20240413春季東京都大会4回戦 関東一×修徳

葉桜の陰から、夏の予感が漂う駒沢球場。4回戦はベスト8をかけた修徳との一戦。3回戦を勝って夏のシードを獲得したものの、今一つ波に乗れず苦戦続きの関一に対し、修徳はこれまでの2試合を共に2桁得点で勝ち上がってきている。好調な打線をどう抑え、こちらの攻撃の突破口をどこに見出すのか。

 

先攻:修徳

1レフト石川

2セカンド賀曾利

3センター染田

4サード阿出川

5ファースト逢坂

6ショート斉藤紘

7ライト長谷

8ピッチャー飯山

9キャッチャー斉藤純

エース右腕の飯山君が先発。

 

後攻:関東一

1センター飛田

2セカンド成井

3レフト坂本

4サード高橋

5ファースト越後→H半沢

6ライト石田

7キャッチャー熊谷

8ピッチャー坂井→H田村→ピッチャー大後→畠中

9ショート市川→H堀江→ショート中里

 

こちらもエースナンバーの坂井君が先発!なのですが、8番に入っている。打撃でも中軸打てるようなバッターである場合は別として、関一のピッチャーの打順は9番が定位置なのですが、今日はなぜか8番に据えている。打線のつながりなどを考えてのことでしょうか。意図はわからないけど、これも試行錯誤の一環なのだろう。そして野手は、市川君がスタメン復帰、越後君はファーストに戻してライトには石田君を起用。2回戦3回戦(は見てないけど)とはまた少しいじってきている。これが奏功すればよいのだけれど…

 

1回表。坂井君の立ち上がりはコントロールに苦しむこともなく、三者凡退の上々の立ち上がり、でひとまず胸をなでおろす。ちょっと抑え気味の投球なのかな?

1回裏。修徳のエース飯山君はオーソドックスな右腕でコントロール良く、どんどんストライクで追い込んでくる感じ。

その飯山君に対し、1死から2番成井君がサードの脇を抜くレフト前ヒット、続く坂本君も三遊間への内野安打で1・2塁としたところでバッターボックスには4番高橋君。ここであまり見ないプレーが。2-2からの5球目、低めの変化球を修徳のキャッチャー斉藤純君が前にはじき、すかさず2塁ランナーは3塁へ!やったー!と喜んだのも束の間、斉藤君は迷わず2塁送球で1塁ランナーの坂本君はタッチアウト。前に大きくはじいたのもあって、3塁じゃなく2塁で刺すことを瞬時に選択したのだと思いますが、うーんナイスプレーナイス判断でした。そして高橋君はライトフライ。深めの当たりだったので、2塁狙わず1死1・3塁だったら1点入ってたなあ…と思っても始まらない。とにかく、会心の当たりはないにせよ、まったく打てないというわけではなさそうなので気を取り直して次へ。

しかし2回3回は双方無得点。ランナーを出す頻度からすればやや関一が押し気味とも言えますが、当たりはあまり良くないし、初回の走塁死に続いて2回にも2盗を刺されたりして流れとしては微妙。

3回裏、ここまでシングルヒット1本のみ、四死球ゼロの好投を見せていた坂井君に代打が送られ、4回表から大後君がマウンドへ。

大後君は登板早々、先頭の2番賀曽利君にレフト前ヒット、更に盗塁でノーアウト2塁のピンチを作りますがその後はクリーンナップを見事!凡退に討ち取り無失点。5回も外野守備にも助けられつつ三者凡退で切り抜ける。

しかし5回裏、先頭の石田君がセンター前ヒットで初めてのノーアウトのランナーを出すも、送りバント失敗でダブルプレーに…熊谷君のバントもそんなに悪いわけではなかったと思いますが、ちょっと強かったのと、飯山君のフィールディングが良かった。

