タイブレークは増えたのか!?

今年度から導入された延長10回タイブレーク制度。春もそうだったわけですが、夏はバーチャル高校野球で地方大会の全試合が配信されていることもあって、「おっ接戦だな」とチラ見してると9回で決着着かず、そのままタイブレークに…ということが何度かあったし、東京では注目された試合の幾つかがタイブレークになったこともあって、時間ができたらちょっと調べてみよう、と思っていたところ、早く、あまりにも早く、時間ができてしまったので、今日はバーチャル高校野球を横目で見ながらちまちま試合数をカウントしていました。

本当はタイブレーク導入前から調べたかったのですが、過去の櫓をプリントアウトしてカウントするもんだから結構面倒臭くて、昨年度と今年度(夏の途中まで)だけになってしまいましたが、なかなか面白かった。PCスキル化石レベルなため見づらいExcel表で申し訳ないですが、せっかくなので貼っておきます*1

これまで通常延長だった延長10回~12回までの試合が全部タイブレークになったのですから増えるのは当たり前なわけですが、今夏の東東京は準々決勝以降の7試合を残して既にタイブレークが8試合。昨夏はタイブレーク1試合、延長全体でも4試合だから、東東京を中心にチェックしていた私がタイブレークすげー増えたなと思うのも無理からぬことでしょう。

 

【東京】

多くの大会では延長試合は概ね3~4%以下に収まっている。秋季大会は1割が延長だけど、試合数が少なくばらつきが生じやすいことや、予選を勝ち抜いたチームなので力が拮抗した組合せになる確率が高いことが影響しているのだろうか。

昨年度の延長の過半は延長10回で決着している(17/25)。今夏の東東京は残る7試合がすべて9回までに終わったとしても、タイブレーク比率は6%を超えるわけで、通常よりかなり高いと言える。

 

 

【埼玉】

埼玉も延長は概ね3~4%以下。昨年度は延長の過半は10回で決着している点も同じ(9/14)。タイブレークは0、すべて12回までで決着していた。

また、こちらは今春の県大会が延長比率約10%と突出していた。やはり試合数の少なさと拮抗したチーム同士のカードが多くなりやすいことがばらつきを生む原因だろうか。

 

 

これだけのデータでは何も言えませんが、分析の対象年数や地域を拡げて分析すれば、もっと見えてくるものがありそうな気はします。自分じゃとてもやれないけど、どっかにデータ落ちてないかな~?

2024年度から低反発バットが導入されれば、これまでよりも点が入りにくくなり、ロースコアの試合が増えれば9回で決着しない試合も増えるかもしれません。健康面での配慮や、運営面での時短の必要性などを考えれば、延長イニング数を抑える必要があるのはもちろんなんだけど、野球の試合の決着の仕方として特殊であることも事実なわけで、今年度の形が最適なのか?線引きはどこでするのが適切なのか?ってことはこれからも考えていかなくてはならないことじゃないかな、と思います。一度縮めてしまったものを少しでも戻すのは、なかなか難しいとは思いますが。

 

*1:表の数値は、東京都高野連・埼玉県高野連のHP掲載の櫓から手集計しています。数え間違いなどあるかもしれませんがご容赦ください。誤りがありましたら確認・修正いたします。なお、2023夏東東京4回戦の日体大荏原×文京は、7/22 20時現在櫓にタイブレーク表記がありませんが、バーチャル高校野球で延長12回の死闘をこの目で見ていたのでタイブレークにカウントしています。