100328明治大×かずさマジック(東京六大学-社会人対抗戦)

今日は、絶対に見に来ようと決めていた、明治大×かずさマジック…なのですが、もう、寒いのなんのって。用事があって第2試合だけの観戦で、着いたのは昼過ぎだったのに、歯の根が合わない…せっかくの桜も凍りそう。

バックネット裏に座ると間もなく後攻の明治のシートノックが始まり、やがて「本日のベンチ入りメンバーを紹介します」とバックスクリーンにベンチ入りメンバーが。おおっ、前から思ってたけど、いいですね、これ。他のリーグでも真似て欲しいなー。そういえば、埼玉県高校野球では、ベンチ入りメンバーのアナウンスがあります。これならバックスクリーンのない球場でも簡単にできるし、大学はリーグ戦の途中でもベンチ入りメンバーが入れ替わるから、是非お願いしたいところ。

次はかずさマジックのシートノック。いそいそとデジカメを用意する私ですが、かずさのベンチ入りメンバーは表示されず、残念。代わりにスタメンのアナウンスが響く。

そうそう、アナウンスといえばこの対抗戦、ひとつ気になっていたことがありました。「アナウンスの選手名コールはどうなるの!?」というすごく下らないことなんですが…もちろん、学生野球は「くん」付け、社会人野球は呼び捨てがデフォルト。ですが、まさか片っぽだけ呼び捨てってこともないだろうし、学生を呼び捨てにはしづらいだろうし、六大学側がホストなんだろうし、両方「くん」かな~?

と思っていたら、やはり、

「1番ライト米田くん~」と始まる。そりゃそうだよな。

かずさマジックのスタメンは、

1ライト米田

2セカンド澤山

3ショート野坂

4サード和田

5ファースト岡野

6センター伊藤

7レフト島影

8キャッチャー山縣

9ピッチャー本多

DHを使わない東京六大学流。かずさの試合はスポニチで2試合見ましたが、本多投手はJR九州戦で好投していたピッチャー。キャッチャーの山縣選手は04年春に関東一が春の都大会で早実と対戦したときのキャッチャー。

対する明治大は

1ショート荒木郁

2レフト山口

3ファースト謝敷

4ライト矢島

5サード阿部寿

6センター中村

7キャッチャー山内

8セカンド上本

9ピッチャー野村

こちらはもちろんエースの野村君が先発。春日部共栄の山口君がレフトに入り、関西出身の中村君もセンターでスタメン。両方とも高校時代から好きだった選手なので、今年も注目していきたいです。

かずさの先攻で始まった試合は、初っ端からセカンドの送球エラーがあったり四球があったりしますが最後は野村君がきっちり抑え2回をノーヒット、三振4。

一方の明治の攻撃も、2番山口君のセンター前、6番中村君の内野安打(足速いな~♪)、8番上本君のレフト前と、毎回ヒットを放ちながら盗塁死や送りバント失敗などもあってつながらず、3回まで無得点。

3回表からは左腕の西嶋君西嶋君は3回を三者凡退、4回もややボール先行ながら簡単に2死を取りますが、かずさの5番岡野選手がフルカウントからレフトスタンドに飛び込むホームラン!!しかし、続く6番伊藤選手は四球で出たものの後続はなく、畳み掛ける、とまではいきません。

……それにしても寒すぎる……試合前に買ったホットコーヒーが、素晴らしいアイスコーヒーになっとる。

4回裏、かずさの2番手は左サイドの山川投手はクリーンナップを三者凡退。でも2死からの5番阿部君のは良いあたりのサードライナーでした(サードの和田選手のナイスプレーでした)。

5回表、明治の3番手は難波君。投球練習を見ると、あまり調子よさそうじゃないな(汗)と思っていたら、先頭打者に四球。送りバントを失敗させ、1死1塁から更に送りバントで2死2塁となったところで2番澤山選手にもボール先行。しかし1-3から何とかレフトフライに打ち取り、ここも何とか無失点。しかし、ちょっと心配だなあ。

5回裏は、またもやピッチャー交代で、なんと、ルーキーの久保君(東海大北海道)が登場!スポニチでは見られなかったのでらっきー☆内野安打でランナーを出したりもしますが危なげなく抑え、グラウンド整備を挟んで6回表へ。

この回も難波君はなかなか空振りが取れず、先頭の3番野坂選手にセンター前を打たれ、4番和田選手には四球、送りバントで1死2・3塁の大ピンチ、バッターは6番の伊藤選手。野村君には三振、西嶋君には四球でこの回が3打席目ですが、初球のファウルの仕方を見ると、前の2打席よりだいぶ合っている感じ…そして2-2からの5球目は、レフトファウルゾーンへの大飛球に---そしてレフトの山口君がそれを追いかけて飛びつきキャッチ!!(汗)もちろん3塁ランナーは余裕で生還………

ど素人とはいえ、原点はちばあきお「キャプテン」な私ですから(対江田川中戦「ど、どないしてボールをとらへんのや松尾!!(by 近藤)」)、大ファウルは捕っちゃいけない、というのは、「そ~んなの~ジョーシキ~♪」です。ネット裏でもなんで捕るんだ!って言っている人もいたし、球場にも微妙な雰囲気が漂い、これはボーンヘッドってことになるだろうな…と思いかけたのですが、でも。

だけど、本当に捕らない方が良かったんだろうか?

