20181013 秋季東京都大会2回戦 明大中野×関東一、国士舘×昭和第一

季節外れの真夏日だった日曜日とは打って変わって少し肌寒い、曇天の立川球場。

◆ 第1試合 明大中野×関東一

初戦の成蹊戦では成蹊のエース・廣渡君の前に打線は終盤までほぼ沈黙、9回裏に辛くも逆転サヨナラという大苦戦を強いられた関一。2回戦の相手の明大中野はブロック予選では堀越を2-1で破り、1回戦の都市大等々力戦も10-1の7回コールドで降してきている。エースのサウスポー菊地君は好投手との評判らしいのでちょっと心配。関一の方は、アップ時の様子などを見るに、今日はやはり土屋君が先発の模様。成蹊戦のリリーフはナイスピッチングだったし、この先を考えれば土屋君にも先発を経験して欲しいところ。今までは短いイニングしか見たことないけど、どんなピッチングを見せてくれるでしょうか。

アップが終わり、今度はシートノック。少し変更あるかな?と思いながらグラウンドを見やると、いきなりえええっ!?となる。

サードに野口君が入っているじゃありませんか!

じゃキャッチャーは?と見ると背番号11の谷口(やぐち)君。渋谷(しぶたに)君に矢口君、谷の読み方が特徴的な新チーム…いやそういう話じゃなく、この変わりよう。

1レフト平川→H大久保→センター

2ショート渋谷

3サード野口

4ファースト平泉→R村岡→セカンド

5ライト重政

6キャッチャー谷口

7セカンド長嶋→ファースト

8センター堀野→レフト

9ピッチャー土屋

驚いた…。

成蹊戦から野手4人が入れ替わり、打順も1番平川君、9番ピッチャー以外はすべて変えてきている。ここまで大きくオーダー変えたのはちょっと記憶にない。キャッチャーまで変えるとは…

5番~8番が入れ替わって入って来た選手ですが、重政君以外はこれまで途中出場はあるものの、今日が初スタメン。これで2番以下はすべて右バッターということになるので、サウスポー対策というのが一番の理由なのでしょうが、成蹊戦を思い返すとそれだけではないように感じる。いずれにしてもかなり思い切ったこの入替え、良い方向に働いて欲しい。

一方、明大中野の方のスタメンは、

1ショート廣木

2セカンド染谷→H福田

3ファースト石井

4センター杉浦

5レフト高竿

6キャッチャー森本

7ライト金野

8ピッチャー菊地

9サード伊藤

先攻の明中の攻撃で試合開始。

1回表、土屋君の立ち上がりは三者凡退と順調な滑り出しでホッとする。

1回裏は先頭の平川君がレフト前ヒットで出ると、送りバントで2塁に進めた後、四球とエラーで満塁となり、2アウトからの連続四球で押出し、2点を先取する。なおも2死満塁、菊地君の制球が定まらないうちにもう一押ししておきたいところでしたが後続は倒れ、2点止まり。

2回表は先頭の4番・杉浦君に2ストライクからセンター前に良い当たりのヒットを打たれますが、後続は断って無失点。

2回表、先頭の9番土屋君がレフト前ヒットで出ますが1番平川君が初球バントをファウル、2球目を今度はバント空振り、飛び出した1塁ランナーが挟まれタッチアウト(汗)この後平川君は見逃しの三振、続く渋谷君は四球で再びランナー1塁としますが、3番野口君も見逃しの三振で無得点…うーん…菊地君がまだ荒れてるってのもあったのかもしれないけど、ちょっと勿体ない…

3回表は三振→レフトへのファウルフライ(3塁側ブルペン付近への難しい位置でした。ナイスキャッチ♪)→三振とここも良い感じに終わる。

ところが3回裏、立ち直ってきた菊地君に対し、4番三振、5番サードゴロ、6番三振と三者凡退に終わる。変化球が良くなってきたのか、全然捉えられません…

4回表、こちらも三者凡退。1打席目センター前ヒットの4番・杉浦君のレフトへのフライはやはり捉えた当たりでしたが、レフトの平川君がここもナイスキャッチ。

そろそろ打って追加点が欲しい4回裏。先頭の7番長嶋君がピッチャーのグラブに触れながらセンター前に抜けるヒットで出塁!と思ったらエラーの判定。ちょっと厳しいよう…。

