20130725 東東京大会準決勝 関東一×二松学舎大附

第1試合の間は何とか保っていた鉛色の空から、ぽつぽつと時折雨粒が落ちてくる。うわーんそれだけはやめてくれ~!予報では、さほど強くはならないはずだけど…それにしても、大事な試合でよく雨の降る印象のある関一です。

さて今日は先攻。準決勝に来て、はじめての先攻です。

先攻:関東一

1ショート岸田

2センター伊東

3ファースト井橋

4レフト山口

5ピッチャー中村(→ライト)

6ライト上田(→H金→田村→ピッチャー醍醐)

7キャッチャー池田

8セカンド五十嵐

9サード伊藤

4回戦・5回戦は見られなかったので、今大会で中村君が先発する試合を見るのは初めて。夏前に一度練習試合を観戦したときは、だいぶ状態は良くなってきているようだったのですが、今日はどんなピッチングを見せてくれるでしょうか。

後攻:二松学舎大

1セカンド上田

2レフト崗(→大木)

3ショート竹村

4ファースト行方

5サード小峯

6ライト秦

7キャッチャー石黒

8ピッチャー大貫

9センター末松

二松は今日も、エース大貫君が先発。城東戦を見る限り、そんな点が取れる感じはしないので、何とかロースコアの接戦に持ち込みたいところですが…

1回表。………大貫君、ストレート速いですね…やっぱり…(汗)これは苦労しそうだなと思う傍から先頭の岸田君は空振りの三振。しかし2番伊東君がショートの脇を抜けるセンター前ヒット!ところが、次の井橋君の打席で釣り出されて1・2塁間に挟まれ2アウト、井橋君も内野安打で出ますが、山口君はレフトフライで無得点。せっかく立ち上がりでチャンスをもらったのに、勿体なかったな…でもまったく打てないということはなさそう…とこのときは内心思ったのですが。

1回裏。マウンドに立った中村君が投球練習を始める。しかし、素人目に見ても、球が走ってないような気がする…これから調子を上げてくれればいいのだけど…

嫌な予感は的中、先頭の上田君は右中間を破る痛烈な当たりで2塁へ。しかし後続は凡退に打ち取り、ホッとする。しかしこれは早く点取らないと…

2回表、5番の中村君から。中村君の打球は詰まった当たりでしたがレフトが追いつけず、ヒットに。ここでレフトの岡君は、大木君に交代。当たりは良くなかったけど、とにかくノーアウトのランナー、何としても2塁に進めたいところでしたが、上田君は1球目でバントファウル、2球目は外角に決まってあっという間に2ストライクに追い込まれ、3球目で空振りの三振!バントは大事だよ~という言い古された言葉もあるけど、二松バッテリーのこの攻め方、上手いなーと思いました。続く五十嵐君はセーフティ気味の送りバントで2死2塁としますが、後続はなく、ここも無得点。

2回裏。先頭の小峯君はライトライナー…ですが良い当たりなのが恐ろしい。続く秦君にレフト前(これも良い当たりでした)を打たれると、7番石黒君にはストレートの四球。岸田君や井橋君がかわるがわるマウンドに近寄って、声をかける。

バッターボックスには8番の大貫君。大貫君はショートへのゴロですがゲッツーは無理と見てか、ファーストへ。2アウト2・3塁で9番の末松君。次は前の打席で2ベースを打たれてる上田君だし、何とか抑えたいところでしたが末松君も四球で2死ながら満塁。ここで迎えた上田君に対して、中村君は1-2と追い込みますが、最後は第1打席と同じような右中間への打球が走者一掃の2ベースとなり、3点を先制されます。その後も内野安打で1・3塁のピンチとなりますが、後続は何とか抑えて、3回の表へ。

しかし、3点のリードを貰った大貫君のピッチングが冴え、3回から5回まで、1人のランナーも出すことができない。つけいる隙のない、素晴らしいピッチングでした。3ボールになったことも、2回ほどあったと思いますが、いずれも空振りの三振に終わっています。

