20230417 春季東京都大会4回戦 東海大菅生×関東一

雨上がりのスリーボンドスタジアム。第1試合の途中でにわか雨での中断もあったりして、定刻より1時間以上遅れての試合開始となった第2試合。上空もまだ怪しい色合い。頼むからもう降ってくれるなよ~

 

今日の関一は先攻。菅生のシートノックはもちろん上手いと思うんだけど、引き続いての関一のノックも、今日はなんかちょっと、関一のノックらしくなってきてるというか、スムーズに流れてるような気がする…いや、これって私の感想ですけど。

 

先攻:関東一

1セカンド西川

2レフト坂本→ピッチャー→栗原→成井

3キャッチャー衛藤

4ファースト高橋→R熊谷

5サード佐々木

6ライト松山

7センター倉品

8ショート大村→市川→R小島→ショート

9ピッチャー菊地→H徳山→ピッチャー畠中→H土田→レフト

 

駿台戦で好投を見せた大型左腕の菊地君が先発。今日は高橋君が打順をあげて4番。

 

後攻:東海大菅生

1ライト沼澤→H宮澤→ライト

2セカンド大舛

3キャッチャー北島

4レフト酒井

5サード大島健

6ファースト新井

7ショート門間

8センター原田

9ピッチャー日當→R

 

エース日當君が今大会初先発。菅生の試合を見るのは今大会これが初めてだけど、これまでの2試合のイニングスコアを見る限り、打撃好調のチームの点の入り方ではない。何とか失点を抑えつつ、日當君攻略の糸口を見つけたいところ。

 

1回表のマウンドにあがった日當君は最初から力のある球を投げ込んできて、先頭の西川君2番坂本君共に、外野フライで2アウト。やっぱり、球威あるな~そんなに悪い当たりではないと思うけど、押されてる感じはする。しかし3番衛藤君がライト前に落として早くも初ヒット!しかし盗塁失敗で無得点。

1回裏。前回は四死球も少なく好投を見せた菊地君ですが、慎重な気持ちが強すぎたのか、1番2番を連続四球歩かせ、送りバントと犠牲フライで1点を先制される。

2回裏に先頭を四球で歩かせ、送りバント後にショートゴロエラーで1・3塁となった後、ゲッツー崩れの間に1点を追加される。あの…まだノーヒットなんですけど…絵に描いたような四死球からの自滅。とはいえ、1失点ずつで何とか抑えているのだ。

3回裏からは背番号10の左腕・畠中君がリリーフ。2~4番を見事、三者凡退に打ち取り、逆に4回表は2死から3番衛藤君のレフト前、今日は4番の高橋君のレフト線2ベース、更に四球で満塁としますが後続はなく無得点。ここまで4安打、まったく打てないという感じではないんだけど…

しかし畠中君も4回5回も三者凡退、1巡目はノーヒットに抑える。

グラウンド整備を挟んだ6回表。先頭の西川君がライトポール際への大ファウルを放ったりしますがセカンドゴロに倒れると、日當君は2番坂本君、3番衛藤君を連続三振。やや球数は増えてきた感じはするけど、さすがの投球。

6回裏。先頭の2番大舛君がレフト前ヒット、続く北島君の打席で2盗を決められ、さらに内野ゴロの間で1死3塁とされると、4番5番に連続四球で1死満塁。3回4回5回と一人のランナーも出さずに来た畠中君、一転して大ピンチを迎えます。

しかしここで6番新井君はサードゴロでホームフォースアウト、ゲッツーは取れませんでしたが次の門間君のセンター前に落ちそうな打球も全進してきた倉品君がナイスキャッチ!最大のピンチを無失点で切り抜ける。コレだよコレ!この守りの粘りが欲しかった…

直後の7回表、1死から5番佐々木君が四球を選ぶと、6番松山君の右中間への2ベースを皮切りに、7番倉品君・8番大村君も連打で続き、2点を返し同点!!しかし菅生のキャッチャー北島君の素晴らしい送球で、倉品君ヒット→2盗タッチアウト→大村君ヒット→2盗タッチアウトというリプレイのような場面もありましたが…

さらに8回にも、先頭の畠中君がレフト前ヒットで出ると、続く西川君のピッチャー前送りバントの送球が逸れ、ノーアウト2・3塁という願ってもないチャンス。しかし2番坂本君はセカンドゴロでランナー動けず、3番衛藤君も三振で2アウトとなりますが、今日は4番の高橋君がセンター前にはじき返し、2点を勝ち越し!ついに逆転!

