20151113 明治神宮大会高校の部 1回戦 関東一×札幌第一

13日の金曜日神宮大会の初戦です。

シーズン最後の全国大会であり、来春のセンバツの増枠にも係わるこの大会、以前は土曜日開幕だったはずですが、神宮第二の使用を止めて神宮球場一本に絞った昨年から、金曜日開幕になっています。今回の櫓では東京代表は開幕日に配置され、おまけに都大会決勝が(ただでさえどの地区よりも遅いのに)雨で1日延びた関係で、中3日とだいぶタイトな日程になっている。

過去の神宮大会における関東一の戦績はといえば、3回出場するもすべて初戦敗退。対戦相手は地区大会の優勝校ばかりという、相対的に一番レベルの高い大会であるのに加えて、おそらくは関東一のチームカラーも手伝って、初戦のカベを打ち破ることができない状態が続いている。とはいえ、これが4度目の出場でもあるし…スタンドを見ればおおっ!!吹奏楽&チアも来てくれているし♪(平日なのにありがとう…って私が言うのもヘンですが)、何とか初勝利をあげたいところ。

初戦の相手は札幌第一神宮大会初出場のチームですが、主将でもある好投手・上出君を擁してロースコアで勝ち上がり、全道大会を初制覇している。

先攻:札幌第一

1ショート宮澤

2センター辻

3ファースト長門

4レフト高階

5キャッチャー銭目

6サード武井→H小田→R今野→サード三上→ピッチャー富樫

7セカンド佐藤

8ピッチャー上出→サード

9ライト兼村

後攻:関東一

1センター宮本

2セカンド山川→サード

3ファースト米田→ピッチャー佐藤奨→H岩城→セカンド

4キャッチャー佐藤佑

5サード山室→ファースト

6ピッチャー竹井→河合→セカンド森川→ピッチャー小川→H溝渕

7ショート村瀬

8レフト石塚

9ライト本橋

今日は都大会の修徳戦以来となる竹井君が先発。都大会準決勝・決勝でそれぞれ先発した河合君・佐藤奨君や決勝の最後でリリーフした小川君の登板もあるのでしょうか。野手のスタメンは都大会と基本変わりありませんが、打順は結構入れ替わっている。この秋ずっと不動なのは1番宮本君だけかな。

なお、甲子園と同じく神宮大会のベンチ入りは18名。都大会からの変更は、増田君・早坂君・石田君がベンチ外となり、都大会ではベンチ外だった菅谷君が入っている。

1回表、久々のマウンドとなった竹井君ですが先頭の1番宮澤君は空振りの三振、2番辻君は当たり損ねの死んだ打球が災いしてサードへの内野安打となりますが、後続は討ち取り、無難な立ち上がり。

しかし1回裏の攻撃は1番宮本君が空振りの三振、2番山川君がサードゴロ、3番米田君も空振りの三振と三者凡退に終わる。上出君はすらっとした長身右腕で球速表示はそんなに速くはないのですが低めの変化球で空振りを取られてる。

2回表。5番銭目君に右中間を破る2ベースを打たれ、6番武井君は三振で1死2塁。ここで7番佐藤君のセーフティ気味の送りバント、ピッチャーの竹井君が捕球しますが、ベースカバーはなく、自分でファーストベースに入り2死3塁。ここでバッターボックスには8番上出君。なのですが、竹井君はこの辺からコントロールに苦しみ始め、上出君は四球、9番兼村君も0-3とストライクがなかなか取れない。歩かせて2死満塁で1番に回すか、…バッターの兼村君も次の1球は見ていくかな…と思いましたが、兼村君はこの4球目を振り抜いて、左中間を破る走者一掃の2ベース!これで2点を先行されます。

すぐに追いつきたい2回裏。4番5番が討ち取られ、早くも2アウトとなり、今日は6番の竹井君もサードゴロ…ですがサードの送球エラーで2死1塁。更に村瀬君のレフト前、8番石塚君もフルカウントからライト前ヒットで…ってあれれ?

