20230721 東東京大会5回戦 日大豊山×関東一

昨日の試合の記録です。

 

先攻;日大豊山

1ライト谷口

2ショート佐久間

3ライト上野→センター

4ファースト光永

5サード大池

6センター辻→ライト落合

7キャッチャー佐藤

8ピッチャー井上雅

9セカンド谷川

180㎝の長身右腕、エースの井上君が先発。

 

後攻:関東一

1セカンド西川

2センター倉品

3レフト坂本→ピッチャー坂井

4ファースト高橋

5サード佐々木

6ライト大森→レフト

7ショート越後→H松本→ショート市川

8キャッチャー熊谷→H徳山

9ピッチャー畠中→ライト松山

今大会3戦目にしてエース畠中君が初登板。打順は多少入れ替わっていますが、畠中君以外は目白研心戦と同じスタメン。やはり今日も、ベンチに衛藤君の姿はない。

 

 

 

1回表。2死から3番上野君に三遊間を抜くヒットを打たれますが、4番光永君はショートゴロに討ち取り、無失点。

1回裏。

先頭の西川君が幸先よく内野安打で出ると、送りバントで2塁に進めますが3番坂本君はセカンドゴロ、4番高橋君は大きな当たりでしたがレフトフライに倒れ、無得点。

2回裏も先頭の佐々木君がシングルヒット、送りバントで2塁まで進めるも後続は倒れ無得点という、ほぼ同じ展開。

3回表は先頭の8番井上君にセンター前ヒットを打たれ、豊山にも初めてのノーアウトのランナーが。こちらも送りバントでランナーを進めてきますが、1番谷口君はセカンドフライ、2番佐久間君の打席でバッテリーエラーがあり3塁まで行かれますが、佐久間君は三振にとり、ここも無失点。

3回裏は畠中君から。センター前ヒットでまたもノーアウト1塁となりますが、1番西川君はセンターライナー、2番倉品君はサードゴロゲッツーに終る。うーん。

4回から7回までの畠中君は一人のランナーも許さない、危なげなさ過ぎて逆に怖いくらいのピッチング。

しかし井上君も、ランナーを出しても要所を締めて得点を許してくれません。

こういう展開になると、ランナー出してない側に久しぶりにランナーが出ると、点が入りやすい気がするんだよな…

8回表。この回も難なく2死を取りますが、8番井上君のファーストへのゴロが間一髪セーフとなり、2死1塁。7回裏にも同じようなファーストゴロが間一髪アウトになっていたのを思い出して、ちょっと嫌な予感。

予感は的中、続く9番谷川君はセンター前に抜けるクリーンヒット、しかし3塁を狙った1塁ランナーを倉品君が好返球で見事刺し、ここも無失点でしのぐ。ナイスセンター!!

8回裏は1番からの好打順。7回裏の好プレーの流れを何とか得点に結びつけたいところ。期待に違わず西川君はライト線深い所へのライナー性のヒット。2塁に行くのは無理だったかな…ちょっと躊躇した感じに見えました。

そして送りバントで1死2塁としますが3番坂本君はショートフライで2アウト。4番高橋君の打席で西川君はなんと3盗、危ないタイミングでしたが何とかセーフとなったものの、高橋君は三振に倒れここも無得点。

この回の攻撃は、ちょっと大事に行き過ぎたというか、ここまで1死2塁の形からは悉く抑えられているので、2ベース狙うのでも2盗試みるのでも、なんでもいいからノーアウト2塁→1死3塁の形を作るために賭けに出ても良かったのじゃないかな…今日の坂本君高橋君が当たってなかっただけに。

細かいことだけど、倉品君の打席、1ボールからの2球目のインコースのボール球をよけきれずバットに当たってファウルになってなければセーフティとかもあり得たのかな…

それでも畠中君の好投は続き、9回表の豊山の攻撃を1番2番を内野ゴロに討ち取る。しかし3塁寄りに転がった3番上野君のセーフティバントは処理しきれず、内野安打に。8回のベースカバーのときといい、もう脚に来てるっぽい…

更に4番光永君の打席でバッテリーエラーがあり2塁まで行かれますが、光永君は見事三振に取り、ついに9回を0封で終える。関一のピッチャーがこれだけの投手戦を1人で9回0点に抑えて投げ切ったのは私が知ってる中では殆ど記憶にない。2011年秋決勝の帝京戦の中村祐太くらいかも。あのときだって7回に2点取ってくれてたし。

まさにエースのピッチング!でしたが、10回からはタイブレークになってしまう。何とかここで決めてくれ!

