20231029秋季東京都大会準々決勝 東海大菅生×関東一

準々決勝は昨秋の覇者・東海大菅生との一戦。関一はこの秋スリーボンドスタジアム八王子は初めてで、私も来るのは今日2回目かな?それでもシートノックを見る限り、3回戦よりはだいぶ落ち着いた感じ。これなら前回みたいにボロボロということはない…はず。

ふと気づくと、ホームベースが定位置より少し前に置かれていて、バックホームもそこに帰ってくる。雨上がりでグラウンド状態が良くないので、きれいに整備してラインも引いたホームをぐちゃぐちゃにしないため、ということなんだろうけど…距離感とか角度とかも微妙に違ってしまわないかしら。

 

先攻:東海大菅生

1レフト下地

2センター小上防(こじょぼう)

3ライト阪野

4ファースト福田

5ショート前田

6サード高西

7セカンド仲本

8キャッチャー伊藤

9ピッチャー上原→H増澤→ピッチャー伊志嶺→宮本→川崎→H大島

3回戦の修徳戦に続き。背番号14の1年生左腕・上原君が先発。

 

後攻:関東一

1センター飛田→ライト

2レフト坂本

3サード高橋

4ファースト越後

5キャッチャー熊谷

6ライト石田→H成井→センター

7ショート市川

8セカンド小島→R中里→セカンド

9ピッチャー畠中→坂井

 

飛田君坂本君高橋君…ときて、1・2回戦の打順に戻してきたかと思いきや、なんと4番に越後君。それでも石田君がスタメン復帰したので従来打線よりではありますが。そしてやはり先発はエース左腕の畠中君。初戦の駒大高戦以来の先発となります。継投はあるのでしょうか。

 

1回表。1死から2番小上防君のショートゴロが内野安打となりますが後続は連続三振で無失点。

その裏、1番飛田君がセンター前ヒット→2盗アウト、2番坂本君がレフト前ヒット→2盗アウトと連続安打しながらたちまち2アウトに…いや凄いですねキャッチャー伊藤君のストライク送球。しかしこう綺麗にやられるとちょっと盗塁しづらくなってしまうな…2死ランナーなしとなってから高橋君が四球で出ますが次の越後君はセカンドフライに終わり無得点。

ここでの盗塁を続けたのは、序盤の戦術としては全然アリな選択だったと思います。2番坂本3番高橋という打順にした以上、前のめりな攻撃をする、ってことなんだし。(でも試合途中でこれを思い出さなかったか、っていうと嘘になりますが)

試合が動いたのは3回表。菅生の先頭、8番伊藤君にセンター前ヒットを打たれノーアウトのランナーが出ると、続く上原君はバントを空振り三振させ1アウトを取りますが、菅生は2死にしてでもランナーを送り、2死2塁。ここで2番の小上防君がレフト前タイムリーを放ち、1点を先制される。強打というより上手いな~と感じるバッティングでした。小上防君まだ1年なんですね…

4回5回も畠中君は何とか抑えてはいるもののいずれもノーアウトのランナーを背負う苦しいピッチング、一方の関一打線は好投する上原君の前に決定的なチャンスを作ることができない。上原君はサウスポーで球威もあるし、のけぞるようなボール球があるかと思うと結局最後はいいとこに決まったり、いわゆるイイ感じに(いや関一サイドからすればイヤな感じに、か)荒れてるというのでしょうか。

グラウンド整備を挟んで迎えた6回表。

4番福田君に対する初球で3塁線を抜かれ2塁打に。続く5番の前田君も初球をサードへのバントヒットでノーアウト1・3塁。いずれも初球で、虚を突かれたというかしてやられた!という感じ。

大量失点もあり得る状況でしたが畠中君は6番高西君を変化球で三球三振に取ると、続く仲本君のバントを畠中君が拾って3塁ランナーを目で牽制して1塁送球、ところがいったんは自重した3塁ランナーが1塁送球と共にホームに突入、ファーストからホームにボールが送られランナーはホーム手前でタッチアウト!た、助かった…無失点でどうにか難を逃れる。前がかり過ぎる菅生の走塁に救われたとも言えますが、落ち着いてよく守り切った!