当然、1点返したぜ!という場面でしたが、打球が速すぎたのか、2塁ランナーの竹井君が3塁を回ったところでストップ、2塁を大きく回っていた1塁ランナーの村瀬君は慌てて2塁に戻ろうとする。それを刺そうとライトからボールが返って来る間に竹井君はホームを狙うような狙わないような動きを見せ、三本間でタッチアウト…うーん…ちょっと中途半端だったような…(見間違いかもしれないけど、オーバーランはしてたけど村瀬君が2塁ベースに戻るのが早く、2・3塁間に挟まれているうちにホームへ…というのは無理そうだったので、3塁ベースにすぐ戻って満塁にした方が良かったような気がする…)

3回表もちぐはぐな感じは続き、先頭の辻君に対してはボール先行で3ボールとしながら何とかカウントを戻し最後は見逃しの三振に取りますが、続く長門君のピッチャーゴロは送球エラーで1死1塁。4番高階君は四球で1死1・2塁。続く銭目君も打ち取った当たりでしたがちょっとランナーと被ったのか、ファースト米田君がグラブに当ててしまうエラーで1死満塁とされます(というより、「としてしまいます」と言った方が正確か(泣))しかし6番武井君の2-2からの3バントスクイズがファウルとなり、後続も見逃し三振で何とか無失点で切り抜ける。

3回裏、先頭の9番本橋君が四球で出ますが続く宮本君の送りバントがサードへのフライになり、1死1塁…うーん…2番山川君の打席で盗塁を決め1死2塁の形は作りますが山川君はセンターフライで2アウト、3番米田君も四球で1・2塁としますが佐藤君はセカンドフライでここも無得点。

4回表、1死から9番兼村君に今度はライト前ヒットを打たれ、続く宮澤君の打席で盗塁も決められ1死2塁。宮澤君の打球もヒヤリとする嫌らしいゴロでしたが山室君のグラブに綺麗に収まり、2アウト。しかし2番辻君はうまく合わせてレフト前に落とし、2死ながら1・3塁のピンチ。更に3番長門君はストレートの四球で満塁に。

ここで関東一はピッチャー交代。エース河合君が背後がやたら賑やかなマウンドへ。ああなんか、デジャヴュの嵐。そしてバッターボックスには4番の高階君(汗)

高階君に対し河合君はなかなかストライクが入らずボール先行、3ボールとなり、その後はフルカウントまで戻しますが最後は四球で押出しの1点が入り、0-3とされます。2死とはいえ、大量失点もあり得る場面だから1点ぐらいは仕方ないけど、後続は抑えてくれ~という祈りが通じたのか、続く銭目君はレフトフライに打ち取り、1失点で凌ぐ。

中盤に入っているし、何とか1点でも返しておきたい4回裏。先頭の山室君がフルカウントからライト前ヒットで出ると、送りバントで2塁に進めた後、バッターボックスには前の打席でレフト前ヒットの村瀬君。この打席でパスボールがあり1死3塁と願ってもないチャンスが訪れますが村瀬君は空振り三振、続く石塚君も鋭い当たりですがピッチャーゴロで無得点。うーん…チャンスを作って(&貰って)はいるんですが…崩せない。

5回表、難なく2アウトを取りますが、ここから何と札幌第一は4連打!2点を追加され、0-5とされます。いずれも引っ張らないでうまくシングルヒットにしているけど、河合君も球がちょっと高いような…しかし3番長門君はサードゴロでようやく長い守りが終わる。

5回裏。先頭の9番本橋君がボテボテの当たりでしたがショートへの内野安打で出ると、続く宮本君の打席でバッテリーエラーがありノーアウト2塁。宮本君はレフトフライに倒れますが、2番山川君の打席で再びバッテリーエラーがあり、しかもこぼれたボールへのてバッテリーの反応も遅れたために本橋君がホームへ生還、ようやく1点を返します。山川君もレフト前ヒットで尚も1死1塁としますが、3番4番は討ち取られ、1点止まり。

ようやく1点を返したわけだしここは抑えていきたい6回表。この回から3番手の佐藤奨君がマウンドに上がる。ただし入ったのは裏にすぐ打順が回る6番河合君のところではなく、3番米田君のところ。6番には森川君がセカンドとして入り、山川君がサード、山室君がファーストに移動。

佐藤君は4番高階君はレフトライナーに打ち取りますが5番銭目君にはレフト前ヒットを打たれ1死1塁。5番武井君は三球三振で2アウトとしますが7番佐藤君をフルカウントから死球で歩かせると、8番上出君にライト前タイムリーを打たれ、詰めたばかりの点差を戻される。

