20141025 秋季東京都大会準々決勝 篠崎×関東一

職場の研修やら何やらかやで1週間遅れとなってしまいましたが、準々決勝の記事です。

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週中はぐずぐず天気もありましたが、今日は晴れ。都大会もいよいよ大詰め、準々決勝とあって大入りの中、第1試合は東海大菅生のエース勝俣君が、四死球10個以上出しながら帝京打線を2点に抑え、4-2で勝利。

第2試合は定刻より若干遅れて始まるようです。アップの様子を見るに、先発は田邉君の模様。篠崎は、関東一と同じ、江戸川区の学校。1,2年前の秋に、関東一ブロックに入っていて、そのときは関一との対戦はなかったけど、江戸球で試合を見たことがあった。元気というか、勢いを感じるチームだなと思いました。あと、チーム事情はまったく違うけど、学校名と江戸川区というロケーションが、なんとなく「ルーキーズ」の笹崎を連想させるのが個人的にはポイント高し。そして今大会の快進撃でしょう。特に、秋なのに打線が活発というのは投手力・守備力に不安があり(今日のシートノックを見ててもちょっと心配なのは否めない。)、さりとて打線の調子も(汗)という今の関一の状態からすると、嫌な相手。頼むよ打線!目覚めてよ!

両チームのスタメンは以下のとおり。

先攻:篠崎

1セカンド加藤(→弓削)

2センター渡邉

3キャッチャー鈴木

4ファースト藤関

5ショート吉野

6レフト川畑

7ライト望月

8ピッチャー宮澤(→吉本)

9サード染谷

篠崎の先発はエースナンバーの宮澤君。選手名簿によれば180㎝62㎏と、長身痩躯の右サイドスローです。ここのところ調子が今一つな関一打線は打ち崩せるか。

後攻:関東一

1ライト井橋

2レフト桑名

3センターオコエ

4ショート伊藤

5セカンド森山

6キャッチャー鈴木

7ファースト五十嵐

8サード松永

9ピッチャー田邉(→小松原)

オコエ君・伊藤君を3番4番に戻し、2番には桑名君を起用。国士舘戦で好調だった鈴木君を6番に上げ、国士舘戦で決勝打となる犠牲フライを放った松永君は初のスタメン出場。代打もそうですが、こういう抜擢も奏功することが多い関東一。松永君の打席にも注目です。そして保谷戦、国士舘戦と好調の田邉君が先発。ですが、試合開始前の投球練習を見ると、ちょっと球が高いよう(汗)

不安は的中、篠崎は初回から鋭い当たりを連発。1死から2番渡邉君のライト線への3ベース!3番鈴木君はピッチャーゴロに打ち取りますが4番藤関君は四球で1・3塁。5番吉野君にライト前タイムリーを打たれていとも簡単に先制される。やはり、打つな(汗)。ともかく1点で収まったことに心底ホッとする。早速取り返していきたい1回裏。1番井橋君がいきなり初球デッドボールで出塁、今日は2番で起用の桑名君の送りバントはピッチャー前に転がり送りバント失敗となりますが、ゲッツーは免れ1死1塁。

続く3番オコエ君は四球で1死1・2塁としてバッターボックスには4番伊藤君。伊藤君は2ストライクと追い込まれますが2-2までカウントを戻した後、センターオーバーのタイムリー2ベースで2-1と逆転!やっぱ、頼りになるなあ…。なおもランナー2塁。しかし続く森山君は当たりは悪くなかったと思いますがレフトライナーで2アウト。しかしいつもと(?)違ったのはここから。国士舘戦から好調な6番鈴木君が、ジャンプしたセカンドの加藤君の頭上を抜くライナーで伊藤君も生還、3-1とします…が…ふと気づくと、1・2塁間の辺りで、加藤君がうずくまっている。バッターランナーの鈴木君や1塁コーチャーの長嶋君まで心配そうに寄ってきてます。でも接触プレーになるようなシチュエーションではなかったし、ということは、あのジャンプで痛めたのでしょうか。大きな怪我でなければいいのですが…加藤君はチームメイトに背負われてベンチに下がり、一時は治療中のアナウンスが流れますが、復帰はなく、背番号15の弓削君がセカンドに入ります。

そしてバッターボックスには今日7番の五十嵐君。不調が続いているので仕方ないのですが、復調して、中軸を打って欲しい選手。このチームの理想型は4番五十嵐だと期待している。どうしてそう感じるのかは、自分でもわからないけど。

その五十嵐君の初打席はフルカウントからの四球、ランナー2人置いたところで、打順は今日初先発の松永君。松永君は起用に応え、なんとなんと、右翼への3ランホームラン!!(応え過ぎw)6-1とします。