それはともかくランナー大事に行きたいところ、8番堀野君がバント失敗で2ストライクに追い込まれてからのレフト前ヒットでノーアウト1・2塁。

ここは9番土屋君だし送りバントでいいところですが、ややボール先行となったのが却って災いして、バント失敗したり待球したりしているうちに三振、送れません。明中としては逆に助かったというところでしょうが、次の平川君への初球がワイルドピッチとなり、ランナーは2・3塁へ。萎みかけたチャンスが再び膨らみますが、平川君は浅めのセンターフライ、続く渋谷君も三球三振で絶好のチャンスを逃す。お互い助け合った4回裏でしたが、関一側がより多く助けてしまった感じ…2回といい、なまじ菊地君が荒れ気味なだけに、素直にバントしにくいのもあるんだろうけど、バントするならするで、欲をかかずに堅実に行った方がいいと思うなあ…

試合は後半に入り5回表。土屋君はこの回も5番6番を凡退に討ち取りますが、ここに来てやや制球に苦しみ、どちらも3連続ボールとかになっているのが気になる。そして7番金野君に対してもカウント悪くして、最後は右中間を破る大きな当たり!外野からの返球も際どいタイミングでしたが3塁セーフとなり、この試合初めて3塁にランナーを背負うことになります。それでも次の菊地君はサードゴロに打ち取り、無失点で凌ぐ。

5回裏、3番野口君、4番平泉君はセンターフライに倒れ2アウト。5番重政君はショートゴロエラーで出ますが牽制で挟まれタッチアウト。序盤よりは捉えて来てる…と思うんだけど、なんかチグハグな感じ。

6回は共に三者凡退。

7回表、1死から4番の杉浦君を、この試合初めての四球で歩かせますが、5番高竿君のエンドランの打球がセンターフライで2死となると、次の森本君の打席での盗塁失敗で3アウトと、この回も3人で終わる。

7回裏は9番の土屋君から。土屋君の打球は打ち取られた当たりではありましたが、ライト線に落ち、ノーアウト1塁。試合も終盤。何としてもランナーを進めて追加点の欲しいところ。ここで初回にヒットも打っている&バント失敗もしている平川君の代打に大久保君が送られる。これは…前の試合で悔いの残る打席が多かった大久保君。旧チームから通して、スタメンを外れるのは久しぶりだったはず。行け~大久保くん!

そして大久保君の3塁側へのバントは綺麗に決まって1塁セーフ。プレッシャーもあったと思うけど、本当に決まってよかった…

ノーアウト1・2塁とチャンスが拡がり、続く渋谷君もナイスバントで1死2・3塁。ここで3番野口君が2ストライクと追い込まれながらもセンター前に抜けるヒットで2者が還り、4-0と突き放す。や、やっと追加点取れた…

更に4番平泉君の打席で盗塁、1死2塁とした後、平泉君のサードへの痛烈な当たりが内野安打となって、1死1・3塁。しかし後続は倒れ、この回は2点止まり。

8回9回はどちらもランナーを出せず、4―0のまま試合終了、関東一が3回戦進出、そして春のシード権を獲得しました。おめでとう!

土屋君の被安打2、四球1のナイスピッチング、バックの守りも良く、安心して見ていられた試合でした。攻撃の方は、四球やエラー等でチャンスを貰いながらなかなか活かせなかったり、バントや走塁ミスでランナー進められなかったりなど反省点は引き続き多いけど、それでも後半は(結果は凡退でも)攻めてはいた…と思う…ので、次は更に良くなってくれると期待。

【試合スコア】

明中 000 000 000 0 H2 E3

関一 200 000 200X 4 H7 E0

◆第2試合 国士舘×昭和第一

関東一はこの試合で勝った方と対戦することになる。どちらも今秋初めてみるチームです。1回戦では国士舘国際基督教大を7回コールド、昭和第一は小山台を延長で降している。それにしても、第1試合の両チーム、そして昭和第一と、紫が多めの今日の立川であることよ…