何としてももう一度点差を詰めたい6回裏。先頭の山室君が右中間を破る2ベースで出ると、今日初打席となる森川君もライト前ヒットで続き、次の村瀬君も四球でノーアウト満塁の大チャンス!しかし8番石塚君はファーストへのファウルフライで1アウト。続く本橋君の四球押出し、宮本君の内野ゴロゲッツー崩れで2点を返しますが、タイムリーがないせいもあってか、何と言うかこう…閉塞感が拭えない。

でもこれで3-6、取られた以上に取り返せたわけで、終盤何とか失点を防いで返していけば、まだわからない。

7回表、佐藤君はボール先行ながら1番から3番までをすべて凡打に打ち取り、初めての三者凡退!

7回裏の攻撃はこの佐藤君からだったのですが、ここで岩城君が代打に送られる。好投の佐藤君に代わった岩城君はファウルで粘りまくって四球を選び出塁!しかし後続は抑えられてしまいます。上出君もここまで140球近く投げて貰っているのですが…

8回表、マウンドには4人目の小川君。逆転のためには何としても抑えなければならない場面です。が、先頭の高階君はサードゴロエラー(汗)送りバントで1死2塁とされた後、6番の代打小田君には四球で1・2塁とされた後、2ストライクから送りバントで2・3塁となりますが後続は抑えて無失点で凌ぐ。

8回裏、1死から8番石塚君が2ストライクから四球を選ぶと、続く本橋君も四球で1・2塁。1番宮本君はセカンドゴロでしたがゲッツーは免れ、2死ながら1・3塁。そして続く山川君のショートへの当たりで野手が交錯、ボールが転々とする間に1点を返し1塁ランナーは3塁、打った山川君も2塁へ!4-6と詰め寄り、尚も2・3塁。しかし岩城君はセンターフライで1点止まり。

9回表。裏で逆転するためにも、ここは無失点で切り抜けたいところでしたが、またしても先頭の9番兼村君が左中間に落ちるヒット、更に外野がもたつく間に2塁まで行かれます。うーん当たりとしては完全にシングルヒットの当たりだったので、これは痛い…逆に札幌第一としては願ってもない話で、1番宮澤君がきっちり送って2番辻君がばっちり犠牲フライで1点を追加、土壇場で再び4-7と突き放される。

9回裏。ここまで160球を超えている上出君に代えて、富樫君がマウンドへ。と言っても上出君はベンチには下がらずサードに回っている。

関東一は4番の佐藤佑君から。上出君にはノーヒットで抑えられていた佐藤君でしたが、富樫君からはライト前ヒットを放ち、ノーアウトのランナーが。続く山室君、小川君の代打の溝渕君も四球でノーアウト満塁、長打が出れば同点という大チャンス!!(それにしてもこの試合、全般的にそうだったように思うけど、ちょっとストライクゾーンが辛いような気が…)

しかし7番村瀬君8番石塚君は連続三振でたちまち2アウト、9番本橋君もセンターフライに倒れ無得点。3時間にわたるゲームは3-7のままここで終了、今大会でも関東一は、初戦で姿を消すことになりました。お疲れさまでした(吹奏楽&チアの皆さんもお疲れさまでした&ありがとうございました。久々に観られて聴けて、嬉しかった♪)。

記録に残らないものも含めて攻守にミスがあり、全体を通して何かチグハグというか、ここぞというところで攻めきれず守りきれず…がそのまま点差になったような試合でした。ベンチ入りメンバーが殆ど入れ替わった新チーム、都大会を通じて大きく成長してきたけど、それでも、(日程的な余裕とか相手を研究できていたとかその他諸々のプラス材料を取り去った)素の力はまだまだ足りないのだと、この試合、そして神宮大会の他の試合を観ても強く感じました。でも力が足りないことを自覚することが、新チームのスタート地点だったこと(と高校野球ドットコムの記事にある)を思えば、原点に立ち返ったとも、新たなスタート地点に立つことができたとも言える。この試合は東京の代表として残念な結果であり内容だったことは否めないけど、また一日一日、ひとつひとつを積み重ねて、センバツでは見違えるようなチームになってくれていることを信じて、春を待ちたいと思います。