これで試合の行方は決まったかと思われましたが2回表。

先頭の7番望月君がセンター前ヒット、内野安打と送りバントで1死2・3塁とされ、1番弓削君への四球で満塁。初回3ベースの2番渡邉君に右中間へのタイムリーを浴び、1点。更に3番鈴木君の内野ゴロをゲッツー取れず、この回2点。6-3と追い上げられる。篠崎は上位下位、万遍なく打つ。これは怖い。田邉君の調子の問題もあるのかもしれないけど、殆ど空振り取れないし、よく見られちゃってる感じがする。

とすれば何としても追加点を取って差を拡げたいところでしたが、2回裏は先頭のオコエ君が見逃しの三球三振、続く伊藤君は四球を選びますが後続はなく無得点。

3回表、関東一は早くもピッチャー交代。国士舘戦で好リリーフを見せた左サイドスローの小松原君がマウンドへ。

しかし小松原君もいきなり先頭の5番吉野君に右中間へのソロホームランを浴び、6-4と追い上げられる。大盛り上がりの篠崎スタンド。更に四球でランナーを出したりして、関東一側には重苦しい雰囲気も漂いますが、後続は抑えて1失点で踏みとどまる。

追加点が喉から手が出るほど欲しい3回裏なれど、四死球で2人のランナーを出すも、無得点。宮澤君が立ち直り気味なのが困ります。

4回表、1死からこの日3ベースを含む2安打の2番・渡邉君が今度はレフトオーバーの2ベース、四球と(当たりそのものは良くなかったけど)レフト前に落ちるヒットで1死満塁の大ピンチを迎える。しかし小松原君も踏ん張り、前の打席ホームランの5番菅野君をセカンドフライ、続く川畑君を見逃しの三振に取り、どうにかこうにか無失点で切り抜ける。後から振り返ってみると、ここでスコアボードに刻まれた初めてのゼロが一つの潮目の変わるときだったかもしれません。

ピンチを何とかしのいだ4回裏、打順よく3番から。この秋、春夏に比べ、調子がイマイチかな、そしてそのせいか、バッティングや走塁に迷いが見られるときがある(感じがする)オコエ君。しかしここではショートへの痛烈な打球がレフト側のファウルグラウンドに逸れる間に一気に2塁へ!いやーナイスランでした♪

そしてバッターボックスには伊藤君。伊藤君は追い込まれながらもセンター前へのライナー性のヒット!しかし当たりが良すぎたこともあって、3塁で止めるかホームに突っ込ませるか迷いが出たのか、三塁コーチャーが止めるタイミングも少し遅く、一旦3塁オーバーランしたオコエ君。3塁に戻ったときに篠崎のサード染谷君との接触プレイになり、オコエ君はタッチアウト、染谷君は脚を痛めたらしく、担架でベンチには運ばれる。今日二人目の負傷者に、グラウンドにもスタンドにも、重苦しい空気が流れる。ややあって染谷君が再びサードの守備に戻ると、1塁側・3塁側からも拍手のさざ波が。痛そうだけど…とにかく、戻れて良かった。

この場面、関東一としてはノーアウトで次5番だし、自重してもよかったと思うけど…ちょっと中途半端な形になってしまったかな。関東一としては、1点入るか、少なくともノーアウト1・3塁のはずが1死1塁という非常によろしくない流れ。続く森山君も内野ゴロで2死1塁…まさかここでの無得点はやめてくれ(泣)1点でもいい、何とかもぎ取ってくれ!その願いが届いたか、好調の6番鈴木君が、右中間へのタイムリー2ベース!やったー!!続く五十嵐君もストレートの四球で2死1・2塁として、バッターボックスには最初の打席で3ランの松永君。松永君に対して、篠崎バッテリーはボール先行、そえれでもフルカウントとしますが、その語の6球目を右翼へ!2打席連続HRはなりませんでしたが、走者一掃の3ベースで2点を追加、9-4と差を拡げる。

ここで篠崎は背番号10の左腕・吉本君にピッチャー交代。2アウトながらランナー3塁の場面でしたが、吉本君は小松原君をセカンドゴロに打ち取り、9-4のまま。

5回表。篠崎の攻撃は7番望月君から。簡単に2ストライクを取りますが、望月君も積極的に振ってきて、アウトコースの球を続けてファウルにされているのが嫌な感じ…が的中、最後はセカンドへの内野安打に。送りバントで1死2塁とされ、バッターボックスには9番の染谷君。さっきの交錯プレイで足は万全でないと思われる染谷君ですが、レフト前に抜けるヒットを放ち1・3塁。下位打線も本当に打つなあ…打順はトップに還り、バッターボックスには加藤君に代わってセカンドに入っている弓削君。弓削君の打球はライトフェンス際まで飛ぶ大きな犠牲フライとなり、9-5と点差を縮められる。なんつーか、正直もう、しょうがないと思うんです。これって。今日の投手陣では篠崎の打線を完全に抑えることは難しい。でも幸い、打って取り返すことはできるから、大量点取られないように、一つ一つアウトを積み重ねていけば…とか思うそばからサードゴロエラー(泣)で2死ながら1・3塁とピンチを作り出しちゃったりしますが、後続は何とか抑えて5回裏へ。エラーはあっても、失点に繋げず防いだのは良かった!

