20180724 東東京大会準々決勝 関東一×修徳

朝方の雲は去り、今日も今日とて強い日差しが照りつける神宮球場。東東京大会準々決勝1日目・第一試合は2年ぶりとなる修徳との対戦です。

ここ15年ほどで修徳との試合は何度も観ましたが、勝敗はともかくいつも接戦。甲子園出場した2年前も、9回裏まで負けていて、土壇場で3番米田君・4番佐藤君の連続ホームランで追いつき、サヨナラ勝ちという最後は劇的ですが非常に苦しい試合でした。今日はどんな展開になるのか。そして、どんな形であれ、勝つことができるのか。

先攻:修徳

1ライト横手

2ショート大房

3セカンド坂本

4サード牧野→牧野

5センター石田

6ファースト須藤→H櫻井→サード篠原

7レフト染田

8キャッチャー田畑

9ピッチャー福吉→竹田

修徳の先発は背番号10・長身右腕の福吉君。初戦の岩倉戦を観たときには結城―福吉―竹田という3投手のリレーでしたが、今日は継投があるのでしょうか。

後攻:関東一

1センター齋藤

2レフト大久保→H野口→ピッチャー茂

3キャッチャー石𣘺

4ライト松田→レフト

5ファースト泉

6セカンド冨樫

7サード石田

8ショート宮田

9ピッチャー藤本→H天野→ライト

対する関一は豊山戦とまったく同じオーダー。でも藤本君も豊山戦で7回コールドとはいえ完投しているし、どこかで継投があるのかもしれません。

そして!今日は吹奏楽含めた応援態勢も準備万端♪やったぜ百人力!でも熱中症には十分気をつけて下さい。応援慣れしてない方は特に…

1回表。先発の藤本君はちょっとボールが上ずっている感じ。それでもボール先行ながら1番2番を凡退に討ち取りますが、3番坂本君のファーストへの打球を泉君が弾いて内野安打となると、4番牧野君には四球、更に5番石田君のライト前ヒットで3塁を回りかけた2塁ランナーを狙ったサードへの中継が逸れ、早くも1点を失う。

すぐに取り返したい1回裏。1死から2番大久保君がサードへの内野安打で出て、続く石𣘺君の打席でバッテリーエラーで2塁へ。しかし石𣘺君はフルカウントから三振、松田君もショートゴロに倒れ無得点。

2回表は2死から9番の福吉君を四球で歩かせますが、続く横井君は三振にとり無失点。でもやっぱり抜けるボールが多いように見える…早く立ち直ってくれるといいのですが、

その後は4回表まで、双方ランナーを出すものの、決定的なチャンスには至らず無得点が続く。

4回裏。試合も序盤を過ぎたところ、まだ初回のボテボテの内野安打のみで捉えた当たりも少ない感じの関一。ここらで何とかしたいところ、打順良く3番石𣘺君から。石𣘺君の打球は打ち取られた当たりではありましたがセンター前にぽとりと落ち、この間に石𣘺君は2塁まで到達。初めてのノーアウトのランナー、しかも2塁ですから何としてもモノにしたい。しかしその気持ちが強過ぎたのか、続く松田君の打席でキャッチャーからの牽制に戻り切れずタッチアウト…これは痛い…

ところがここで福吉君が突然制球を乱し、松田君・泉君を連続四球で歩かせ、1死1・2塁と再びチャンスが生まれる。ここで修徳は早くもピッチャー交代、背番号1の竹田君がマウンドに上がります。竹田君は福吉君とは対照的な小柄な左腕。今大会ではリリーフを任されることが多いようです。

代わったばかりの竹田君に対し、関一打線は冨樫君の内野安打で1死満塁、7番石田君がきっちりとセンターへの犠牲フライを放ち、同点においつく。

同点となった5回表。1死から2番大房君にストレートの四球、3番坂本君はレフトフライに討ち取りますが、4番牧野君には初球をセンター前に打たれて1・3塁とされる。捉えられた当たりでした。それでも5番石田君はサードゴロでこの回も凌ぐ。

5回裏、先頭の藤本君に代えて天野君が代打に送られます。天野君はファウルで粘りまくり、ついに四球をもぎ取る。

続く齋藤君のセーフティ気味のバントで送った形になり1死2塁とすると、2番の大久保君にも代打が送られ野口君。しかし野口君が打ち上げたファウルフライをライト横井君が好捕し2アウト。3番石𣘺君は四球で1・2塁となりますが4番松田君は三振に倒れ無得点。

神宮球場には珍しく&有難くもグラウンド整備が入った後の6回表。

前の回に代打した天野君はライトに入り、野口君のところに茂君が入ってピッチャー交代。小岩戦で先発したときは立ち上がり不安定でいきなり失点した茂君ですが、今日はストライク先行の落ち着いた投球を見せ、この回を三者凡退に抑える。