6回表。またも先頭打者レフト前ヒットでノーアウト1塁。しかし後続はショートゴロゲッツーで切り抜けた!と思いきや、ショート市川君がボールをこぼして2塁は間に合ったものの1塁はセーフでランナーが残ってしまう。チャンスを潰した直後の回なので内心ひやひやしますが次はきちんとセカンドゴロゲッツーに討ち取り、無失点でしのぐ。

6回裏。前の打席ではファウルで粘りまくった末に(野球規則的に大丈夫なのかちょっと心配になった)四球をもぎとった市川君ですが、この打席では修徳バッテリーの配球が勝り見逃し三振、続く飛田君もすぐに2ストライクと追い込まれ、空振りの三振。後続も倒れ三者凡退に終わる。

7回表。今度は畠中君がマウンドに上がります。やはり今日の投手交代は最初から計画されていたことのようです。

畠中君は先頭の3番染田君は三振に取るものの4番阿出川君にはレフトへの大ファウル後のセンター前ヒット、5番逢坂君のピッチャーゴロで2死2塁。続く6番斉藤紘君の打席で、リードが大きい2塁ランナーを刺そうとしたキャッチャーからの牽制が連携の乱れで外野に抜け、その間にランナーは3塁へ。確実に挟殺でアウトにできたタイミングだったのですが…そしてバッターにはライト前にタイムリーを打たれ、ついに1点。

更に斉藤君もすかさず初球スチール、タイミング的にはアウトのタイミングでしたがスライディングが上手かったのかこれもセーフになってしまいます。良くない流れではありますが、後続はセカンドゴロに討ち取り1点で凌ぐ。

何とか反撃したい7回裏。打順良く3番坂本君から。坂本君は期待に違わずセンター前に落ちるヒット、4番高橋君のライト前ヒットで続き、ノーアウト1・2塁としたところでバッターボックスには越後君。

セオリー通りならここは送りバントの場面で、越後君もバントの構えを見せるのですが1球目ではバットを引き、ストライク。このとき2塁ランナー坂本君のリードが大きく(前がかりというか、バントするもんだと思い込んでいたようなリードだったような)、またもキャッチャーからの牽制でタッチアウト。結局越後君は三振、後続も倒れ絶好の反撃の機会が潰えてしまいます。うーんチグハグ…飯山君がコントロール乱してくれるともあまり期待できないから、もしバントだったのなら初球からバントでも良かったように思うけど…

8回9回は畠中君が守備にも助けられ(特に9回、坂本君が賀曽利君のレフトへのホームランを取っちゃったスーパープレーにはビックリ ♪ 見れてよかった)すべて凡退に抑えますが、攻撃ではランナーを出しながらも飯山君を最後まで攻略することがかなわず、0-1のまま試合終了、4回戦敗退で関一の春は終わりました。

 

修徳強かった特に飯山君ー斉藤君のバッテリーに悉く攻撃の芽を摘まれていましたね。次の帝京戦は、東東京の高校野球ファンとして、どんな試合になるか楽しみです。

 

そして関一。センバツ初戦敗退で浮き彫りになった諸々の課題、特に攻撃力をどう上げていくか。それと、競ったゲームをどう耐えて動かし、自分のモノにするか。模索しながらの大会だったと思いますが、まだチームとしてこれだ!という方向性はまだ掴めていなくて、どうしたらいいのか考えながら、迷いながら消化不良のまま終わってしまったように思います(その迷いや考え過ぎ(?)が、最後まで攻守に影響してしまっていたようでもある)。素人のファンには具体的に言えることは何もありませんが、あと3カ月。この春をきっちり消化して、夏を迎えてください。悔いのない日々となるよう祈ってます。ガンバレ関一!このまま終わるなよー!

 

【試合スコア】

修 徳 000 000 100 1 H5E0

関東一 000 000 000 0 H7E0

修 徳:飯山ー斉藤純

関東一:坂井(3)、大後(3)、畠中(3)ー熊谷