080426春季埼玉県大会1回戦 春日部共栄×鷲宮

地区予選を危なげなく勝ち抜いたと思ったら、初戦の相手は何と鷲宮(しかも注目の左腕・小室君を擁する昌平を接戦の末に下してきているというオマケつき)。夏の大会、8月の新人戦、秋の県大会と初戦敗退続き(春日部市民大会では優勝!でしたが)の共栄、更に鷲宮には公式戦2連敗中ということもあって、この日は何としても負けられない試合です(ワタクシ的には)。共栄としても多分そう、スタンドを見ると、初戦ながらブラバンとチアガールが繰り出してきています。

第2試合の終り頃からか小雨が降り出し、照明と線審をつけての試合になりました。おまけに異様に寒い!世間はGWに突入しようとしているのに、3月のような寒さ。そのせいか、雨でグラウンドコンディションが悪いせいか、初戦でしかも相手が…ということもあるのか、シートノックを見ていると、お互いにやや動きが硬いような?試合が始まってからも、ときどき、何かゴロのバウンドに合ってないような感じがしました。これは他チームの試合でも感じたもので、グラウンドの状態も影響しているのかなぁ…?ともあれ、シートノックが終わると、トンボを抱えて我先に飛び出してくる両チームの控え部員たち(東京では見られない光景)。しかし、あの2塁ベースまでのトンボかけダッシュは両チームで競争でもしているのか?衝突事故をおこしそうでヒヤヒヤするんですけど……怪我しないように気をつけてね!

両チームのオーダーは、

先攻:鷲宮

1 センター平形

2 ライト松澤

3 レフト新井

4 ファースト後藤

5 サード園原(→茂原)

6 ショート小川(→ピッチャー)

7 セカンド青木

8 キャッチャー都丸

9 ピッチャー石川(→野本→PH宮田)

後攻:共栄

1 ライト戸田

2 セカンド柳澤

3 ショート加崎

4 ファースト柳川

5 センター山本

6 レフト渡辺

7 キャッチャー尾形(→西村)

8 サード川津

9 ピッチャー鎌田(→PH海谷→中村)

去年の春の大会の頃から、スタメンでないベンチ入りメンバーもアナウンスで紹介してくれるようになって、選手名簿のない春秋の大会では凄く有難いのですが、やっぱり全部は聞き取れない…そして、同じ頃からか、最初の打席で出身中学をアナウンスすることがなくなってしまったのがちょっと淋しい。スタメン発表のときは勿論言ってくれるのですが、次々と言われるので全部は受け止め切れないし、打席に立つときにアナウンスがあるのが凄くカッコ良く感じていたので…まあ、欲を言えばキリがないけど。

で、共栄は珍しく後攻。いつも先攻を取っていた共栄、鷲宮は後攻が多かったような?ひょっとして、どちらかが宗旨替えしたのかしらとちょっと興味が湧きました。

共栄の先発は背番号1の右腕・鎌田君。幸先よく2アウトを取りますが、3番新井君にセンター前ヒットを浴びるとややボール先行になり、4番の後藤君にも左中間へのタイムリー3ベースを打たれ、あっという間に1点を先制されます。鎌田君の立ち上がりもややコントロールに難があるとはいえ、鷲宮はやっぱり打ちます…覚悟はしてたけど。

しかしその裏、鷲宮の先発・背番号15の左腕・石川君もボール先行、1死から4連打を浴びて2失点したところで、背番号11の根本(幸)君に交代。野本君は力のある球を投げてきますが6番渡辺君もセンターへの犠打を放ってで3-1と逆転します。

ふーやれやれと思ったら2回表、サードゴロエラーを皮切りに、送りバント後の四球とパスボールで1死2塁・3塁となったところで9番野本君のレフト前タイムリー、続く1番平形君のスクイズを外しますが3塁ランナーのタッチのときにボールを取り落としたのか、本塁セーフ、これで同点です。

同点となってやや試合が落ち着いたかと思ったのもつかの間、3回裏、先頭の加崎君がセンター前へ抜けるヒットで出ると、3連続の内野のエラーに7番尾形君、9番鎌田君のタイムリー2本で3点を追加、6-3とします。