初めての三者凡退で流れを掴みたい6回裏、1死から6番冨樫君がショートの手前でイレギュラーするラッキーなヒットで出ますが後続なく無得点。

7回表はサードゴロエラーでランナーを出しますが後続は抑えて無失点。

7回裏は5回裏と同じく天野君から。ここでも天野君はファウルで粘って四球を選び、再びノーアウトのランナーが。続く齋藤君の内野ゴロの間に天野君は2塁に進み、茂君の三振で2死2塁となったところでバッターボックスには石𣘺君。ここで修徳ベンチから伝令が走ります。双方決め手がなく、あと1点の勝負の様相を呈してきた終盤、修徳は石𣘺君を敬遠、松田君との勝負を選択します。そして松田君はセンターフライに討ち取られ、ここも抑えられる。

8回9回は良い当たりもされますがバックも良く守り、三者凡退に抑える。

ついに9回裏の攻撃。竹田君と茂君に代わって以降、双方決定的なチャンスというのはないものの、どちらかというと関一の方がランナーも多く出していて、押し気味に進めている感じ。そういう時に凌がれ続けてしまうと、逆に次に相手にランナーが出たときアッサリ取られるというのもありがちな展開なだけに何とかしてここで決めたい。

1死から1番齋藤君が放ったライナーを、センターが捕球できず前に落ち、その間に斎藤君は2塁に到達。続く茂君は四球を選び、小さくガッツポーズしつつ1塁へ。ここで再び修徳ベンチから伝令が走ります。1死1・2塁、1点入ればサヨナラという場面、満塁にするわけにもいかない修徳は今度は勝負を選択。1打サヨナラ決めてくれ!

しかし石𣘺君、松田君は共に初球を打って外野フライに倒れ、試合は延長戦へ。初球打ちが悪いとは思わないけど、ちょっと焦り過ぎ、力み過ぎたかな…しかしともかく、終わったこと。修徳としてはいい雰囲気で9回の守りを終えただろうけど、関一としてはここでガッカリしてはいられない。

ここで再びグラウンド整備が入った後、延長10回表。

修徳は打順よく1番横井君から。横井君はショートの脇をセンター前に抜けるヒットでノーアウト1塁。茂君としては初めて許したヒットということになる。しかし続く大房君のは3バントをファウルさせ、1死1塁。やった!!そして3番の坂本君も三振に取りますが、最後の投球のときにエンドランがかかっていたのか1塁ランナーがスタート、キャッチャーからの牽制の連携ミスでボールがこぼれ、グラウンドを転々とする間に3塁まで行かれます。送球のタイミング的には三振ゲッツーでチェンジになっていてもおかしくない感じだったはずが、2死ながら3塁となり、今日は1安打、前の打席でもいい当たりを放っている4番の牧野君。しかし牧野君はストレートの四球でアッサリと歩かせる。それでもあまり焦った感じは見えなくて、はっきりした敬遠ではないけれど、まともに勝負する気はなかったように見えました。確かに、2死3塁なのだから、次かその次でアウトを取ればいいのだ。そして5番石田君はショートゴロに打ち取り、ピンチを脱する。

10回裏は5番の泉君から。今日はノーヒットの泉君ですが、前の打席は当たりは良かったし、期待したい。

マウンドの竹田君は泉君に対してボール先行、3-1とカウントを悪くしている。中盤からのリリーフとはいえ既に100球を超えているのだ。この回こそ、捕まえられるはず!そして5球目、高めに入った甘い球を振り抜き、ボールはレフトスタンドへ!!

豊山戦に続き、泉君のホームランで、関東一がサヨナラ勝ち、準決勝進出を決めました。おめでとう!両チーム、そして応援の皆様、お疲れさまでした。

予想通りの接戦となった修徳戦。先発の福吉君・リリーフしたエースの竹田君ナイスピッチングでした。守備陣も好守で支えていましたね。9回裏を防がれたときは、正直、少し怖くなりました。

関東一は守っては3エラー、攻めては芯で捉えた当たりは少なく、牽制死もあったし、イニングを重ねても思うように攻められない苦しい展開。思い通りのプレーが出来ないのは、気持ちの面も含めた力の足りなさなのかもしれないけど、その中で何とかしようとする意志は感じたし、10回表にミスでピンチを拡げてしまった後の守りには、これまでにない落ち着きも感じました(ような気がする)。

準決勝の相手は二松。更に厳しい戦いになりますが、これまでやってきたこと、そしてこの修徳戦やこれまでの戦いで掴んだものを信じて、強い気持ちで挑めば、必ず勝機はあると信じています。ガンバレ関一!!