国士舘は背番号3の長身右腕、白須君、昭和第一は背番号11の右スリークォーターかな?の風戸君の先発で試合開始。

先制したのは昭和第一。白須君の前に1回表を3三振、2回表も先頭4番・田中壮君も三振に倒れますが、5番松村君、6番土屋君の連続2ベースとで1点を先取する。次の風戸君も三遊間を抜けて行くヒットで尚も1・3塁のチャンスが続きますが、後続は連続三振で1点止まり。まさにヒットか三振か…という感じの立ち上がり。

対する国士舘は序盤、エラーやヒットでランナーを出しても、決定的なチャンスは作れず無得点が続きますが、一巡目が終わる辺りから風戸君を捉えはじめ、4回裏3番冨田君のセンター前ヒットで初めてのノーアウトのランナーを出す。続く4番5番はいずれも1・2塁間への内野ゴロゲッツー崩れ、2死となりますが1塁にランナーが残ってしまう(1・2塁間のゴロでダブルプレーが取れたのって、あまり見ないので仕方がないのですが…)。そして6番鎌田君のライトオーバーの2ベースで1塁ランナーが生還、国士舘が同点に追いつく。

同点に追いついた直後の5回表、白須君はまたも三者三振。

5回裏はその白須君からですが、渡辺彪君が代打に送られる。同点に追いつき、球数も70球を超えたくらいのところでの継投。5回のピッチングもこの回までと思っての全力投球だったのでしょうか。

それはともかく代打の渡辺君は四球、続く9番の遠山君はバントの構えからのヒッティングでレフト前、更に1番黒川君の3塁側へのバントが1塁セーフとなり、無死満塁。

しかし昭和第一はこの大ピンチを2番松室君の内野ゴロの間の1失点で止め、3番冨田君は見逃し三振、ここで風戸君と交代した背番号1・長身右腕の舘君が空振りの三振に取り、最少失点で切り抜ける。

6回からの国士舘のマウンドにはこちらも背番号1の右腕・山崎君。昭和第一は3番藤田君からでしたが、セカンドゴロに連続三振と山崎君は危なげない立ち上がり。

試合を決めたのは7回の攻防。

まず7回表、1死から7番舘君がレフト前ヒットで出ると、送りバントで2死ながら2塁として9番山田君のレフト線を抜くヒットで今度は昭和第一が同点に追いつく。

ところがそれも束の間、7回裏。この回ボール先行の目立つ舘君に対し、国士舘は、1死から山崎君のレフトオーバー2ベースを皮切りに、長短打3本を集めて2点をあげ、4-2と再び突き放す。

8回表には1死から3番藤田君がライト線への2ベースを放ち、再び昭和第一が反撃するかと思われましたが後続は凡退に討ち取られ、9回表も三者凡退に終わり、4-2のままゲームセット、国士舘が3回戦進出を決めました。

取って取られて取られて取って、の手に汗握るナイスゲームでした。ヒット数は昭和第一8、国士舘10ですが、昭和第一は長打4、国士舘は3。長打が多かったせいか、昭和第一は数字以上によく打つな~と思いましたが国士舘も2巡目からはキッチリ捉えてくる感じ。同点に追いつかれた直後にすぐ突き放したのはさすが。打たれながらも要所は抑えて2失点(んでもって白須君は5イニングで10奪三振、山崎君も6イニングで5奪三振、併せて15とかですぜ)、ノーエラーで守りも堅いし、やはり厳しい相手。関一はどう戦っていくのか、怖くもあるし、でも楽しみでもある。

国士舘には去年の春に対戦して初回に4点を先制しながらすぐに追いつかれ、その後の走塁妨害に始まる守備のミス連発で逆転負けを喫している。だけど個人的には、そのリベンジを!というよりも、今の自分達の力を出し切って戦って欲しいという気持ちの方がずっと強い。どんな局面でも、強い気持ち、そして冷静な心で、戦ってください。応援してます。