20221016秋季東京都大会2回戦 世田谷学園×関東一

久々の立川球場。いつ来ても、摩訶不思議な球場だ…

 

先攻:世田谷学園

1レフト三村→セカンド松下

2ライト加川→レフト

3センター井波

4ファースト海老澤

5ピッチャー二見

6サード山崎

7セカンド小沼→ショート

8ショート野原→H石橋→ライト

9キャッチャー横倉

エースで打線でも5番をつとめる二見君が先発。

 

後攻:関東一

1セカンド西川

2レフト堀江

3キャッチャー衛藤

4サード佐々木

5ライト小島→H土田→ライト

6ファースト高橋→ピッチャー栗原

7センター倉品

8ショート市川→H松本

9ピッチャー畠中→ファースト熊谷

 

背番号10の1年生左腕・畠中君が先発。野手ではライトを初戦の松本君から1年の小島君に、打順も少し入れ替えてきている。これでスタメン中5人が1年生ということになるわけで、ちょっと記憶にないかな。こうなると旧チームで公式戦出場経験のある衛藤君と西川君の役割もそのぶん重くなってくる。

 

1回表。マウンドに上がった畠中君は171㎝61キロの小柄な左腕。そんなに球は速くないようで、変化球主体のピッチング。

先頭の三村君を落ちる変化球で三振、2番3番には連打されていきなりピンチを迎えますが、落ち着いたピッチングで後続は抑えて無失点でしのぐ。

1回裏。先発のエース二見君は左サイドスロー。

先頭の西川君がファウルで粘ってサードの頭上を越すヒットで出ると、送りバント失敗で1死となりますが3番衛藤君がレフト負担度につきささる2ラン!で2点を先制。その後も4番佐々木君の四球と盗塁で1死2塁のチャンスをつくりますが、5番小島君のショートライナーゲッツーで2点止まり。

とてもいい感じの滑り出しでしたが、2回以降の関一打線は二見君の好投の前にフライの山で、2~4回は四球のランナー1人のみ。

守っては4回表、3番4番のボテボテのセカンドゴロを西川君の好守で簡単に2アウトを取りながら、5番の二見君に1ストライクからライトスタンドにつきささるソロHRで1点差に追い上げられる。

5回6回は双方ランナーを出しながら無得点。うーん二見君はここぞというときはトルネード気味に投げてくるし、外野はかなり深くて高橋君のときとかフェンスに張り付いてる…攻め方も工夫が必要なんだろうけど、出来てない感じ。

そして7回表。先頭の6番山崎君を四球で歩かせると、送りバントで1死2塁となったところで8番代打の石橋君はセカンドゴロエラーでしたがはじいたボールが大きくそれ、2塁ランナーが生還、同点に追いつかれる。

再び勝ち越したい7回裏でしたが、2死から9番畠中君がバッターボックスへ。続投のようです。その畠中君は詰まりながらも左中間に落ちるヒット、しかし続く西川君はセンターフライに倒れ、無得点。畠中君はここで代打交代かなと思っていたのですが、自責1だし変えづらかったのかもしれません。

そして8回表。先頭の2番加川君はレフト前ヒット、3番井波君の送りバントを畠中君が2塁送球でアウト!送りバント阻止しますがゲッツーは取れずランナーが残る。4番海老澤君はレフトフライで2死1塁となりますが5番二見君への初球で2盗成功、2死2塁。2球目はライトの頭上を越える3ベースヒットとなり、2-3とついに逆転される。やられた…ナイスバッティングでした。

結果論ではありますが、盗塁で1塁空いたし二見君は5番で今日ホームランも打ってるし、次の山崎君はノーヒットだったから、敬遠しないまでも、歩かせてもいいくらいの投球でも良かったとかな…送りバントのとき際どいタイミングでゲッツーが取れず、盗塁のときもちょっと握り直してからの送球で刺せなかったりというのがあって、ちょっとバッテリーに、早く終わらせたい焦りみたいなものがあったのかもしれません(ここでなぜか脳裏に蘇る城東戦の8回表のあの1球)。

でもまだ2イニングある8回裏。後半は少しずつヒットもでるようになってきたし、打順は2番から。追いつくチャンスは十分にある。

1死から3番衛藤君がレフト線への2ベース!4番佐々木君のショートゴロの間にランナーは3塁へ。ここで5番小島君の代打に送られた土田君はレフトへの大きなファウルを放ったりしますがその後もボール気味の球も含めてどんどん打ちに行き、ファウルが続く…最後はフルカウントから低めに外れ、土田君は1塁へ(この試合、ファウルで粘る場面が初回の西川君を除き殆どなかっただけに、何としても打つんだ塁に出るんだという気迫が感じられてすごく良かった)。2死ながら1・3塁のチャンスを迎え、バッターボックスには高橋君。しかしここもレフトフライで無得点。

9回表からはエースの栗原君がマウンドへ。守備位置にも交代があり、代打の土田君はそのままライト。ファーストには1年の熊谷君が入ります。ただし打順は栗原君が6番、熊谷君が9番。ということは、裏の攻撃では熊谷君には必ず打席が回る。打者としても期待されている選手のようです。

栗原君は2四球を出したりでハラハラしますが何とかノーヒット、無失点に抑え、1点差のまま9回裏へ。

9回裏。先頭の7番倉品君がレフト線へのヒット、深いところだったので2塁を窺いますがオーバーランでアウトになりそうなところを何とか帰塁して事なきを得る。続く8番には松本君が代打に送られます。バントの予定だったと思いますが二見君がコントロールを乱し、四球で1・2塁。願ってもないチャンス…ではありますが、バッターボックスには9回表から高橋君に代わってファーストに入った同じく1年の熊谷君。熊谷君をここに入れたのは、倉品君が出塁して送ってから熊谷君に打たせる目算があったからで、バント目的ではない。ランナー1・2塁からの送りバントって普通の送りバントより格段に難しいし、ましてやこの場面。かといって、次は1番の西川君に回るというのに強攻というわけにもいかないし…というわけでバントを試みる熊谷君ですが、すぐに2ストライクと追い込まれ、最後は空振りの三振。関一としては思惑が外れた形になりました。ベンチにバントに信頼のある選手がいれば、代打ということもあったかもしれませんが…

それでも1死1・2塁、1打同点の場面。しかし西川君はセンターフライ、堀江君もショートゴロに倒れ、2-3のまま試合終了、関東一は2回戦敗退、ノーシードで春を迎えることになりました。

 

攻守ともにまだまだ力不足なのだと強く感じた試合でした。先発の畠中君ナイスピッチングだったと思うしいいプレーももちろんありましたが、現状では、甲子園に行くようなチームとは大きな差がある。塁に出るランナー進める工夫、やっちゃいけない失点を防ぐ用心?は足りなかったと思うし、そういうのなしにぶつかって勝とうとするなら素の力がもっと必要で、この試合ではどちらも出せなかった。

でも、そういう試合はこれまでずっと見てきた中でも何度もあったし、ここからの頑張り次第で見違えるように成長できるのも見て来た。春はノーシード。夏、そしてこの試合の敗戦を受けて、どういうチームを作っていくのか。期待しつつ、春を待ちます。

 

【試合スコア】

世田谷学園 000 100 110 3 H7 E1

関 東 一 200 000 000 2 H6 E1

【バッテリー】

世田谷学園:二見ー横倉

関 東 一:畠中(8)、桑原(1)ー衛藤