9月18日 第7ブロック準決勝 関東一高×高島@江戸川区球場

まさかまさか、休みの最終日にこんな試合を見ることになろうとは。

九時半頃着いて第1試合中止ときき、尚も待つこと3時間。雨も上がり、第2試合だけはやることになったようで、とりあえずスタンドへ。しかし天気予報では2時か3時にまた土砂降るって話なんですが。2時に雨降ったらノーゲームになるかもしれませんが。台風の影響でか、風がやたら強いんですが。やるんですね?いいんですね?本当ですね?とにかくやるようです。

てなわけで、またもシートノックなし。妙に手馴れた雰囲気の関一のベンチ脇ノックが涙を誘う。もう、何度目かのう…この光景を見るのは。

関一は後攻、今日の先発はヨシダ君。高島スタンドは控え部員をはじめ、応援の気合が物凄い。関一も部員数では負けてないはずだけど、当番校ということで手伝いに駆り出されているせいか、スタンドには殆ど部員の姿はなく、父母の皆さんもホスト側ということで遠慮があるのか大人しめ(これは以前のブロック予選でも感じたことがある)。悪天候で関一びいきのお客さんが少なめなせいで、余計に彼我の差が目立つ。

試合の方は、まずは初回、ヨシダ君は初戦と同じくテンポよく、三者凡退の立ち上がり。

その裏、高島の先発は背番号10のタカハシ君。右のオーバースローですが力投派!という感じ。先頭の、今日は1番に入っている甲斐君がいきなりレフトオーバー、素晴らしい当たりの2ベース。送りバントと犠牲フライで手堅く1点を先取。出だしからするとちょっと物足りないけど、先取点とったし。しかしこの試合、この「もちょっと取れそう、取りたいな、けど取れない」の積み重ねの結果、思わぬ苦戦をすることになります。

3回裏、1死から9番ミズオチ君がレフトへの2ベース、更に連打やらエラーやらで3点追加、4-0とします。

4回表、この回から少し球数の増えたヨシダ君、2番3番に連打を浴びてノーアウト1・3塁、初めてのピンチ。4番イシカワ君は三振にとったものの、5番のサメジマ君の打席で痛恨のパスボール…と思いきや、フェンスに当たって勢いよく跳ね返ったボールが追ってきた椎名君のミットにおさまり、振り向いた椎名君が、突っ込んできた三塁ランナーにそのままタッチアウト!江戸球の女神様(もしいるのなら)がちょっとだけ微笑んでくれたみたいな、そんなストライクな感じの跳ね返り方でした。まあ、高島には黄色い声の声援も多く(正直羨ましい)、選手に力を与えていたと思うので、これでチャラってことで。

結局これで2アウト2塁。サメジマ君も内野ゴロに打ち取り、何とか0でしのぐ。こうなるとちょっと追加点欲しいところですが、4回裏は、先頭の6番鈴木君はいい当たりでしたがレフトライナー。ここで高島は小柄な左腕のカナイ君にスイッチ。後続を抑えます。

5回表、高島は先頭打者がライト前ヒットで出ると、続くバッターの送りバントはキャッチャー前の小フライ。わざと落としてゲッツーを、というのがセオリーとは聞いているけど、この場合は4点差あるし、フライとって1死1塁でも良かったのでは…あるいは2塁間に合わなくても1死2塁でも…

結果は2塁送球の際に連携が乱れて、ノーアウト1・3塁。犠牲フライで1点を返され、更にヒットと二死からの連続四球で押し出し、1点を献上、しかも迎えるバッターは4番のイシカワ君。しかし粘られながらも何とか際どいボールで見逃し三振に取り、4-2で切り抜けます。

しかしスタンドはもう、次は誰に代わるのかとそわそわハラハラ。

どうしても追加点の欲しい5回裏。高島は今度はエースナンバーのタナカ君と背番号2のエンドウ君のバッテリーを送り込んでくる(試合を通じて思ったのですが、高島は投手3人代打3人、先手先手を打ってくる。バッティングの狙いなども含めて、手強い戦い方をする監督さんなのかなという感じを受けました。)。

1死からまたも甲斐君がセンター前ヒットを放ち、パスボールと内野ゴロの間に三進、3番長谷川君も一塁線に鋭い当たりを放ちますがファーストがキャッチ!高島ナインの「流れこっち流れこっち!」という叫びが恨めしくもそのとーり!という感じで歯がゆい。

6回表、ヨシダ君が続投の模様。だ、大丈夫かな…

不安は的中、先頭打者に打たれて送りバント→内野ゴロで2死3塁。5回裏と同じ形になりますが、今度は8番にタイムリーを打たれて4-3と追い上げられる。

その裏、4番伊東君がレフトオーバーの2ベース!5番の松本君も続き、ノーアウト1・3塁の大チャンス。何としてもここで点をとらなくては…

続く6番鈴木君は内野ゴロ…しかしその間に伊東君が還り、ようやく追加点、尚も1死2塁ですが後続はたおれ、1点止まりの寂しい結果に、スタンドのファンから不満の声も聞こえる。でもとにかく1点は1点、5-3。この1点が結果的に勝負を決めたわけです。

7回表、代打を送られたヨシダ君に代わってマウンドに上がったのは長谷川君。今大会では初めての登板です。点差があればともかく、これだけ接戦になってしまうと、抑えの経験の豊富な長谷川君じゃないと厳しいのか…夏の苦い経験を活かして抑え切ってくれ!ショートには背番号15のツチヤ君。

長谷川君は1番から三番までを三者凡退に取る上々の滑り出し。

その裏、関一も打順はトップの甲斐君から。センター前(甲斐君はこの日4打数4安打。こんなにバッティングがいいなんて!)を皮切りに、1死2・3塁のチャンスを作りますが、やや浅い外野フライでタッチアップを狙って本塁突入、タッチアウトで無得点…と攻めていながらなかなか得点できないもどかしい展開です。

8回も双方三者凡退で迎えた9回表、走者を出さないまま2死まで来て打順は9番、何とか逃げ切れそうか…?しかし9番には代打キド君が送られます。体型からして力ありげなキド君ですが、よくボールを見極めて四球を選び、上位打線につなげます。ここから1・2番に連打されて1点差に迫られ、2死1・2塁。続く3番にもレフト前に運ばれますが浅かったのが幸い、2塁ランナーは3塁でストップ、満塁で4番のイシカワ君に回ります。

ま、まだ裏の攻撃があるんだから!と頭では思うのでですすが(←という感じの、動揺しまくりな心境)、全然心の余裕はなく、もうひたすら抑えてくれ!と祈ってました。

最後のライナーがライトのグローブに収まり、安堵のため息と共に5-4で関一の勝利となり、ブロック決勝進出を決めました。

勝ちはしたものの、序盤は一方的な展開になるかと思わせておいて中盤以降は押されまくり、ミスもあったし何より喰らいついてくる相手にしたいようにさせてる元気のなさが歯痒い試合でした。でも一方で、こういう展開で何度も競り負けてきたので、この危なっかしい勝利が、ひとつの転換点になってくれれば、という希望も持っています。

高島は元気もあるし、いいチームでした。特にセンターのオオウチ君は守備もバッティングもいいなと思いました。途中にも書いたけど、采配も先手先手という感じで面白かった。春以降も注目していきたいと思います。