しかし相手の井上君のピッチングも冴え、567番と三者凡退に抑えられる。

 

ついに0対0のままタイブレークに突入。なお今年度から、これまで12回までだった通常の延長戦がなくなり、10回から即タイブレークとなっています。

タイブレークのマウンドには背番号10の坂井君。これまでの流れもあるし、畠中君の続投かと思っていましたが…しかし9回のバント処理など終盤の様子も考えると、もう限界だと判断して、坂井君の球威に期待しての起用だったのだと思います。

なお、タイブレークの打順を考えて3番坂本君との交代。絶対に打順が回る9番には松山君がライトで入ります。

豊山の打順は5番の大池君から。大池君のバントは3塁とマウンドの間付近に転がるナイスバント、それでも1塁アウトにできないような打球ではなかったと思いますが、駆け寄った坂井君と佐々木君が重なってしまい、送球できず。いきいなりノーアウト満塁の大ピンチに…

しかし坂井君は崩れることなく、6番落合君を三球三振、7番佐藤君もサードライナーに討ち取り、2死までこぎつける。そしてバッターボックスには8番ピッチャーの井上君。井上君の打球も完全に討ち取った当たり…フライが上がった瞬間はやった!と思いましたが、球威に押されて浅かった分、レフトが追いつけず、ライン際に落ち、スタートを切っていたランナー2人が生還、0-2とされ、なおもランナー3塁。そして9番谷川君のサードへの内野安打で1点を追加され、0-3で10回裏へ。

最初のバントを1塁アウトにできていれば…と悔やまれる失点でした。

関一の攻撃は8番熊谷君の代打に送られた徳山君から。ファーストゴロで1死2・3塁となったところで9番松山君のレフトフライで1点を返しますが、最後は西川君がセカンドゴロに倒れ、1-3で試合終了、関東一は5回戦で姿を消すこととなりました。

 

 

双方のこれまでの勝ち上がりから継投ありきの乱打戦が予想されましたが、意外にもスコアボードにひたすら0が並び続ける投手戦となりました。

とにかく両エースのピッチングとバックの守りが素晴らしい試合でした。畠中君の中盤までピンチらしいピンチのほとんどない投球、終盤の苦しい場面でも踏ん張り抜いた気力。井上君も毎回のようにランナーを背負いながら動じないピッチング、そして打っても3安打の活躍。でも一番驚いたのは、8回の谷川君のセンター前で3塁を狙った走塁でした。球数は少なく来ているとはいえ85球前後、これから9回もしかすると10回も投げなくてはいけないという状況で勝負の走塁をしてくるとは。でも決して暴走ではなく、倉品君だったから刺せた走塁だったと思います。その気持ちが、あの打ち取られた当たりの打球を決勝打にしたのかな、なんて思ってみたり。

関東一の方は、衛藤君不在で中軸の厚みが減った分、失敗を恐れず脚や小技を使って優位な状況を作り出す試みが、もう少しあっても良かったかな…バッテリーをはじめとする豊山の守りが、その隙を与えてくれなかったということなのかもしれませんが。でもこんな神経すり減らす戦いを、9回まで本当によく耐え、守り抜いてくれました。

 

 

昨年一昨年と春の都大会優勝、関東大会でも準優勝の成績を収めながら甲子園には届かず、新チームで迎えた秋季大会は2回戦敗退。先輩たちに比べて力ない力ないと言われ続けたチーム。

今夏は初戦で衛藤君を欠くことになり、最後はタイブレーク決着という辛い終わり方になりましたが、苦しんだ中にも確かに成長があった1年間だったと思います。3年生は本当にお疲れさまでした。ゆっくり休んで(衛藤君は早く治して)、新たな目標を目指してください。

新チームはこの悔しさを忘れず、秋優勝を目指して頑張ってください!応援してます。

 

【試合スコア】

日大豊山:000 000 000 3 3 H7 E0

関東一 :000 000 000 1 1 H6 E1

日大豊山:井上雅ー佐藤

関東一 :畠中(9)、坂井(1)ー熊谷