突然ですが、今度は鶴岡ドリームスタジアムです。
鶴岡市は酒田市の南にありますが、こちらは庄内藩の城下町として栄えた町。酒田より少し人口が多く、山形市に次ぐ県内第２の都市だそうです。田川地区というのは鶴岡を中心とした庄内地方の南の方の地域を指すらしい。もっとも、飽海地区と同じく、合併合併で参加校はみんな鶴岡市になってしまっているけど…
この球場のウリはなんといっても内野まで貼られた天然芝。しかも青々と美しい！ただし屋根がないのでこれからの時期（というか今日も…）はちょっと辛いかも。
飽海地区と同じく、選手名簿を１００円で頒布中。しかし田川地区ではせっかくの立派なスコアボードには選手名表示はないのがちょっと残念。埼玉の地区予選とかもそうだけど、同じ県なのに地区による微妙な違いは何なんだろう。
さて、田川地区における県大会出場条件は、一次予選の優勝・準優勝チームと、残りのチームで戦う二次予選での優勝チームの計３校。つまり、今日の一次予選決勝を戦う羽黒と鶴岡東は、実は既に県大会出場が決定しているわけですが、羽黒は水口君、鶴岡東は佐藤（彩）君、両チームとも背番号１が先発。それにしても羽黒の縦縞に胸の赤いロゴ、懐かしいなあ…マウリシオ君、元気にやってるかなあ…などと浸っているうちに鶴岡東の先攻で試合開始。一塁側は緑のメガホンの鶴岡東の控え部員、太鼓とアカペラ応援がにぎやか。人数も多いけど、熱の入り方も先日見た飽海地区も含めて一番だったように思います。ちなみに、酒田南が私立なのは知ってましたが、（帰ってからＨＰを見て知ったのですが）鶴岡東も私立高校なんですね。
先攻：鶴岡東
１ライト太田（拓）
２ショート依岡
３ファースト保科
４サード石塚
５レフト榎本
６センター ｲｶﾞﾗｼ（？名簿に名前がないけど…）→荒木
７ピッチャー佐藤（彩）→佐藤（翔）
８セカンド馬場
９キャッチャー佐藤（匠）→PH後藤（→キャッチャー）
後攻：羽黒
１センター小原
２レフト松本
３キャッチャー荒井
４ライト ファニョニ
５ ファースト佐藤
６セカンド畠山
７サード オリヴェイラ（→ピッチャー）
８ショート大島
９ピッチャー水口→PH濱石→サード 片桐
羽黒の先発・水口君は右上手、やたら左バッターの多い（先発のうち７人）鶴岡東打線のインコースをついてくるピッチングで鶴岡東の打者は詰まったフライばかり…なのですがそれがセンター前に落ちるヒットが続き、センターのエラーも加わって、初回に1点を先制。
しかしその裏、羽黒も先頭の小原君が死球で出ると、送りバント後、3番荒井君・４番ファニョニ君の連打（そんなに強い打球ではないように思いますが、うまく抜けていきました）、更に５番佐藤君のライトへの犠牲フライで２点を挙げて逆転します。外野からの返球の間に必ず進塁してくるあたりは流石。羽黒は２回にも四球で出たランナーがボークで進塁、１番～３番の三連打で３点を挙げ、５－１と大きくリード。ただ、連打されたとはいえ、四球やボーク、外野からのバックホームの際の不味い連携（返球が逸れたり落球したりでホームでタッチ出来ない）が絡んでのもので、鶴岡東としてはかなり勿体無い失点だったように思います。
表を０点に抑えられた３回裏、鶴岡東は佐藤（彩）君から佐藤（翔）君にピッチャー交代、それに表の攻撃で背番号１２のキャッチャーの佐藤（匠）君の代打で背番号２の後藤君が出ているので、この回からバッテリーごと交代です。
背番号１１の佐藤（翔）君はちょっとスリークォーター気味かも？な右腕。この回先頭の羽黒の５番・佐藤君（……ああもう、この辺はやたら佐藤姓多い…）はしかし、翔君から左中間への２ベース！送りバントで１死３塁とした後、７番オリヴェイラ君のライトライナーからのタッチアップで６点目を失ったものの、後続は断って最少失点でしのぐ。いきなり２塁打を打たれたときはどうなるかと思いましたが、この回は守りのミスもなく、落ち着いてきた感じ。
４回表は三者凡退。しかし６番の五十嵐君が２－２から４～５球ファウルを続けていた（最後は空振り三振でしたが）のが目を惹きました。ほかの二人も早打ちではなく、その分球数もこの回は２１球とやや多めで累計７０球でしょうか。ちょっと気になる。