5回裏の先頭は1番の井橋君から。井橋君は初球セーフティバントを決め、ノーアウト1塁、続く桑名君もセーフティ気味のバントでこれも1塁セーフに!すげーぞ1・2番!続くオコエ君もセンター前でノーアウト満塁の大チャンスで4番伊藤君。ですが…素人目にも力入り過ぎなスイングで空振りの三振(汗)。大チャンスだし、篠崎の打撃を見るとどうしてもここで点取っておかなくちゃという気持ちが強過ぎたのかもしれません。でもまだ1死満塁とチャンスは続く。とにかくここは1点でも取ってくれゼロで終わらないでくれ~

バッターボックスには森山君。ここまでノーヒットだった森山君ですが、この場面でピッチャーの足元を抜く打球でセンター前タイムリーヒット!!

そしてここのところ好調、今日も2安打の鈴木君ですが、この打席はキャッチャーフライに倒れ、2アウトとなったところで、五十嵐君。今日は3四球ですが、ファウルした打球とか見ると、前よりは良くなっているような感じがするのですが…頼むよー!との3塁側の期待に応え、五十嵐君は2-1からの4球目を1塁線を抜く走者一掃の2ベース!13-5とします。更に松永君も森山君と同じようなセンター返しの打球で、五十嵐君も生還14-5とします…っていうか松永君今日何打点よ(汗)あと1点で10点差、サヨナラコールドとなる場面ですが代打の起用はなく、9番小松原君。あと1点とはいえ2死1塁、ちょっと難しいかと思いましたが、小松原君の打球はさきほどの接触プレーで足を痛めてるの染谷君のところへ転がり、思うように動けない染谷君のグラブからボールがこぼれて2死ながら1・2塁。そしてここで染谷君が負傷退場。代わってサードの守備についた選手のアナウンスが流れる間に、井橋君のサヨナラタイムリーで15-5となりコールドが成立。関東一が準決勝進出を決めました。おめでとう!

初回に長打からあっさり先制されたとき、1回裏に大量点をとりながら追い上げられて2点差に迫られたときはどうなることかと思いましたが(近くに座っていたおじさんの、「こっちが負けてるみたいじゃねーか」という苦笑気味の呟きに、心の中で大きくうなずいてしまった。ホント、この焦りは何なんだろう。)、篠崎の打線に苦しめられながらも、打ち勝つことができて良かった!これまで期待されたほどには振るわなかった打線(特に上位打線)も当たりが出てきたし、苦しいピッチングながら田邉君・小松原君&守備陣もビッグイニングにされることは何とか防げたのも大きかった。何よりうれしかったのは、1回裏の送りバント失敗や4回のオコエ君の3塁回ってタッチアウト、5回の伊藤君・鈴木君の凡退、といった悪い流れを後続のバッターがカバーして、切れそうになる線をつないで得点までもって行けたことでした。いや勿論、悪い流れにならないに越したことはないのですが、誰かが倒れてもそれで終わりにはさせない、って意志と自信をチームの皆が持つことが、これから凄く大事になると思うので。それと5回裏の最後、(私の思い過ごしかもしれませんが)ここで決めるんだ、って気持ちで臨んでその通りにできた、久しぶりにそんな感じのするサヨナラだったのもなんか嬉しかった。

篠崎は打撃が怖いぐらいに良いチームでした。負傷退場の加藤君と染谷君が心配でしたが、高校野球ドットコムの記事を見る限り、大事はないようでホッとしています。春以降また見たいチームです。

そしていよいよ今週末は準決勝・決勝。準決勝の相手は、今夏東東京大会初優勝、甲子園でも1勝をあげた二松学舎。この秋は二松の試合も見ましたが、夏に引き続き、攻守ともに充実していて、自信を持ってプレーしているように感じました。特に1年生エースの大江君は非常に安定していて、打つのは容易ではないと思いますが、でも、これまでの試合(練習ももちろんですが)で得たものを活かせれば、必ず勝機はあると信じてます。今週末、楽しみにしてます。ガンバレ関東一!