむ余裕はまったくなかったのですが、上武の応援にゴレンジャーが出現したときには驚きました。いやさ、首都リーグでも城西大だったか、HG(だよな、あれ)を見たこともあったけど(汗)次はもっとよく目に焼き付けておこう!