しかし中村君も3回に先頭の行方君に右中間への2ベースを打たれた後を抑えると、4回5回は三者凡退に抑える。空振りが取れず、詰まったフライにもならないのは、本来のピッチングではないのかもしれませんが…

試合は後半に入り6回表、中村君が凌いでいるうちに、何とか突破口を開きたい関東一。1死から、1番岸田君がショート頭上へのライナー!竹原君がジャンプして捕られた!?かと思いきや、ボールは外野へ…主将の意地を感じる一打でした。

しかし後続の伊東君・井橋君は外野フライに打ち取られ、ここも無得点。しかし久しぶりのヒットが出たし、3点差なら、まだチャンスはあるはず!

その意味でも何としても抑えたい6回裏でしたが、四球と三連打で2点を追加され、0-5と突き放されます。

コールドの4文字が頭を過る7回表。先頭の山口君はサードゴロ…でしたが必死の走塁が奏功してエラーを誘い、ノーアウト1塁。中村君のサードゴロの間に2塁に進み、ここで代打に金君。しかし金君はセンターフライに倒れ2アウト。続く五十嵐君もショートゴロで万事休すかと思われましたが送球が乱れようやく1点を返します。

しかし7回裏にも4連打を浴びて1-7とされたところで、ピッチャー交代、醍醐君がマウンドへ。中村君はライトに回ります。降板したピッチャーが外野に回るのはよくある光景だけど、関東一では珍しい。中軸でもある中村君に打席が回るかも、というのも勿論あるのでしょうが、でも、普段と違うその光景に、どうしても終わりが近いことを感じてしまう。

1死1・2塁のピンチで登板した醍醐君ですが、後続を抑えて、1-7のまま、8回表へ。

8回表は、9番の伊藤君から。伊藤君の打球はセンターへの大きな当たりでしたが、二松のセンター末松君が見事キャッチして1アウト。あれを捕るのか…後続も打ち取られ、この回は三者凡退に終わります。

8回裏、1死から、当たり損ねのピッチャーゴロが内野安打となり、送りバントで2塁に進められ、3番竹原君には四球。大貫君のピッチングから考えて、追いつくことはもう難しいけど、せめて…ここを凌いでくれ!しかし、4番の行方君の右中間へのヒットで1点が入り、コールドゲームが成立。関東一は準決勝で敗退となりました。

完敗でした。中村君の球を完全にとらえていた打線、大貫君の素晴らしいピッチング、投打ともに関東一を上回っていたと思います。これまで見てきた関東一の試合で、勝つチャンスがなかったと思える試合は殆どなかった(贔屓目?)のですが、今回は違いました。二松は久しぶりの決勝進出、おめでとうございます。04年、飯岡君たちが初戦で敗れたあの夏、決勝は二松と修徳の対戦でした。今度は、悲願の夏初出場を果たしてくれることを、祈ってます(修徳も3年前の決勝のことがあるから、複雑なのですが…)。

そして関東一。3年の皆さんお疲れ様でした。次の目標に向けて、頑張ってください。主将・岸田君、傍からはわからない苦労がいろいろあったと思います。6回のヒットにはちょっと泣きそうになりました。中村君は怪我を治して(進路も気になるところですが、何よりちょっと外した感というか、マイペースぶりが何か心配なのよ…)。醍醐君は昨夏に続いて厳しい場面の登板になってしまったけど…こういう試合で先発を任される投手になってください。上原君のピッチングももう一度見たかった。シートノックの終わりで福島君がホームベースの土を手で払う仕草が好きでした。

3年の引退で、08年から続いた甲子園の記憶はいったん途切れることになります。強くなるために、相手に勝つために、甲子園に行くために、何をするか。ひとりひとりが考え、ぶつかり合って、新しいチームを作ってください。このチームで頑張れば甲子園行ける、じゃなくて、何があっても俺がチームを甲子園に連れていくんだ!という強い気持ちで。

また9月の江戸球で会えるのを、楽しみにしています。