0-1のまま迎えた7回表からは背番号10の坂井君がマウンドへ。先発の畠中君は90球近く行ってたし、6回までで被安打8,いつ失点してもおかしくない内容ではあったので、タイミングとしては適切に思える。

しかしマウンドに上がった坂井君に対する最初のバッターは(間の悪いことに)8番ながら今日2安打の伊藤君。伊藤君はフルカウントから左中間への2ベースでノーアウト2塁。

ここで菅生は先発の上原君に代えて増澤君を代打に送ります。ここで上原君交代させるの?とちょっと驚きますが、考えてみれば上原君は3回戦の修徳戦でも5回被安打4、失点は2回の1点のみという内容で交代でした。この時も今と同じく球数は80球弱でしたから、1年生ということもあって身体への配慮もあったのかもしれません。ここで1,2点取れればもう終盤だし逃げ切れる、という判断もあったでしょうし。

上原君攻略の糸口がつかめない関一としては正直有難いところ。しかし代打の増澤君はキャッチャーファウルフライに討ち取ったものの、1番下地君には四球、さらに2番小上防君にはまたもや右中間に運ばれ走者一掃のタイムリー2ベース、0-3とされます。2番小上防君はここまで4打数4安打で3打点。8番伊藤君も3打数3安打しかもいずれもノーアウトから。伊藤君ヒットで出塁→小上防君タイムリーというパターンの繰り返し。5回表だけは、送りバント失敗でランナーがピッチャーの上原君に入れ替わってたためか、無理にホームに突っ込ませず3塁ストップになったから無失点で済んだけど…

それはともかく、厳しい状況とはいえ、この裏からはピッチャー代わるし攻撃はまだ3回もある、何とかここを乗り切ってくれ!

という願いが通じたのか、坂井君は3番阪野君はショートゴロで3塁アウト、4番福田君も三球三振に取り、7回裏へ。

7回裏。菅生のリリーフは修徳戦と同じく右腕の伊志嶺君。

先頭の熊谷君が死球で出ると、6番石田君の代打に送られた成井君のセカンドへの打球がフィルダースチョイスとなり1・2塁。7番市川君の打席でバッテリーエラーで2・3塁に進んだところで市川君が見事!右中間へのタイムリー3ベースで走者一掃、2-3と1点差に迫ります。前の打席で結果は凡退だったけどファウルで粘ってたのとかを見ても、市川君この1,2試合ですごい成長したんだな~と感じる(私ごときが言うのも申し訳ないですが)。

さらに8番小島君は死球で1・3塁としたところで9番坂井君のバウンドの大きいサードゴロ、3塁ランナーが還り同点に追いつく!

そして1番飛田君の右中間へのタイムリーでついに逆転に成功すると、交代につぐ交代で落ち着かない菅生投手陣から更に追加点をもぎ取りこの回一挙7点、7-3とします。

8回表、代わりばなの2失点で心配しましたがこの回の坂井君は2三振含む三者凡退に抑え、8回裏にも坂井君自らライトオーバーの2ベースで出塁すると3番高橋君の3ベースなどで2点を追加(7回の7点だけじゃなく一旦仕切り直したここでも追加点取れたのすごく良かったと思う)、9回表も2安打を浴びながら無失点に抑え、9-3のまま関東一が勝利、準決勝進出を決めました。おめでとう!

 

これまでもヒット数などの数字では負けていてもおかしくない試合が続いていましたが、今回は序盤から初めてビハインドを背負い、しかも反撃の糸口を見いだせないまま追加点取られる…という非常に苦しい展開。負け試合を何とかひっくり返せたのは苦しい状況を耐えて守り抜き、7回のチャンスを皆が自分の役割を果たして繋いでいったからだと思います。攻守ともに、技術的には足りない部分がまだまだあるのかもしれないけど、でもとにかく、本当に勝てて良かった…

優勝まであと2つ、今の力を出し切って、悔いのない試合を、そしてセンバツ切符を手にすることを祈ってます。ガンバレ関東一!

 

【試合スコア】

東海大菅生 001 000 200  3 H12 E1

関 東 一 000 000 72x  9 H10 E1

東海大菅生:上原(6)、伊志嶺(0 1/3)、宮本(0 1/3)、川崎(1 1/3)―伊藤

関 東 一:畠中(6)、坂井(3)ー熊谷