エラーはともかく短打ばかりだけど野本君も結構打ててるし、鎌田君も落ち着いてきたみたいだから、何とかなりそうかな?……そうは問屋がおろすはずはなく、4回の表。

6番ショート小川君(実は彼が鷲宮の背番号1だったりします)がショートへの難しい当たり、加崎君も良く止めますがここでおこりがちな悪送球でバッターランナーは2塁へ。続く7番青木君の左中間への3ベースと8番都丸君のライト前で6-5と1点差に迫られ、更に1死2・3塁の場面で2番松澤君が1ボールからの外した球を倒れこみながらスクイズバント!同点にされます。これぞ鷲宮という感じのバントでした。しかし、この何かに憑かれたようなエラー続発にバシバシの打ち合い、これが共栄と鷲宮の試合なのか……(いや、本当のところ、共栄は肝心なところでのエラーは残念ながら結構あるんだけど(汗))。まだ4回ですぜ?一体どうなってしまうんだ…と正直、生きた心地がしませんが、以後中盤は(6回には鷲宮のピッチャーが野本君からエースナンバーの小川君に交代)だいぶ落ち着き、ヒットが出たりはするものの、6-6の同点のまま7回を迎えます。

7回表、鷲宮は打順よく1番の平形君から。平形君は三振にとりますが続く松澤君には死球送りバントで2死2塁となりバッターは4番の後藤君。後藤君はレフト前ヒット、しかし返球が間に合わず2塁ランナーが生還、鷲宮が勝ち越します。うーん、アウトにできるタイミングだったと思うけど…(汗)

均衡を保っていた中、死球からのちょっと嫌な取られ方だし、もう終盤だし…でも、打つのはもう10安打できてるわけだし、何とか取り返してくれ!!もう初戦敗退は見たくないんだよ~(泣)!!

選手たちも絶対に勝ちたい!という気持ちは凄く強かったと思います。

直後の7回裏、先頭の6番・渡辺君がレフト前に抜けるヒットで出ると、続く尾形君の送りバントがピッチャー前に転んだのが塞翁が馬、これを野本君が2塁に送球してしまうフィルダースチョイス(でも際どいタイミングだったと思います)、これがアウトになっていたら、あるいは1塁に送球して1死2塁になっていたら…試合の大きな分かれ目だったと思います。

続く8番川津君の送りバントも成功で1死2・3塁。この逆転のチャンスに先発の鎌田君に代わって、海谷君がバッターボックスに。

海谷君の打球はショート小川君のグラブを弾く内野安打となり、3塁ランナーが生還、同点、なおも1死3塁。ここで打順はトップの戸田君に還り、戸田君も2-1からの4球めを鋭いライナーでセンター前に打ち返して8-7と再々逆転に成功します。

8回表、代打の海谷君にかわって中村君がピッチャーに入り、キャッチャーも尾形君から西村君に代わっています。うーん、鶴岡君の頃はそうじゃなかったと思うんだけど、最近の共栄はバッテリーごと交代することが結構多いような?相性とかそういう問題なのかな?

中村君も先頭は三振に取るものの、四球あり死球あり暴投ありの不安定な立ち上がり、それでもヒットを浴びることはなく、何とか8回を0点に抑えます。8回裏は追加点が欲しいところでしたが小川君にきっちり抑えられ無得点、1点差のままで9回を迎えます。

…9回表の鷲宮は打順良く3番新井君から、新井君の打球は三遊間へ!加崎君も良く触りましたがファーストへは投げられず、ノーアウトのランナーが。更に4番後藤君には死球(汗)送りバントもあっさり決められ1死2・3塁。絵に描いたような逆転サヨナラ負けのパターンですが、今回は後攻!まだ多少心の余裕が(笑)

ここで迎えた6番小川君の打球はセカンドゴロ、この打球で3塁ランナーがホームに突っ込みタッチアウト!3塁にランナーが残りますがこれで2アウト、逆転の可能性が遠ざかったことで、だいぶ楽になります。最後は7番青木君を三振にとり、試合終了!春日部共栄が公式戦3大会ぶりに初戦突破、ようやく厚い壁を破って、大きな一歩を踏み出した瞬間でした。

ピッチャーは球数多くてピリッとしない、エラーは続出、バッテリーエラーもある、締まった好ゲームとは言えない試合だったかもしれませんが、お互いにミスもたくさんあり、プレッシャーもありながら、それでもあきらめまい、負けはすまいという双方の意地が感じられたという点で、凄くいい試合だったと思います(特にここのところの共栄は、そういうところがやや希薄なような感じがしてしまっていたので、嬉しかったです。)。両チームとも、夏にはきっと、一段と成長した姿を見せてくれると思います。今度対戦が

あるなら、できれば青空の下でやらせてあげたいなあ……