今日の難波君は今日は制球に苦しみ、アウト1つ取るのも大変そうな感じに見えました。実際、5回のアウトのうち2つは送りバント(失敗したのと成功したのと)、6回も送りバントで1死取れていただけ。打ち直させて抑えられればいいけれど、シングルヒットでも2点入って1死1塁、歩かせたら1死満塁。一方、飛球を捕れば1点とられるけど2死2塁。大量失点の恐れはかなり低くなる(実際、2死2塁となった後は、またも四球でランナーを出しながらも後続は断って、1失点で凌いでいました)。結果的にこの1点が響いて、明治は負けたわけですが、回もまだ中盤の6回表、この時点ではそういう判断も(判断があったとして、ですが)ありなのではないかと思いました。

もちろん、「絶対に負けられない戦いはここにない」わけだから、逆に失点を抑える方に賭けても良かったかも、とも思います。考えてみても答えの出るものではないのかもしれませんが、考えさせられる一幕でした。

ちなみに前述の松尾の場合は、選手権東京都予選の決勝、犠牲フライでサヨナラ負けの場面だったので完全に正しく、怒鳴った近藤は逆に先輩からどやされていました(笑))。

ともかくそういうわけで、かずさが貴重な追加点をあげます。

6回裏、続投の久保君に対し、明治の打順は1番の荒木君からですが、荒木君はレフトフライ、山口君が死球で出塁しますが3番・4番は連続三振。毎回のようにランナーを出す明治ですが、なかなか繋がらないなあ…しかし久保君もナイスピッチングでした♪

7回表のマウンドは、難波君に代わって右腕の近藤君。危なげなく三者凡退に抑える。

7回裏、かずさも右腕の平山投手にピッチャー交代。ちなみにキャッチャーのジエゴ選手を始め、野手も何人か6回から代わっています。

平山投手は先頭の阿部君を2-0と簡単に追い込みますが、その後がきまらず結局先頭打者を歩かせてしまいます。続く6番中村君の送りバントが内野安打となり(本当に足速いな~)、ノーアウト1・2塁。送りバントで1死2・3塁として、8番上本君のセンター前のタイムリーで1点、しかし本塁を狙った2塁ランナーはタッチアウトで1点止まり(返球良かった♪)。

8回表、明治のピッチャーは左の田中優君。先頭打者に死球、更に盗塁も決められますが後続はすべて討ち取り、無失点。

8回裏、またも先頭打者四球で2番の山口君が出ると、代打の富田君が送りバント。これがキャッチャー前への小フライとなり失敗…のはずが、(たぶん)併殺を狙ったジエゴ選手がフライを捕らずに地面に落とし、2塁へ送球。しかし間に合わずオールセーフに(汗)結果論だけど、ここは確実に小フライ捕って1死1塁で良かったような気がします。2アウトランナーなしになればぐっと楽にはなるけど、送りバントを阻止しただけでも成功なのだから、欲張らなくても…

逆に助けられた形の明治は送りバントでまたもや1死2・3塁の形を作ります。ここでかずさのキャッチャーは中村選手に交代。後続はサードゴロ→ホームタッチアウトとサードゴロ。明治は絶好のチャンスを物にできません。

9回表、明治のピッチャーは右の森田君。2安打されますが、無失点でしのぎ、9回裏へ。

この対抗戦は延長がないらしので、どう転んでも最後の攻防ということになります。

かずさのマウンドにはついに、右腕の中川一也君(関東一-平成国際大)が!関東一が04年春の都大会で優勝した代のセンター(レギュラーに3人「中川君」がいたので、「中川トリオ)なんて呼ばれていましたっけ)で、大学で投手に転向、かずさマジックに入団して2年目ということになります。

実は登板を見るのはこれで2回目。最初に見たときは長打を打たれまくってましたが…(汗)1点差で大丈夫かなとちょっと心配。

しかし中川君は代打で出てきた2人を連続三振、途中から9番サードの竹田君には右翼の深いところへ2ベースを打たれますが1番の荒木君はセカンドゴロに打ち取りゲームセット!(ホッとした~)かずさマジックが社会人の意地(?)を見せ、2-1のまま明治を振り切りました。

社会人対抗戦は初めて見ましたが、両チームとも、できるだけ多くの選手にこの舞台を経験させよう、という意識が強いようで、交代を追いかけるのが大変でした。投手交代も数珠繋ぎ継投という感じだっただけに、エンジンがまだかかってないかも…と感じることもありましたが、それでも抑えられるのは凄いなあ…ただ、球数はかなり多くて試合時間も3時間近くかかり、試合終了の頃には観客は凍死寸前という感じ。私は近くのベローチェで麻痺した手足を解凍してから帰りました。あれでは選手の皆さんも相当辛かったのではないかと思いました。気候さえもっと良ければ…

プレーの面では、明治のエース野村君(妙な貫禄ある…)とかずさのルーキー久保君(コントロールも良く、球速は140前後ということでしたが、良い球多かったように思います)、そしてセカンド澤山選手の好守(平成国際大からのルーキーなんですね!上手いな~明治はヒット2,3本損してたかな?)は特に印象に残りました。両チームとも打撃はもっと上向いてくれるといいなと思いますが…社会人の試合を見るチャンスは少ないけど、また見たいな♪と思った試合でした。