４回裏は翔君が死球のランナーを出しながらも無失点に抑え、初めてスコアボードに０が。
５回表の鶴岡東の攻撃は８番の馬場君から。馬場君の打球は初回と似たようなセンターの前に落ちるヒット、続く９番の後藤君は送りバント失敗の後ヒッティングがセンターフライになり１死１塁。ここで１番太田（拓）君が一塁方向への送りバント、しかしベースカバーに入るのが遅れたセカンドがファーストからの送球を逸らし、１死１・３塁となってしまいます。続く２番の依岡君は四球で満塁、３番保科君にもボール先行の苦しい投球。最後は２－３からセンター前タイムリーで鶴岡東が２点を返し６－３となって、なおも１死１・２塁、打順は初回でも先制タイムリーを打っている４番の石塚君。フルカウントからの石塚君の打球はマウンドに当たってセンター前へ、と思いきや、センターが打球を後逸、ボールはカバーのいない外野へ転々……この間にランナー２人が還り、６－５、バッターランナーも３塁へ。当たりは良かったものの、２塁ランナーも還ってこれるかどうかという当たりだっただけに、悔やまれるエラーでした。せめて１塁ランナーの生還を許さず、６－４の２塁３塁で止められていれば…
更に５番榎本（大）君の内野ゴロの間に３塁ランナーも還り鶴岡東は一挙５点、同点に追いつきます。盛り上がる１塁側。
その後は鶴岡東は四球ありヒットありエラーありでランナーを出しながらも最後はしのぎ、羽黒の水口君も６回以降はまた立ち直って逆転は許さず、試合は終盤へ。
８回表、５番６番をあっさり討ち取った水口君でしたが、２死から７番佐藤翔君がうまくライト前へ運び、続く馬場君がライト前方にフライを打ち上げる。討ち取った当たりだったと思いますが（例によって）この打球がライトの前に落ち、その間に１塁ランナーは３塁へ。あっと言う間に２死ながら１・３塁のピンチ。それでも９番後藤君は空振り三振に討ち取った……と思いきや、キャッチャーが逸らしたボールの行方を見失い振り逃げ、３塁ランナーもホームへ駆け込み逆転！！
８回裏、今度は１点を追いかける形になった羽黒。ショートゴロエラーと７番オリヴェイラ君のライト前でノーアウト１・２塁としますが続く大島君の送りバントがピッチャーへの小フライとなり失敗。後続もレフトフライ、三振で貰ったチャンスを潰してしまいます。
９回表は代打を送られた水口君に代わりサードのオリヴェイラ君がマウンドへ。オリヴェイラ君はボール先行ながら２・３・４番を三者凡退に討ち取り、９回裏、羽黒最後の攻撃へ。
９回裏、２番からの打順ですが２・３番は凡退で２死となりバッターボックスには４番のファニョニ君。ファニョニ君は追い込まれながらも下がるセンターの頭上を越える２ベース！続く佐藤君も四球を選び、２死ながら１・２塁。更に次の代打・神崎君の打席。１－０から二塁ランナーが３盗、２－１から１塁ランナーも二塁盗塁を決め、２死２・３塁、一打逆転サヨナラの形を作ります。羽黒の方には連携ミスを誘おうという気持ちもあったかもしれませんが、鶴岡東のバッテリーも走られても仕方ないという感じに見えました。結局神崎君は四球で２死ながら満塁の場面で今日は犠打とレフト前ヒットのオリヴェイラ君。しかしオリヴェイラ君は初球をセンターフライ、羽黒の粘りもここまででゲームセット、田川地区一次予選は、鶴岡東の勝利に終わりました。
両チーム共にミスがかなりありましたが、中盤でミスが重なり大量失点、更に終盤で守りにも攻撃でもミスの出た羽黒が逆転負けを喫することになりました。でもそれも、鶴岡東が序盤に大差をつけられながらあきらめずに食らいついていったからでしょうし、それを呼び込んだのはやはり、３回から登板した佐藤翔君の好投なのだろうと思います。決して球威球速が凄い、という感じではないし、毎回のようにランナーは出すものの、粘り強く投げて中盤以降を抑えるナイスピッチングでした。
両チームとも攻守共にまだ本調子ではないのかな？という感じもしましたが、まだ地区予選ですものね…ベンチからの声は、双方とも元気があってヨカッタ♪県大会も頑張ってください。
鶴岡東１０００５００１０ ７
羽黒 ２３１００００００ ６