ところがどっこい8回裏。先頭の2番大舛君のショートへの当たりが内野安打となると、3番北島君は四球、送りバントで1死2・3塁とされ、5番大島健君のセンター前タイムリーであっという間に同点に追いつかれ、なおも1死1塁。

しかし6番新井君をライトフライに打ち取って2死となると、7番門間君の打席で2盗を衛藤君がナイス送球で刺し、同点にとどめる。

9回表。既に130球近く投げている日當君ですが渾身の投球で三者三振!ボール球もまったくなくて、10球で終わる。

9回裏。前の回代打を送られた畠中君に代わり、坂本君がマウンドへ。坂本君はやや制球に苦しみ、先頭打者四球を与えてさらにバッテリーエラーで2塁までいかれますが、内野ゴロで飛び出した2塁ランナーを挟んでアウトにすると(ここはすばやくアウトで1塁ランナーは1塁のまま)、3バントファウルで送りバントも失敗させ、最後は2盗をまたも衛藤君が刺して大ピンチをしのぐ。

それにしても終盤にきて両チーム2盗を矢のような送球でアウト!のリフレイン…

 

4-4のまま、タイブレークに突入。関一のタイブレークの試合は、導入されて間もないころの春関かどこかで見たような気もするのですが、都大会では初めてのはず。

この春から延長即タイブレークとなったため、否応なしにタイブレークになる確率は上がり、その分タイブレークの戦い方の重要度は増している。勝って欲しいのはもちろんだけど、勝ち負けとは別に、春のこの局面が貴重な経験であることは間違いない。

10回表。関一は打順よく1番西川君から。西川君は堅実に送りバントを決め、1死2・3塁。2番坂本君はセカンドゴロに倒れ2アウトに追い込まれますが3番衛藤君がレフトオーバーの2点タイムリー2ベースを放ち、6-4と2点を勝ち越す。

10回裏のマウンドには坂本君に代えて、背番号11の栗原君。栗原君は先頭の宮澤君の送りバントを失敗させ、1アウトを取りますが、続く大舛君には四球で1死満塁となり、マウンドには5人目の成井君が送られる。野手での出場はあるけど今大会初登板の成井君、賭けの部分も大きかったと思いますが、3番北島君はショートフライで2アウト、4番酒井君もショートゴロ…かと思いきや、捕球できず内野安打に。悲鳴をあげそうになりますが(ていうかあげてた)、2塁ベースを踏み越えてしまった1塁ランナーがちょうど目の前に…タッチアウトで3塁ランナー生還による1点のみ、6-5で辛くも関東一が菅生を振り切り、準々決勝進出を決めました。おめでとう!

 

苦しい展開の中からリリーフ畠中君の好投で流れを呼び込み、終盤にエース日當君を打ち崩し、さらに追いつかれながらもギリギリのところで勝利!という、経験浅い今チームにとっては得難い経験となった試合だったと思います。この試合を、過大評価することも過小評価することもなく、これからに活かして欲しいなと思います。

それと、タイブレーク含め完投の日當君には本当にお疲れ様と言いたいし、正面からねじ伏せに来てくれたことを有難いとも思う。投球数は150球近くになっているはずで、継投されていたらもっと違った結果になっていたかもしれないと感じる。チームとしての菅生の意図が奈辺にあったのかはわからないけど、双方が夏に、「この試合を経験できてよかった」と思うことができたら、本当にうれしいです。

 

【試合スコア】※延長10回よりタイブレーク

関 東 一 000 000 220 2 6 H11 E1

東海大菅生 110 000 020 1 5 H3   E1

【バッテリー】

関 東 一:菊地(2)、畠中(6)、坂本(1)、栗原(0 1/3)、成井(0 2/3)ー衛藤

東海大菅生:日當(10)ー北島