甲子園日記(8月6日)

大会2日目。今日からしばらく4試合日が続く。

第1試合:山梨学院12×14高知商

山梨学院は12安打14得点、高知商は14安打16得点、双方HRも2本ずつという凄まじい打撃戦。しかも山梨学院が先制して高知商がすぐに追いつき、その後も得点を重ねて7-1と大差をつけたのでほぼ試合は決まってしまったかなと思いきや、5回表に山梨学院が一挙8点をあげて9-7と逆転、更に6回にも1点を追加して3点差としますが6回裏に高知商が4点入れて11-10と再逆転、7回表に山梨学院が12-11と再度逆転、そしてその裏に高知商が14-12とまたまた逆転…という目が回るような試合でした。これなら8回9回もひと波乱あるかと思いましたが意外にもスコアは動かず14-12のまま試合終了で高知商が勝利!おめでとうございます。いかにも夏らしい乱打戦でした。両チームお疲れさまでした。この試合、山梨学院は継投でしたが高知商はエースの北代君が一人で投げ抜いたんですね…

第2試合:作新学院1×3大阪桐蔭

第1試合の頃は結構空いていたのですが、いつの間にか外野席までぎっしり。私の周りも、全然人いなくてラッキーと思っていた私の列も、どんどん埋まってきて、ちょいと窮屈。作新学院高山君、大阪桐蔭柿木君、両エースの先発で始まりましたが作新は2回裏に1点を失うとすぐに高山君をあきらめ3回から左腕の佐取君にスイッチ。その後は佐取君・柿木君の好投でスコアボードに0が並ぶ。柿木君のピッチングは4回に4番沖君にライト前ヒットを許したのみという素晴らしいピッチング。佐取君は何度かピンチを迎えますが、味方の好守もあってその都度凌ぐ。

しかし8回裏、大阪桐蔭がこの回から代わった作新の3番手・林君から四球と連打で2点を追加し、9回表の作新の反撃を1点に抑えて3-1で勝利。圧倒的優勝候補の大阪桐蔭の圧力を感じた試合でしたが、終盤までそれに耐えた作新もさすが!特に佐取君は3回から7回までを無失点のピッチング。8回表に代打を出されなかったら、(9回は1番からで、当たっている4番の沖君に回る可能性もあっただけに)どういう展開になっていただろうかとちょっと思ってしまった…

しかし両チームのブラバンで「夏疾風」を聴けるとは…

第3試合 北照2-4沖学園○

北照は左サイドスローの原田君、沖学園は右腕の斉藤君の両エースが、共に相手の猛攻を受けながら完投。沖学園が先行し、北照が追いかけるという展開でしたが、双方打力があるだけに、最後までどうなるかわからない、手に汗握る展開でした。結局沖学園は15安打4得点。北照は10安打2得点でしたから、双方の守りが凌ぎまくった試合とも言えます。沖学園は3併殺、北照も2併殺を喰らっているし、他の場面での守りも粘りがあって、息もつかせぬ試合でした。

第4試合 旭川大高4-5佐久長聖○(延長14回タイブレーク

ついに発生した甲子園での延長タイブレーク。逆転また逆転の展開で9回裏に旭川大高が追いつき延長に入ると、双方チャンスを作りながらも得点には至らず延長12回を終える。

ここで試合はタイブレークに突入。この春のセンバツから甲子園でも導入されたタイブレークセンバツのときには延長12回までには決着がついた試合ばかりだったので実際の適用はなかったのですが、今大会では大会2日目にして早くも適用されることになりました。100回目の大会でタイブレークか…これも歴史の1ページということなのか。などと観客は悠長な感慨に耽りますがグラウンドでは粛々と準備が進められ、タイブレーク開始。

まず13回表、佐久長聖の攻撃。ノーアウト1・2塁からの試合再開になりますが、前の回の攻撃が5番で終わっているので4番が2塁らインナー、5番が1塁ランナーとなり、打席に立つのは6番からという継続打順(私が高校野球タイブレークを見たのはかなり前の関東大会だったけど、そのときは最初のバッターは選択制だったのですが、まあ公平性と言う点からは継続打順の方が妥当だよな…)。

ここで佐久長聖送りバントを試みますが打球がピッチャー前に転がり3塁封殺で1アウト。佐久としては手痛い失敗です。逆に旭川大高としてはまず一つ。ところが続く7番の当たり損ねのファーストゴロをファーストが上手く拾えず1死満塁、佐久としては思わぬ形でチャンスが、旭川大高としてはピンチが拡がりますが、旭川大高が8番9番を抑えて無失点で凌ぐ。

こうなると俄然有利になる旭川大高。何しろ、ノーアウト1・2塁から1点取ればサヨナラ勝ちになるのですから。しかも打順は1番から。1点取ればよい旭川大高は1番が送りバント。セーフティ気味だったせいもあって2球連続ファウルになり、ヒヤッとしますが3バントは綺麗に決まり、1死2・3塁。ところが2番のスクイズバントがファウルとなり、ヒッティングに切り替えるもキャッチャーフライとなって2アウト。続く3番もピッチャーフライとなってサヨナラのチャンスを逃す旭川大高。

14回表に突入。佐久の打順は1番から。ここでも選択は送りバント…なのですが、打球は3塁線をラインぎりぎりに転がり、サードは切れるかと手を出さず見送りましたがグラウンドが荒れていたために予想に反してボールが内側に戻ってしまってファウルにならず、内野安打に。そして内野ゴロゲッツー崩れの間についに1点をもぎ取る。しかし旭川大高も、尚も続く1死1・3塁のピンチを併殺で切り抜け、裏の攻撃に望みを繋ぐ。

14回裏の旭川大高の攻撃は4番から。初球バントを試みて失敗した後ヒッティングに切り替え、サードの頭上を越そうとしますが越えられずサードが掴んでベースを踏んでフォースアウト、1死1・2塁。そして後続も内野ゴロダブルプレーに倒れ、ついにゲームセット。

佐久長聖が5-4、甲子園初のタイブレークを制して歴史に残る勝利をあげました。

という感じのお腹いっぱいの1日。しかし朝7時出発の銀傘下は身体は本当にラクでいい。もう少し買いやすくなってくれればいいのですが。